さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

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 2021年千葉県公立高校入試は2月24・25日です

 公立上位校を目指す進学塾 《さくら進学塾》 では中2・中3クラス生を募集しています
 詳しくは さくら進学塾のホームページ をご覧ください

589.県内私立高の入試日程のまとめ

こんにちは、さくらです。

県内私立高校の入試日程が発表されましたので、入試相談のない普通科9校の入試日程や募集定員をまとめておきます。
県内私立高の募集要項をまとめたものは千葉県私学協会千葉県教育委員会のホームページに掲載されています。
定員は原則として併願のものですが、学校により単願や第一志望なども含みます。
(単願や第一志望を別枠で設定している場合は定員を掲載しています、ただしスポーツ推薦は掲載していません)

なお、入試相談のない普通科9校はすべて後期選抜を実施しません。


[前期選抜] 上位校でも単願や第一志望の制度がある学校が多くあります。
専大松戸芝浦工大柏・麗澤は入試が2日(2回)あり、1回でも2回でも選んで受験できます。

1月17日

市川(定員85名) 5科入試、他に単願推薦(35名)あり
専修大学松戸(222名) 前期は2日入試、3科・5科選択
日本大学習志野(190名) 他に第一志望(180名)あり
成田(150名) 
麗澤(100名) 2日間入試、S特進は5科入試


1月18日

昭和学院秀英 (63名) 5科入試(県教委の資料では定員63名ですが、私学協会の方は62名になっています)
芝浦工業大学柏(120名) 2日入試、3科・5科選択
専修大学松戸
千葉日本大学第一(160名)


1月19日

渋谷教育学園幕張(55名) 5科入試
芝浦工業大学
麗澤


他に入試相談実施校の八千代松陰が1月18日・19日から18日・20日に戻しています。(2日のうちどちらかを希望して受験)
20日を希望していれば、19日までにどこかに受かれば八千代松陰は棄権できます。
(例えば市川・専松・松陰と受験すれば、市川も専松も19日に発表があるので、どちらかに受かれば松陰は棄権できます)


後期がまったくなくなったので、私立の入試日程はすっきりして悩むことが少なくなりました。
ここに安全校を加えれば、ほとんど自動的に併願パターンができあがるでしょう。


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588.残り半年間の勉強

こんにちは、さくらです。

9月も半分が過ぎ、暑さもだいぶ和らいできました。
いよいよ入試問題に取り組む秋がやって来ます。
本当に「受験勉強」と呼べる勉強はここからです。
今回は残り半年間の勉強について、大きな流れを確認したいと思います。

高校入試までの半年間には次の3つの時期があります。

1.1学期から続く「先取り学習」の時期
2.先取りを終了して「過去問研究」の時期
3.入試直前から入試期間の時期

それぞれの時期で勉強する内容が異なってきます。
いつまでに何をすべきなのか、しっかり頭に入れておきましょう。


1.先取り学習の時期(~10月)

秋は入試問題に取り組む時期だと書きました。
そのためには未習事項をなくさなければなりません。
「習ってないからできない」というのは言い訳にはならないのです。
10月いっぱいを目安に中学内容の先取りを終了できるように頑張りましょう。

焦る必要はありません。
公立上位校志望で併願校が県内私立2・3校なら、過去問研究は2か月あれば十分です。

既習範囲の弱点分野は引き続きTel帳を進めながら対処していきましょう。
残り時間を考えると、苦手科目や弱点分野を片端から訓練し直すことは得策ではありません。
入試までTel帳で見つけしだい対処するという形で進めていきましょう。
(ただし弱点克服を頑張りすぎないように、Tel帳は進むことが最優先です)

Tel帳は冬休みまでに1回目が終了するように進めていけばOKです。
ただし、過去問を始めるとTel帳に回せる時間が激減するので10月までにガンガン進めましょう。
先取り学習を終える頃に2~3教科が終わっていると安心です。

1回目が終わったら、2回目以降は間違えた問題を中心に問題集として解いていきましょう。
テスト形式ではなく、普通の問題集としてどんどん解いてよいということです。
入試までに3回転できれば相当な効果が期待できるはずです。


2.過去問研究の時期(11月、12月)

先取り学習が終了したら、志望校の過去問(過去の入試問題)に取りかかりましょう。

過去問は先取りが終わる前に取りかからないようにしてください。
未習事項があっては「知らないからできない」のか「実力が足りないからできない」のか判断できないからです。
過去問は前期・後期合わせても8~10回分くらいしか収録されていないので、貴重な1回分がムダになってしまいます。

