さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

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 2025年千葉県公立高校入試は2月18・19日です

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進学コラム191「千葉県私立高入試の概要 2番手校編」

1番手校編から1か月もたってしまいました、遅ればせながら私立2番手校編です。


千葉県内の私立高校は、1番手校グループが「本来の実力以上に難しい(入試難易度がインフレ気味)」のに対し、2番手校グループは「実力相応」の難易度になっています。

公立1番手校が第一志望なら、私立2番手校は、限りなく「安全校」に近いイメージで受験することができます。
また、公立2番手校が第一志望でも合格を確保しやすいので、「次善校」として使いやすい学校が多くなっています。


では、学校ごとの状況を見ていきましょう。


芝浦工業大学(各校とも「併願」の倍率です)


過去3年間の倍率

08年 前期 1.34倍 後期 1.74倍
09年 前期 1.34倍 後期 2.20倍
10年 前期 1.16倍 後期 1.55倍


芝浦工大柏は前期・後期とも入試が最終日のためか、受験生の集まりがよくありません。
2010年は、前期の倍率が1.16倍と、上位校としては「ありえない」くらいの低倍率になりました。
後期も倍率こそ前期より高いものの、受験者45名と「学校側にとって」厳しい結果となりました。


人気が低迷している理由は、正直、よくわかりません。(地元では、うわさ話などあるのでしょうか)
08年に東大3名を出した後、大学実績がパッとしないということはあると思いますが、他校に比べて劣るほどではありません。
大学受験で工学部の人気低迷の影響があるのかもしれませんが、元々、内部進学率の高くない(10%前後)学校なので、さほど関係があるとも思えません。


同校ホームページの「塾対象説明会の案内」には、内容として「高校入試形態変更」という文言があるので、今年は学校側も動くようです。
(説明会は7月2日になっていますから、塾関係者は具体的に知っているのでしょう。・・・私は知らないのですが。)
芝柏志望の受験生は、募集要項に注意しておきましょう。


毎年書いていますが、芝浦工大柏は中学受験では人気校です。
付属中学のレベルは高めなので、心して受験してください。


専修大学松戸


過去3年間の倍率(全類型の合計)

08年 前期 3.44倍 後期 2.75倍
09年 前期 2.25倍 後期 7.85倍!
10年 前期 2.11倍 後期 3.71倍


苦戦が続く芝浦工大柏に比べ、専大松戸は類型別募集+最大3回まで受験できるシステムで成功している学校だといえます。
前期で2回受験するつもりがあれば、実際には「見かけの倍率(複数回受験者をのべ人数で計算する倍率)」ほど高倍率ではないので、公立2番手校との併願でも「合格を取りにいける」学校といえます。


2010年前期では、合格者増で倍率が大幅に下がった昨年より、さらに合格者を増やしたため若干倍率が下がりました。
そして後期は、昨年ほどではなかったものの、やはり高倍率になりました。
正直言って、ここの後期選抜は信用できません。(2次募集だと思いましょう。)


専大松戸も併設大学への進学率は10%前後と低く、大学の付属であることを意識する必要はほとんどないと思います。


日本大学習志野


過去3年間の倍率(前期はB入試(併願)の倍率)

08年 前期 1.53倍 後期 2.74倍
09年 前期 1.62倍 後期 2.51倍
10年 前期 1.60倍 後期 2.77倍


「私立1・2番手校」で唯一、中学校を持たない日大習志野は「新入生全員が同時にスタート」をアピールしています。
付属中学がないため募集定員が多いので、前期の倍率は「1倍台半ば」と「合格を取りにいける」学校です。
実際、佐倉・薬園台の受験生なら、かなり高い確率で日大習志野に合格しているはずです。


ただし、後期は「まったく別物の入試」になります。
日程の都合で「後期だけの受験」ということは、出来る限り避けたい学校です。(専大松戸も同じですが)


京成、総武線沿線には同レベルの競合校が少ないため、県船橋でも佐倉でも薬園台でも、「次善校」は日大習志野というパターンが多いと思われます。
入試問題は全体に難しめなので、過去問をしっかり訓練しておけば、「私立は安全校のみ」という生徒に差をつけることができるでしょう。


ところで、日大習志野は、隣接する日大理工学部の付属という色彩を強く持っています。
理系志望の生徒の比率が高いということは知っておきましょう。(もともとは日大工業高校でしたし)
隣に大学のキャンパスがあるというのは、学校側も高大の連携が取りやすく、生徒が将来の志望を決めていく上で大きなプラス材料になるでしょう。(しかも、東葉高速で通学していれば、毎日、大学内を通るのですから)


