公立高校各校のホームページに、「平成23年度入学者選抜の選抜・評価方法について」が掲載されています。
例年、11月下旬ごろの掲載でしたから、異例ともいえる早めの掲載です。(入試制度が変わるので、早めの情報公開ということなんでしょう)
後期選抜は「全校同じ評価方法」なので見るに値しませんが、前期選抜は「各高等学校が総合的に判定する」と言っていましたから、その中身を注目していました。
以下、前期選抜に関して、上位校をざっとチェックしてみます。
学校名の後に「選抜の方法」をほぼ原文のまま掲載し、その後に解説をつけました。
県立千葉
「学力検査の成績」及び「作文検査の評価」により順位付けを行い、「調査書」、「志願理由書」の評価を用いて、総合的に判定し、入学許可候補者の内定者とする。
県千葉はタダでは転びませんね。(意味がわかりませんが(笑))
これを読む限り、順位は「学力検査の成績」だけでつけるということなんでしょう。
(県千葉受験生のレベルでは、作文で差はつかないでしょう。)
つまり、「一発勝負」が可能だということです!
ただし、昨年までの独自問題と違って、共通問題は高得点勝負になってしまうので、昨年までとは「一発」合格者の性格は変わるでしょうね。
それでも、「一発勝負」に賭けていた受験生には朗報でしょう。(あとは勉強頑張るのみです)
「調査書の評定について、算式1で算出した数値」の0.5倍と「学力検査の得点」の合計点を総合点とし、総合点の高い者から順に審議し、選抜のための各資料の内容等について、特に問題のない者から入学許可候補者として内定する。
県千葉ほどではないものの、「内申0.5倍」は県船橋としては思い切ったといえるでしょう。
内申の比率が下がれば、「ハードルが下がった」と受験生の増加が考えられます。
県千葉・県船橋は「高倍率」+「実力勝負」で、大変な戦いになりそうです。(とにかく勉強頑張るのみです)
東葛飾
学力検査の得点の合計値をTとする。
調査書中の国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、技術・家庭及び外国語の評定の全学年の計の合計値をXとし、算式1を使用してZ=X+α−mとする。
W=T+Zとし、Wの値及び作文の結果を加味し、調査書・志願理由書・自己申告書の記載内容等を総合的に判断して決定する。
さすがは東葛飾。
制度が変わろうが関係なく「ただ足すだけ」を貫いています。
県船橋が「内申軽視」になったため、どちらにも通学可能な地域では、「3年間オール5」に近い生徒が東葛飾に流れる可能性もあるかもしれません。
千葉東
「学力検査の成績」、「学校独自問題の成績」に「調査書の評価項目の数値等」を加えて順位を付け、「志願理由書」を資料として入学者の選抜を行う。
上位校で、唯一、独自問題を実施する千葉東は「ただ足すだけ」方式になっています。
独自問題は「各教科50点満点×3教科」なので、内申135点+独自問題150点+共通問題500点の785点満点ということでしょう。
(内申は「算式1」によって、135点を超える場合がありますが。)
「独自問題」の比率が「内申」と同程度であるなら、おおむね「共通問題の勝負」と考えてよいのではないでしょうか。
以前も書きましたが、千葉東志望の受験生は独自問題にとらわれすぎないで、むしろ、共通問題に重点を置いて対策していった方がよいと思います。
佐倉
学力検査の得点、調査書の得点の総合計により順位を付け、面接の総合評価にCがある場合は慎重に審議しながら、入学許可候補者を内定する。
薬園台
学力検査の成績の評価、教科の学習の記録の評価、特別活動等の記録の評価を合計し、学力検査の個々の得点、調査書の記載内容、面接の検査結果等を資料として入学許可候補者を内定する。
薬園台は「特別活動等の記録で、生徒会活動、クラブ活動、部活動等を15点満点で評価する。」と、特別活動の記録も数値化して加味することを明示しています。(昨年までも数値化することは公表していました)
県立柏
県立柏は原文が長いので掲載しませんが、後期選抜とほぼ同じ評価方法です。
(ただし、薬園台と同様に「特別活動等の記録」で10点を上限に数値化するとあります。)
市立千葉
市立千葉も原文が長いので掲載しませんが、やはり後期選抜とほぼ同じです。
(入学許可候補内定者とする順位の%が、後期選抜と違い70%になっています。)
公立2番手校は、どこも「ただ足すだけ」方式です。
結局、情報として価値があるのは、県千葉、県船橋、千葉東くらいでしょうか。
とりあえず、ざっと確認してみただけですので、また発見があれば加筆します。
ランキングに参加しています。よろしければクリックお願いします。