ただし、私立の出題レベルを知るために1・2回分を解いてみるのはOKです。
特に私立1番手校は高校レベルの出題も多いので、早めにレベルを知って早めの対策につなげていきましょう。

また、私立は問題が学校ごとに違いますから、問題との相性が出ることがあります。
例えば、県船橋志望で併願校は昭和秀英を考えていたけれど、問題を解いてみたら意外と苦戦して、試しに市川の問題も解いてみたら、こっちのほうが解きやすかったなんてことも起こりえます。
問題の様子を知るために早い時期に1・2回分だけ解いてみることは、志望校選択の手助けになるでしょう。

過去問の実施方法については10月に入ってから詳しく書きたいと思います。


3.入試直前から入試期間の時期(冬休み~)

過去問に要する時間は受験する学校数によって異なってきます。
公立+私立併願校1校という受験の仕方なら、過去問はすぐに終わってしまうでしょう。
逆に私立併願校が他都県含め4校以上ある場合は、冬休みにかかってしまうかもしれません。

時期に個人差はあると思いますが、冬休み前後には過去問にメドをつけ調整期間に入りましょう。

千葉県では冬休みが終わると10日で私立入試が始まります。
私立入試から2月24・25日の公立入試まで、ひと月以上入試期間が続きます。
長丁場だけに、入試が始まると体力と精神力の戦いになってきます。
したがって、この時期は「体調が第1」「勉強は第2」になります。

受験勉強は「実力をアップさせる」というより、「実力を100%発揮できる」ための勉強になるでしょう。
具体的には、使い慣れた問題集で典型(パターン)問題を中心に再確認していく作業になります。
もちろんこの時期にもTel帳は使えます(この時期に3回目になっているとgoodです)


3つの時期について、大まかな流れは頭に入ったでしょうか。

当面の勉強は夏の続きになると思います。
学校と平行しての受験勉強は時間が限られて、なかなか思うように進まないものです。
まずは、先取り学習とTel帳について簡単な実施計画を立ててみるとよいでしょう。


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587.県立船橋高校の大学進学状況

こんにちは、さくらです。

公立上位校受験の手引きの7回目、「7.県立船橋高校の大学進学状況」をお届けします。

私はここ数年、進学コラムでは高校の大学合格実績について書かないようにしています。(以前は書いていました)
大学合格実績は高校や大学の序列化をしているようで、不愉快な気持ちになる方もいらっしゃるからです。
それで、小冊子の受験の手引きに掲載場所を移したのですが、今年はその手引きがweb公開になってしまいましたので、結果的に進学コラムで書くことになってしまいました。

読者の方にお願いですが、今回のコラムの目的は「高校受験生に将来の展望を語ること」にあります。
高校や大学を序列化することが目的ではありませんので、このコラムに対するコメントは節度のあるものを望みます。
(趣旨に反すると判断したコメントは私の判断で削除します)


7.県立船橋高校の大学進学状況

県立船橋高校は千葉県の公立高校では県千葉に次ぐ難関校であり、倍率上位常連の人気校です。
その県船橋からどんな大学に進学しているのか、それを探っていくのが目的です。

船橋高校の公式ホームページには大学合格者数だけでなく進学者数も掲載されています。
多くの高校が公表している大学合格者数は「のべ」の合格者数です。
例えば1人で早稲田大の政治経済学部、法学部、商学部に合格すると「早稲田大3名」とカウントされます。
これでは学校で何番くらいにいれば早稲田大に進学できるのか知ることはできません。

実際の進学者数を公表してくれれば進学状況を正確につかむことができます。
船橋では過去3年間のデータを公表しているので、3年間の進学者数から進学状況を探っていきたいと思います。
数字はすべて県船橋高校の公式ホームページによります。
(県船橋以外では、県柏(ここの進路情報は素晴らしいです)、薬園台、船橋東、国府台、小金でも進学者数を公表しています)

ここでは現役と既卒(浪人)を合計した数字を扱います。
現役と既卒をどう評価するかは人によりさまざまだと思いますが、ここでは「県船橋からどんな大学に進学しているのか」という点に的を絞りたいので、現浪込みの数字で話を進めていきます。


