高校選択を考える上で、大学合格実績は重要な条件の一つだと思います。
そして、大学合格実績で真っ先に上げられるのは、やはり東大でしょう。(思えば、この「進学コラム」の第1回目もこのタイトルでした。)
しかし、県内高校からは悲しいほど少数しか東大には合格できていません。
私の知る限りで、今年、東大合格者が複数あった学校を上げてみると。
渋谷幕張 26名(昨年38名)
県立千葉 23名(20名)
東邦大東邦 7名(4名)
市川 6名(3名)
暁星国際 5名(2名)
東葛飾 4名(7名)
佐倉 4名(0名)
県立船橋 2名(4名)
の8校のみで、二桁以上の合格者を出しているのは、一昨年に東葛飾が二桁を割って以来、3年連続で渋谷幕張と県千葉の2校のみという寂しい状況です。
「県内の高校から東大を目指したいのなら、この2校のどちらかに入れ。」ということになるでしょう。
ただ県千葉は、2008年から中高一貫校になり、入学者のレベル低下は必至でしょうから(学力試験をやらない入試では、当然そうなりますよね。)、付属中上がりの生徒が卒業する2014年には、東大合格者が減っている可能性も高いでしょう。
東邦以下の合格者が一桁台の学校は、増減は誤差の範囲と言って良いと思います。(だって3名増なんて、渋幕の12名減に比べれば無いようなものでしょう。)
確かに、暁星国際の5名や佐倉の4名は、それぞれの学校の入試レベルを考えれば(また、東葛や船橋の貧弱な実績と比べたら)、特筆すべき実績なのでしょうが、今後も恒常的に結果を出さなければ「たまたま」ということになります。今年の実績だけを見て、「佐倉はもはや船橋も超えた!」などと思わないように。
以前も書いたことがありますが、東大合格者数が大学合格実績として評価の対象になるのは、県内では結局、渋谷幕張と県千葉だけと言って良いでしょう。
それ以外の学校の大学合格実績は、千葉大、早慶、理科大あたりの数字を参考にしたほうが的確な判断が出来るでしょう。
ちなみに渋谷幕張のホームページでは、私大の合格実績は「早・慶・上智・理科」「青学・中央・立教・明治・法政」「ICU・東京女・日本女」の12校しか載せていません。つまり、この12校あたりまでしか「実績として評価に値しない」ということでしょう。
以前の「コラム」や「解説」でも、大学実績の読み方について書いていますので、参考にしてみて下さい。(2・3年の間でも、状況が変わっている部分もあるかもしれませんが。)