こんにちは、さくらです。
今回は教科別特徴をまとめるとともに、5教科合計の特徴も見ていきましょう。
はじめに得点分布グラフの90点台以上と80点台以上の比率をまとめてみます。
90点台以上の比率
前期 後期
国語 ほぼ0% ほぼ0%
数学 1% 2%
英語 4% 6%
理科 1% 5%
社会 1% 4%
80点台以上の比率
前期 後期
国語 1% 2%
数学 4% 8%
英語 12% 15%
理科 4% 16%
社会 6% 16%
並べてみると教科ごとの特徴がはっきりします。
90点以上の高得点が狙えるのは英語、続いて理科と社会だということ。
国語や数学で90点以上を取るには運も味方につける必要があるでしょう。
80点台以上まで含めて考えれば、
国語と数学は高得点が難しく「学習量に対して見返りの少ない教科」であり、
英語、理科、社会は高得点が可能で「やった分だけ結果が得られる教科」だとわかります。
もちろんそれは数学や国語は勉強しなくてよいという意味ではありません。
特に数学は練習量勝負の教科ですから、しっかり時間をかけて勉強する必要があります。
ただ、この2教科で高得点を目指すには多大なる時間と労力が必要だということです。
すでに11月半ば、残り時間を考えればこの2教科で高得点を目指すことは得策だとはいえないでしょう。
もうひとつ、公立入試の時間割は「国語」「数学」「英語」「理科」「社会」の順になっています。
国語、数学で高得点を目指して想定通りの結果を出せなかった場合、残る3教科にプレッシャーがかかってきます。
(国語と数学はできなかったことが実感できてしまいますから)
ただでさえ緊張する入試で通常以上のプレッシャーがかかれば、いつも通りの結果を出すのは難しいでしょう。
国語、数学は取れなくて当然、残り3教科で取ればよいと思っていれば最後まで落ち着いて試験を受けられるでしょう。
そう考えても、英語、理科、社会の勉強を十分にやっておくことが上位校合格のポイントだといえます。
最後に5教科合計も見ておきます。
過去4年間の平均点(22年までは一般入試)
22年 一般237.6点
23年 前期258.9点 後期258.1点
24年 前期258.4点 後期262.8点
25年 前期232.3点 後期271.2点
前期・後期になった23年と24年はほとんど平均点が動きませんでしたが、25年は待っていたように動いてきました。
前期と後期で40点近い差がつき、科目別に見ると前回の理科や社会のようにまったく別物の試験になっています。
では、得点分布グラフはどうなっているのでしょうか。(左が前期、右が後期です)
前期 450点以上 ほぼ0% 400点以上 2% 350点以上 10%
後期 450点以上 1%未満 400点以上 8% 350点以上 23%
前期では400点以上が2%しかいないため、自己採点でショックを受けた受験生も多かったはずです。
東葛飾や千葉東には400点未満での合格者がいただろうと推測できます。(県船橋で400点ギリギリくらいでしょう)
350点以上になると10%まで増えますから、上位生にとって400点の壁が大きかったといえます。
前期、後期に共通する特徴は450点以上の得点者がほとんどいないことです。
かつてのように、460点、470点という高得点者はもはや存在しないといってよいでしょう。(もちろんゼロではありません)
県千葉のようにトップレベルの受験生が集まる学校では400点台前半にぎっしりと受験生が並んだことでしょう。
後期では400点台前半が7%もいるので、県船橋や東葛飾でも410〜430点付近に集中していたことが想像されます。
狭い得点範囲に多くの受験生が集中するということは、ほんの数点の差で大きく順位が動くということです。
実力の差で合否が決まったというよりは、普段の実力が出せたかどうかで合否が決まった可能性が高いでしょう。
公立御三家を目指す受験生は実力をつけることはもちろんですが、
試験でいつも通りの実力を出せるための訓練もしておく必要があるでしょう。