◎どこの大学に多く進学しているのか

まずは進学者数の多い大学を見ていきましょう。
船橋で進学者数の多い上位10大学です。現浪込みの数字です、( )内は合格者数です。

2020年(大学進学372名)    2019年(大学進学376名)    2018年(大学進学379名)
千葉大   50名(55名)   千葉大   44名(46名)   千葉大   50名(57名)
早稲田大  34名(115名)   早稲田大  31名(111名)   早稲田大  40名(113名)
筑波大   26名(27名)   筑波大   28名(30名)   筑波大   26名(26名)
慶應義塾大 22名(59名)   明治大   23名(149名)   東京理科大 18名(129名)
東京工業大 18名(19名)   東京理科大 19名(123名)   明治大   18名(110名)
東京大   15名(15名)   慶應義塾大 18名(61名)   東京工業大 15名(15名)
東京理科大 13名(154名)   横浜国立大 17名(17名)   東京大   14名(14名)
法政大   13名(97名)   一橋大   16名(16名)   東北大   14名(15名)
明治大   12名(121名)   東北大   16名(16名)   慶應義塾大 13名(47名)
一橋大   11名(11名)   東京大   15名(15名)   法政大   9名(71名)
北海道大  11名(14名)

国立は千葉大や筑波大に、私立は早稲田大に多く進学していることがわかります。
船橋は地元国立大や上位私立大に多く進学する高校だといってよいでしょう。


◎超難関大への進学状況はどうか

通学圏内の超難関大である、東京大、一橋大、東京工業大への進学数はどうでしょうか。

東京大 2020年 15名  2019年 15名  2018年 14名 
一橋大 2020年 11名  2019年 16名  2018年  8名
東工大 2020年 18名  2019年 13名  2018年 15名
3大学合計 2020年 44名  2019年 44名  2018年 37名

3大学合計44名ということは1クラスを超える生徒が超難関大に進学しているということです。
公立高校としては立派な結果だといってよいでしょう。
10年前の2010年の進学者数は東大2名、一橋大7名、東工大5名の計14名にすぎないので、急速に実力を上げてきたことがわかります。
船橋は「頑張れば超難関大にも行ける高校」になったといってよいでしょう。

ただし、国公立大医学部(防衛医大を含む)の合格者数は、18年10名、19年9名、20年8名と決して多いとはいえません。
ただ今年は地元の千葉大医学部に4名(現役・既卒各2名)合格しています、千葉大医学部は大変な難関なので立派な実績といえるでしょう。

船橋は理数科含めて9クラス編成ですから、超難関大に進学するには「クラスで5番」までにいなければ難しそうです(県船橋の通常の定員は8クラスですが、現在は臨時定員増で全学年9クラスになっています)。
旧帝大や、国公立大医学部への進学者を考慮しても、少なくとも「クラスで10番以内」を維持している必要があるでしょう。

県内では難関校といわれる県船橋でも超難関大に進学するのは容易ではないということです。
まわりと同じような高校生活を送っていては、とても達成できそうもありません。
船橋からも超難関大を目指せるようになってきましたが、相当な努力は覚悟しましょう。


◎国公立大への進学状況はどうか

景気が厳しい中「大学は国公立に」という希望は多いと思います。
国公立大(防衛大学校など国立の大学校を含む)への進学者数、進学率と、6名以上の進学者のいる大学を見てみましょう。
こちらも現浪込みです、( )内は合格者数です。

2020年 国公立226名 61%   2019年 国公立213名 57%    2018年 国公立200名 53%  
千葉大   50名(55名)   千葉大   44名(46名)   千葉大   50名(57名)
筑波大   26名(27名)   筑波大   28名(30名)   筑波大   26名(26名)
東京工業大 18名(19名)   横浜国立大 17名(17名)   東京工業大 15名(15名)
東京大   15名(15名)   一橋大   16名(16名)   東北大   14名(15名)
東北大   11名(11名)   東北大   16名(16名)   東京大   14名(14名)
北海道大  11名(14名)   東京大   15名(15名)   一橋大   8名( 8名)
一橋大   8名( 8名)    東京工業大 13名(13名)   京都大   7名( 7名)
横浜国立大 8名(10名)    京都大   8名( 8名)    北海道大  7名( 7名)
東京外語大 7名( 8名)     大阪大   7名( 7名)    大阪大   6名( 6名)
京都大   6名( 6名)     東京外語大 7名( 7名)  
大阪大   6名( 6名)                
東京農工大 6名( 6名)                            
              
