こんにちは、さくらです。
トピックスでも書きましたが、千葉県教育委員会から県立学校改革推進プラン「第1次実施プログラム(案)」が発表されました。
東葛飾高校に「医歯薬コース」「県立中学校」、佐倉高校に「理数に関する学科」など上位校に関する改革案も示されていますので、私なりの視点で考察してみたいと思います。
まずは「第1次実施プログラム」の目玉ともいえる、東葛飾高校の「医歯薬コース」から考えていきましょう。
私立高校では「特進コース」「東大コース」など目標を絞ったコース設定はすでに一般的になっていますが、千葉県の公立高校では初の試みです。
公立御三家レベルでも、医歯薬系学部(特に国公立)への進学は容易なものではありません。
各高校のホームページで昨年の実績を確認してみると
県船橋の国公立大医学部の合格数は「わずかに6名」で、1クラス1名にも満たない厳しさです。
県内で国公立大医学部に20名以上の合格を出したのは、県千葉、渋谷幕張、東邦の3校のみです。
東葛飾に「医歯薬コース」ができてこの3校に絡むことができるなら、東葛飾を志望する大きな動機づけになるでしょう。
ところで、この「医歯薬コース」について正式な発表を急いで欲しいことがひとつあります。
それは、「いつの段階で医歯薬コースに分かれるのか」ということです。
平成26年度設置ということは、「入学段階」で分かれるのなら「現中1生から」ということになります。
しかし、「3年次のコース分け」でなら「現中3生から」ということになり、今年の入試に直結する重大情報です。
(「3年次からの選択制」とのコメントもいただいていますが・・・)
もしも「3年次のコース分け」でならば、2・3学区周辺の受験生の流れが今年から変わる可能性があるでしょう。
昨年、東葛飾は倍率が急騰し、後期選抜では「普通科最高倍率」を記録しました。
今年はその揺り戻しで敬遠される可能性が高く、しかも1クラス定員増にもなりますから「落ち着いた入試」を予想していました。
しかし、現中3生から「医歯薬コース」の恩恵が受けられるのなら魅力がアップするのに加えて、1クラス増は「安心材料」になりますから、昨年以上の志願者を集めてしまう可能性もあると思います。
東葛飾と県船橋は通学範囲がかなり重複しているので、「医歯薬コース」目当てに県船橋から鞍替えする受験生も出るのではないでしょうか。
とにかく、三者面談も終わったこの時期に、もう一波乱ありそうな重大情報になることでしょう。
ただ、3年次での「コース分け」レベルの話ならば、普通に各高校で行っているコース分け(国立理系とか私立文系とか)と何が違うのかという気もします。
(県の「改革推進プラン」でうたっているからには「それなりの予算がつく」ということなのでしょうが)
「医歯薬コース」の内容について、県の資料では以下の2点をあげています。
「数学・理科の授業については少人数指導や習熟度別学習などを実施し、よりきめ細かい指導を実施します」
「医師や研究者等による講演会・出前授業、病院等でのインターンシップ、医療機関や研究所等の施設・設備見学等を通して、医療や科学技術への興味・関心を高めます」
2つめの「興味・関心を高める」工夫をすることはともかく、1つめの「少人数指導」や「習熟度別学習」はどちらかといえば「成績不振」の生徒のためのものです。
「医歯薬コース」に振り分ける際に、それなりの選抜をしていればあまり必要性はないでしょう。
たぶん、具体的な中身はこれから現場(東葛飾高校)で煮詰めていくのだと思います。
(予算がついているからには中途半端なことはできないでしょうが、「コース分け」などというものから「最も縁遠かった」東葛飾高校で、どの程度のものができるのか見ものだと思います)
とにかく、県でも東葛飾高校でもいいですから「コース分けの時期」について、早期の発表を望みたいと思います。
次回は東葛飾高校に併設される「県立中学校」について考えます。