さくら進学クリニック 『進学コラム』

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「238.学力検査の結果を読み解く その2」

こんにちは、さくらです。
前回に引き続き、公立高校学力検査の結果の「受検者の得点分布」を見ていきましょう。
今回は「国語」「数学」「5教科合計」です。


「国語」(前年平均56.1点)



前期選抜(平均47.1点)
山のピーク 40点台
90点台以上の比率 約1%
80点台以上の比率 約4%
70点台以上の比率 約12%



後期選抜(平均52.0点)
山のピーク 50点台
90点台以上の比率 約1%
80点台以上の比率 約6%
70点台以上の比率 約18%


国語は「バランスのよい山型」になっています。
「山のピーク」は、後期の50点台に対し前期では40点台と、前期は得点しにくい問題であったことがわかります。
90点台以上が前期・後期とも1%と、ともに「高得点を取りにくい」問題であったといえます。
特に前期は80点台以上でも「わずか4%」しかなく、国語が得意な生徒にとっては思わぬ落とし穴になった可能性があるでしょう。


高得点を取りにくいだけに、「漢字」など知識問題での得点が重要になってきます。(漢字だけで「16点」ですから)
早い段階から、しっかり練習しておきましょう。


「数学」(前年平均45.7点)



前期選抜(平均48.8点)
山のピーク 50〜60点台
90点台以上の比率 約2%
80点台以上の比率 約6%
70点台以上の比率 約18%



後期選抜(平均50.5点)
山のピーク 60点台
90点台以上の比率 約1%
80点台以上の比率 約5%
70点台以上の比率 約17%


かつて千葉県の数学は難しくて有名でしたが、前期・後期とも「グラフの山」はやや右側に偏っており、現在は、多くの生徒が「そこそこの点数」は取れるようになっていることがわかります。
特に後期では60点台まで右上がりに上昇していますから、60点台までは普通に勉強していれば十分取れる問題だといえるでしょう。


逆に高得点を取るのは難しく、正答率が5%に満たない問題が入っているのも千葉県の特徴です。
(昨年の前期なら「作図」3.6%や「最後の図形問題」2.5%、後期なら「関数の(2)」○△合わせて2.8%など。)
国語と同様に、得意な生徒でも90点以上を狙っていくことは難しいので、十分な練習量を確保するとともに、時間配分の訓練も欠かさないようにしましょう。



前回から、5教科を一通り見てきましたが、ここで90点台以上と80点台以上の比率をまとめてみたいと思います。


◎90点台以上の比率
     国語   社会   数学   理科   英語
前期   1%   3%   2%    4%    6%
後期   1%   2%   1%    7%    4%


◎80点台以上の比率
     国語   社会   数学   理科   英語
前期   4%  11%   6%   16%   16%
後期   6%  10%   5%   19%   12%


並べてみると一目瞭然ですね。


90点以上の高得点が狙えるのは英語だということ。(理科は昨年の数字を信用しないように)
暗記科目の社会でも90点以上は相当大変な状況です。
国語・数学は「運」も必要でしょう。


80点台以上まで含めて考えれば、
国語・数学は高得点が難しく、「学習量に対して見返りの少ない科目」
社会・理科・英語は高得点が十分可能で、「やった分だけ結果が得られる科目」だということがわかります。
(何度も書きますが、昨年の理科はやや異常なので注意してください。)
やはり、公立高校の入試は「英語・理科・社会」の出来が合否を分けるといってよいでしょう。


もちろんそれは、「数学・国語は勉強しなくてよい」ということではありません。
特に数学は「練習量勝負の科目」ですから、しっかり時間をかけて勉強する必要があります。
ただ、この2科目で高得点を目指すには「多大なる労力」が必要で、時間にも体力にも限りがあることを考えれば、この2科目で「高得点を目指す勉強」をすることは得策ではないということです。


公立高校では5教科の合計で合格点に達すればよいわけですから、科目ごとの「力の入れ方」は工夫してみる価値があるでしょう。



最後に5教科合計も見てみましょう。


「5教科合計」(前年平均237.6点)



前期選抜(平均258.9点)
山のピーク 250〜300点台
450点台以上の比率 約1%
400点台以上の比率 約7%
350点台以上の比率 約20%



後期選抜(平均258.1点)
山のピーク 250〜300点台
450点台以上の比率 1%未満
400点台以上の比率 約6%
350点台以上の比率 約19%


5教科合計は前期・後期とも「バランスのよい山型」のグラフで、理想的な分布になっているように思います。


高得点層を見てみると、450点台以上が非常に少なく、9割以上の得点は「相当な実力」がないと取れない問題だといえます。(これは科目別で見てもわかりますが)
県千葉・前期のような超トップ層はともかく、県船橋東葛飾では430〜450点あたりに相当な数の受験生が集中していそうです。
ほんの5点程度の違いで大きく順位が変わってしまいそうですから、取れる問題で落とさないよう、十分な訓練をしておく必要があるでしょう。


結論として、千葉県の公立高校では「知識問題・典型問題を確実に得点する力」が要求されること。
したがって、上位校合格のためには「コツコツと地道な努力ができる」ことが必要だと言ってよいでしょう。
結局、栄冠をつかむ近道は「努力」なのです。


以上、昨年の「千葉県公立高校学力検査の結果」の「受検者の得点分布」を見てきましたが、こういう機会でもないとなかなか見ることのない資料だと思います。
ぜひ、今後の受験勉強の参考にしてみてください。



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