今年はついに国公立大進学率が60%を超えました、これは特筆すべき実績といえます。              
進学先を見ると千葉大・筑波大など地元国立大の他に、前出の超難関大や旧帝大など難関大が多く入っています。
「国公立ならどこでも」というより、「頑張って勉強して、行きたい国立大に」という意志を感じます。

最近10年間の国公立大進学率(大学進学者のうち国公立大の割合)の変遷を見てみると、
11年42%、12年50%、13年53%、14年52%、15年54%、16年57%、17年54%、と2012年以降はずっと50%を上回っています。
大学進学者の半数以上が国公立であることは、公立高校として立派な実績だといってよいでしょう。

国公立進学率が上がっているということは、「早いうちに私立専願に走らない」指導が徹底されてきたということでしょう。
(私立専願が必ずしもいけないとはいいませんが)
船橋に進学すると「国立大に進もう」という雰囲気があるのは間違いないでしょう。


◎県船橋志望の受験生へ

ここまで県船橋の進学状況を見てきて「県船橋難関大学を目指せる高校になってきた」ことがわかります。
しかし同時に、県船橋から「難関大学への進学は甘くない」ということもわかると思います。
現役で国公立大や早慶など上位私立大に進学するためには、少なくとも上位50%に入っている必要があるでしょう。

船橋を目指している受験生は「合格したら勉強はひと休み」などと思ってはいけません。
高校入学後もしっかり勉強して上位をキープする必要があることを頭に入れておきましょう。
(県船橋だけでなく県千葉でも東葛飾でも千葉東でも同じです)


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586.選抜・評価方法の読み方

こんにちは、さくらです。

公立上位校受験の手引きの6回目、「6.選抜・評価方法の読み方」をお届けします。


6.選抜・評価方法の読み方

公立高校のホームページで公開されている「選抜・評価方法」は、お役所的な文書で真意が読み取りにくくなっています。
そこで、元公立高校教諭の私さくらが読み方を伝授します。
ただし、私の解釈が間違っていても責任は取れません、あくまで参考程度に見てください。

上位校の代表として、県立船橋高校・普通科の選抜・評価方法を使用して解説します。
青字が選抜・評価方法の本文、黒字は私の解説です。
表の部分は加工に困るため本文だけ抜き出して箇条書きにしてあります。


令和3年度 一般入学者選抜の選抜・評価方法
         学校番号 26
         千葉県立船橋高等学校 全日制の課程 普通科


1 期待する生徒像
  次のア及びイの要件をともに満たす者
  ア 本校への志望動機及び理由が明確であること。
  イ 本校の教育目標に向かって努力し、その成果が期待できる資質を有すること。


期待する生徒像は、前期・後期選抜の前の、特色化選抜のさらに前、2002年まで行われていた推薦入試の推薦要件の名残りです。
推薦入試には推薦基準が必要ですが、私立のような数値による明確な基準を設定することができなかったため、このような曖昧な推薦要件を決めたわけです。
すでにゾンビ化した要件ですから上位校では気にする必要はありません。

実際、薬園台でも「学習成績が優秀で」とか、船橋東でも「学業成績・人物共に優れ」とか書かれています。
そんなに学業も人物も優れているなら、県千葉や県船橋を受験しているんじゃないでしょうか。
(ただし、中位校以下では期待する生徒像にしたがって2日目の学校設定検査を行う学校もあるので注意が必要です)
受験生を混乱させるだけなので、そろそろこの項目は削除したほうがよいのではないかと思います。


2 選抜資料
(1) 学力検査 5教科の学力検査の得点
(2) 調査書  中学校の校長から送付された調査書
(3) 学校設定検査(作文) 時間50分・字数500字以上600字以内

3 評価項目及び評価基準
(1) 学力検査[500点満点]
5教科の得点合計 5教科の得点(各教科100点満点)の合計500点満点で評価する。

(2) 調査書[67.5点満点]
ア 教科の学習の記録 各教科の評定の全学年の合計値にK=0.5を乗じた数値で評価する。
            各学年の必修教科の評定に1がある場合は、審議の対象とする。
イ 出欠の記録 3か年通算で欠席が30日以上ある場合は、審議の対象とする。
        第3学年において欠席が10日以上ある場合は、審議の対象とする。
ウ 部活動の記録 部活動で県大会を経て関東大会以上に出場した、または個人で県1位の成績をあげたと認められる記載がある場合は、総合的に判定する際の参考とする。
エ 特記事項 英検2級以上等の記載がある場合は、総合的に判定する際の参考とする。
オ 総合所見 特に問題となる記述がある場合は、審議の対象とする。


調査書は67.5点満点だと明記しているので、県船橋では点数化するのは「教科の学習の記録」のみで、それ以外は点数化しないということです。
県千葉・東葛飾・千葉東・佐倉でも同様の記述ですが、薬園台や市千葉のように部活動や特記事項で加点する高校もあります。
志望校の選抜・評価方法は必ず確認しておきましょう。

「審議の対象とする」とは読んだとおりです、欠席が多いことに正当な理由が認められるかどうか審議するということです。
審議の対象=不合格というわけではありません。
実際には調査書の記述(欠席理由など)を確認するだけで、問題がなければほとんど審議は行われないでしょう。
(そもそも審議の対象を全てきちんと審議していたら会議が終わらなくなってしまいます)

欠席についてなら、調査書に「病気入院のため」などと書かれていれば問題にされることはないでしょう。
逆に「怠学のため」などと書かれていれば、審議がなされた上で前例をもとに対処することになるでしょう。
必修教科の評定に1がある場合も、長期入院などで出席日数が不足して1がついたのであれば問題はないでしょう。
ただし合否の材料にされなくても、評定に1があれば合計点で非常に不利な状況になりますから、現実には合格は容易ではないでしょう。

「総合的に判定する際の参考とする」=「ボーダーライン上に並んだ場合の判定材料にする」という意味です。
昨年まで行われていた前期選抜では定員を超えて合格者を出せない取り決めがあったため、ボーダーに同点で複数の生徒が並んだ場合は判定材料が必要でした。(後期選抜では定員を多少超えてもOKでした)
そのための材料が「総合的に判定する際の参考とする」項目です。

今年は入試が1回になったため、昨年までの後期選抜と同様に定員を多少超えた合格者を出してもOKです。
したがって、ボーダーライン上に同点で複数の生徒が並んだら、基本的に同点の生徒は全員合格になると思ってよいです。
そのため、今年からはこれらの項目が判定材料に使用されることはないでしょう。
部活動で県1位になっても、英検2級を持っていても、何のプラスにもならないということです。


(3) 学校設定検査(作文)[10点満点]
2名の評価者が次の2つの評価項目ごとに各評価基準に基づき、a(満たしている)・b(満たしていない)の2段階で評価する。
2名の評価者による評価項目ごとの評価の組合せ(aa~bb)で得点化する。
bbの組合せの場合は審議の対象とする。

評価項目 ア 字数 指定された字数に対して過不足がない。
     イ 内容 与えられたテーマに対して内容が適切である。


昨年まで面接だった学校設定検査は作文に変更されました。
上位校の先生は基本的に学校設定検査をやりたくない(学力検査だけで十分判定できる)と思っているので、なるべく手間のかからない方法にということでしょう。

面接は実施するのは大変ですが(全員と面接するわけですから)、当日で全て終わるので後は楽です。
作文は教室で一斉に書かせればよいので実施は楽ですが、全員の作文を読んで評価しなければいけないので後が大変です。
(ただし、先生全員が読むわけではなく、大変なのは一部の先生(多くの場合、国語科の先生)だけです)
船橋は当日が楽で、事後に一部の先生だけが苦労する(多くの先生は当日も事後も楽な)方法を採ったということでしょう。

船橋の受験生が作文で字数が不足したり、テーマに対して内容が不適切だったりすることは考えにくいので、ほぼ全員がaaになるでしょう。
気をつけたいのは「満たしている」か「満たしていない」かの2段階しかないので、作文が優れていても評価はされないことです。
(可と不可の評価しかなく、優や良はないということ)
これを見ても、学校設定検査の作文に特別な対策は不要であることがわかるでしょう。


4 選抜方法
(1) 選抜の方法
「学力検査の得点」「調査書の得点」「学校設定検査(作文)の得点」を全て合計した「総得点」により順位をつけ、選抜のための資料を慎重に審議しながら、募集人員までを入学許可候補者とする。

<総得点の満点の内訳>
学力検査の成績 500点
調査書の得点 評定(K=0.5) 67.5点
学校設定検査の得点 作文 10点
総得点 577.5点

(2) その他
自己申告書が提出された場合には選抜資料に加える。ただし、提出されたことにより不利益な取り扱いはしない。

5 その他
過年度卒業者については、学校設定検査終了後、別途個人面談を行う。


船橋の前期は 学力検査+内申点×0.5+作文=577.5点満点 で判定するということ。
ミスのないように慎重に計算や入力をして得点順に定員まで合格とする、これで間違いありません。
生徒会や部活を頑張ったり、検定を取得したり、さらにいえば学校の定期テストを頑張るよりも、入試で十分な得点をすることが重要だということです。
(もちろん、生徒会や部活を頑張ったり、検定を取得したりすることはよいことですが)
公立上位校に合格したければ受験勉強を最優先にしましょう。

得点開示ができる現在、上位校では1点でも得点の高い生徒が不合格になり、低い生徒が合格になることは考えられません。
得点開示した結果、「自分のほうが得点が高いのに不合格だった」と裁判に訴えられたら学校側はまず勝てないからです。
(その場合の計算方法を選抜・評価方法に明記していれば別です)
学校側にはそうまでして得点の低い生徒を入学させるメリットはありません。
少し前に幕張総合がスポーツでの成果を優遇していたと問題になりましたが、上位校ではそういうこともないでしょう。

そもそも公立上位校の先生には「少しでも優秀な生徒を合格させたい」という意識は薄いと思われます。
なぜなら上位校には優秀な生徒しか受験に来ないからです、優秀な生徒の中で誰が受かってもたいした差はないと考えているでしょう。
その中で公平な試験を行って順位をつけるのなら、それ以上の材料は不要だと思うのが普通でしょう。
高校の先生の仕事は「優秀な生徒を入学させること」ではなく、「入学した生徒をしっかりと教育すること」です。
経営上の理由で大学受験で結果を出すことが求められる私立とは違い、公立では進学指導重点校であっても数値目標を絶対視することはないでしょう。

さらにいえば、いやらしい言い方になりますが「公立高校の先生=公務員」ですから、事なかれ主義、前例主義になりやすいことも否めないでしょう。
(県船橋は教員の平均年齢が高そうですし、ベテランは余計なことをしたがらないものです)
優秀な生徒を入学させることより、面倒なことにならないほうが大切だと考える先生が多いのではないでしょうか。


はじめにも書きましたが、これはあくまでも私個人の解釈です。
私の解釈が間違っていても責任は取れません、あくまで参考程度に見てください。


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585.公立高校の入試システム

こんにちは、さくらです。

公立上位校受験の手引きの5回目、「5.公立高校の入試システム」をお届けします。
公立入試については夏休み前に発表があったばかりですから、コラムの読者の方にはわかっていることばかりかもしれません。


5.公立高校の入試システム

千葉県の公立入試は前期・後期の2回入試が行われていましたが、2021年(令和3年)から一般入試のみの1回入試になります。
2021年は2月24・25日の2日間で一般入試が行われます。
1日目は国語・数学・英語の学力検査、2日目は理科・社会の学力検査と学校設定検査を行います。
学校設定検査には面接・集団討論・自己表現・作文・小論文・適性検査・学校独自問題などから各高校が選択して実施します。
(ただし、2021年に学校独自問題を行う高校はありません)

2日間の検査結果と調査書から、基本的に以下の方法で総合得点を計算して、その順位で合否が決まります。

学力検査500点 + 内申点135点×K (+調査書の加点) + 学校設定検査の得点 = 総合得点

基本の計算式は同じですが、高校ごとに、Kの値、調査書の加点、学校設定検査の得点が異なるので注意が必要です。
1・2番手校 (普通科) の配点をざっくりと箇条書きにすると以下のようになります。

県千葉 学力検査500点 + 内申135点×0.5 + 作文10点 = 577.5点満点
船橋 学力検査500点 + 内申135点×0.5 + 作文10点 = 577.5点満点
東葛飾 学力検査500点 + 内申135点×0.5 + 作文60点 = 627.5点満点
千葉東 学力検査500点 + 内申135点×0.5 + 作文10点 = 577.5点満点
佐倉  学力検査500点 + 内申135点×0.5 + 面接30点 = 597.5点満点
薬園台 学力検査500点 + 内申135点 + 加点10点 + 面接10点 = 655点満点
市千葉 学力検査500点 + 内申135点 + 加点15点 + 小論文10点 = 660点満点

高校ごとの選抜方法は各高校のホームページに「選抜・評価方法」として公表されています。
志望校の選抜・評価方法は早めにチェックして、入試で重視されるポイントをつかんでおきましょう。
(ただしこれはお役所的な文書でわかりやすくありませんので、別のコーナーで読み方を伝授します)

他にも、理数科や英語科では数学・理科や英語を1.5倍(150点満点)にする傾斜配点を行う高校があります。
例えば県船橋高校の理数科では数学と理科の得点が1.5倍になり学力検査は600点満点になります。

また、上記の計算式で定員の80%を選抜した後、調査書や学校設定検査の比率を変えて2段階目の選抜を行う高校もあります。
ただし、1~4学区の上位校で2段階の選抜を行う高校はありません。(と言い切ったら幕張総合の関係者に怒られそうですが) 


内申点にかけるKの値は原則を1として0.5~2の範囲で各高校が学校の特色に応じて決めることになっています。
主な上位高校のKの値は以下のようです。

K=0.5  県千葉、県船橋東葛飾、千葉東、佐倉、小金
K=1  薬園台、市千葉
K=2  船橋東 

昨年まで前期選抜で内申点を圧縮していた1番手校4校に加えて、佐倉と小金が0.5倍に名乗りを上げています。
また、昨年までも前期内申2倍の独自路線をひた走っていた船橋東が内申2倍を継続しています。

0.5倍すると内申点は67.5点になり、学力検査500点のわずか7分の1程度になってしまいます。
3年間オール5に近い内申点を持っていてもたいしたアドバンテージにはならず、学力検査で容易に逆転されてしまう可能性があります。
内申0.5倍の高校はまさに試験勝負・実力勝負の選抜だといえます。


もっとも、県千葉~佐倉はいわば公立トップ5(千葉東をのぞけば学区トップ校)です。
内申点を圧縮しようが、そのまま使おうが、そもそも中学校で優秀な生徒(学区内最上位層)しか受験しに来ません。
「学校の成績はいまいちだけど、内申が半分になるから学力試験に勝負をかけるぜ」なんて生徒は多くないでしょう。
ふたを開ければ学力試験の成績はもちろん、内申も高得点の生徒ばかりだったりするはずです。
(高校の先生は毎年見ていてわかってることでしょうが)

内申0.5倍というのは、本当に実力のある生徒を取りたいというよりも、「うちは実力重視の上位進学校ですよ」という単なるアピールのように思えます。
さらに言えば「うちは大学受験も一般入試で目指しますよ」「推薦とか使いたいなら他へどうぞ」というアピールだともいえます。

実力重視なんて言うと格好はいいですが現実はそんな甘いものではありません。
生徒はみんな優秀ですから、授業はレベルが高く進度も速く、しかも先生は何言ってるかわからないジジイばっかりだし(上位校ほど先生の平均年齢は高いです)、中学校とは次元が違います。
真面目に授業を受ける習慣のない生徒がついていくのは、本当にすごい実力が必要でしょう。
内申が0.5倍になるからといって、学校の授業を甘く見るようになると後でひどい目にあいます。
(中学校で適当に授業を受けている生徒は、高校でも同じことをしてしまうものです)
高校受験も大学受験も全ての基本は学校の授業なのですから。

もちろん、受験勉強より学校の勉強が大切だと言っているわけではありません、公立トップ5校の受験生(中3生)にとって残っている内申点はわずかに22.5点です。
学力試験は500点もあるわけですから、受験勉強が学校の勉強の20倍以上重要なのは確かです。
しかし、学校の勉強に対する姿勢は、高校進学後の実力形成に大きく影響してきます。
公立トップ5校を目指すのなら、学校の授業を真面目に受けて、受験勉強もしっかりしようということです。


それにしても、これを見て私は怒っています。トップ5校がすべて同じ判定方法では選択の余地がありません。
内申が高いと有利な高校とか、試験重視の高校とか、選べるようになっているのが特色ある学校作りってもんでしょう。
全部横並びでは結局中学生は地域で選ぶしかなくなってしまいます。(県教委はそれが狙いなのかもしれませんが)

東葛飾は作文が60点あるからなんて言っても、本当に作文で差がついているのか怪しいものです。
その意味では、昨年までの前期選抜は、県千葉では内申を得点化しないとか、千葉東が内申0.4倍とか、微妙な差別化があってよかったように思います。
(あくまでも選別方法の話です、2回入試は解消してよかったです)


ところで、気になるのは小金の動向です。
制服の復活、進学重視の総合学科への転換と、進学校として再起を図ってきた同校です。
実際ここ数年で偏差値はじわじわ上昇し、ライバルの県柏を抜いて常磐線沿線ナンバー2に戻ってきました。
しかし名実ともに2番手校に復活と言うにはやや人気先行の印象も拭えず、偏差値に見合った実績が欲しいのも事実です。
(ちなみに、さくら進学クリニックではまだ正式に2番手校に入れていません)

そうした中で、内申0.5倍への変更は嵐を呼びそうです。
制服の復活で女子の人気が高い(実際、生徒数は女子がかなり多い)ので、放っておいても内申点の高い生徒が多く受験するのでしょう。
高校側としては多少内申は低くても試験に強い生徒(こういう生徒は男子に多い)を多く入れて、大学実績につなげたいという目論みもあるのでしょう。

同校ホームページの「進路指導」から「進路室だより」が読めるのですが、これが実にすごい!(小金志望者は絶対に見ておくべきです)
超圧縮編集で1ページの情報量がものすごい。
進路指導の先生の気合いの入り方が半端でなく、「このやり方だと生徒は引いちゃってついてこないだろうな(特に女子は)」と思わせる。
笛ふけど踊らずになっていそうな感じ。
(この先生は総合学科になった時に、大学実績を出すべく県教委から送り込まれた工作員なのではないだろうか?)

この先生から見れば、今のぬるい小金高校にカツを入れるべく、実力重視の選抜でできる生徒をバンバン取りたいということなのかもしれない。
まあ、現実にはそううまくいくとは限りませんが、今後の動向を見守ってみたいです。
第2学区では薬園台が人気低迷にあえいでいるので、取って代わるくらいのことがあっても面白いかなと思います。(実際には地理的に離れていますが)

 
そして内申2倍の独自路線を貫く船橋東です。
船橋東は3番手校ですが、このあたりまでが国公立や有名私大をまともにねらえるギリギリラインです。
そういう状況の中で、このレベルなら「内申重視が大学受験に有利」という結論に達したのでしょう。

ところで、昨年までの前期選抜で内申を2倍にするのと、2021年の一般入試で内申を2倍にするのとは意味が大きく異なります。
昨年までは船橋東に入りたい生徒は、内申に自信があれば前期で、自信がなければ後期で勝負ができたわけで、入学者には実力勝負形の生徒もいたわけです。
そういう生徒は入学後の授業で周囲にそれなりの影響を与えたはずです。(○○君は普段は全然だけど試験の爆発力はすごいとか)

ところが、入試が1回になれば船橋東には内申のよい生徒しか入学しないことになります。
「真面目だけど小粒」という生徒ばかりが集まってしまえば、クラスの雰囲気も多少変わるでしょう。(小金と正反対の方向性を目指したと言ってもよいですね)
そんなことは高校側も十分わかっているでしょう。
その上での内申2倍ですから、今の内申重視の入試の成果に自信を持っているともいえます。
小金とあわせて、船橋東の今後についても注視していきたいと思います。


調査書の評定以外の加点については、県千葉~佐倉のトップ5校がやはり横並びで一切加点なし、薬園台が10点、市千葉が15点となっています。
上位校なら、生徒会長で、部活の部長で、英検準2級持っていて、なんて生徒もいるでしょう。
それだけ持っていても10点とか15点が上限ですから、こんなものを気にするくらいなら受験勉強を頑張りましょう。
間違っても、10月の第2回英検に向けて勉強頑張ったりしないように、そんなヒマあったら理科や社会の知識を完璧にしましょう。


学校設定検査の配点は、東葛飾60点、佐倉30点以外はみな10点です。
正直言って、上位校のほとんどは学校設定検査は仕方なくやっているという気がします。
学力検査だけで判定できるのに、つまらない仕事を追加してくれてまったく・・・という感じでしょう。
配点はあっても、ほとんど横並びの評価になっていると考えられます。
学校ごとの細かいコメントは、さくら進学クリニックの「県内公立上位校の入試状況」を見てください。


公立上位校に関していえば、合否を決めるポイントは学力検査の500点です。
周りからの情報に惑わされることなく、ひたすら勉強に励みましょう。


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