また、前出の2校に比べると、併設大学への進学率は25%前後と高めになっています。
(これは、併設大学に学部が多いことと、隣接していること(例年、推薦進学者の半数近くが理工学部)も関係していると思われます。)



・成田


過去3年間の倍率(前期は単願入試のため、後期の倍率のみ)

08年 後期 2.07倍
09年 後期 1.34倍
10年 後期 1.53倍


成田は地理的に、佐倉の「次善校」という位置付けになるでしょう。
佐倉のレベルアップにともなって、成田の難易度も上昇してきました。


以前は2倍程度だった倍率が、ここ2年間は1倍代半ばになっています。
県内私立高の大半が前期で生徒を確保する中で、併願入試は後期だけという入試形態が倍率の低下につながっているのかもしれません。
(もっとも、受験者数は減っているわけではないのですが。)
2年続けて倍率が低めだったことで志願者が増える可能性もありますから、倍率アップの覚悟はしておいた方がよいでしょう。


成田は成田山が運営している学校ですが、宗教色は少なめです。
また、夏の甲子園に出場しますが、優勝でもしない限り、入試に影響はないでしょう。


国府台女子学院(普通科


過去3年間の倍率

08年 前期 1.02倍 後期 1.22倍
09年 前期 1.01倍 後期 1.21倍
10年 前期 1.01倍 後期 1.76倍


国府台女子学院は、中学入試では人気校なのですが、高校入試では「共学志向」のあおりで低倍率になっています。

08年から「入試相談あり」になった前期は、10年は受験者214名中、不合格者3名(09年は241名中2名)と、絶対合格というわけではありませんが、中学校の先生が「OK」と言えば「安全校」として受験できるでしょう。
10年から入試の段階で「選抜コース」を設置、10年は願書に希望の有無を記載するだけでしたが(あとは試験の結果次第)、11年からは入試相談の基準も別(選抜:3科14か5科23、普通:3科13か5科22)になっています。


後期は入試相談は必要ないので、前期での結果が思わしくなかった(「安全校」しか受からなかった)場合の、安心材料に使うこともできます。
ただし、10年は1.76倍とそれなりの倍率でした、「楽勝」とは思わないようにしましょう。
(昨年は、「公立2番手校レベルなら、ほとんど合格できるでしょう。」などと書いてしまいましたが・・・・)


国府台女子学院は、女子校ということで現役進学率が高い(80%以上)のが特徴です。
中学入学組の実力が高いこともあり、大学合格実績は入試レベルから考えると立派なものです。
倍率的には、私立上位校の中で「最も入りやすい」学校なので、女子校が嫌でなければ薦められます。


国府台女子学院は成田と同様に仏教系の学校です。
成田に比べると、宗教色は強めなので、文化祭や説明会などで確認をしておいた方がよいでしょう。


・江戸川女子


江戸川女子は県内の学校ではありませんが、県内からの受験生が多く、隣接県受験者(実質的には千葉県内受験生)対象の併願推薦入試(B推薦、10年は1月23日実施)も行っているので、紹介します。


江戸川女子には普通科2類(私大クラス)、3類(国公立クラス、いわゆる特進クラス)、英語科があり、入試相談を行っています。
09年から、入試相談で合格を約束する形式に変更されている(以前は加点のみ)ので、「安全校」としても、安心して受験することができます。
ただし、3類では入試相談を通しても、入試の得点次第で2類での合格(スライド合格)になることもあります。


また、東京の学校は公立入試発表まで「延納金なし」が一般的なので、江戸川女子も延納金はいりません。(延納金どころか、書類1枚出す必要がありません)
県内上位校では2〜5万円も「捨て金」を払わされるので、経済的には助かるでしょう。


国府台女子も江戸川女子も、「共学志向」の逆風の中で、「現役合格」を売りに受験生集めをしている学校です。
それだけに、「勉強をさせる校風」ですので、自由を求める受験生には薦められませんが、「先生に言われたことは、ちゃんとやる」タイプの生徒には薦められます。(もちろん、ちゃんとやれば結果はついてきます)


街の中にどーんと建っている、「お城(洋風の)のような建物」の学校です。
周囲の環境(繁華街)や校舎は、ぜひ一度見てから決めた方がよいでしょう。


「私立2番手校」の主要大学合格者数(現浪込み)(原則、各校ホームページに掲載の数字)
芝浦工大柏 千葉大3  筑波大8 早大35 慶大17 理科大57(卒業生287名、うち併設大への内部進学者41名)
専修大松戸 千葉大20 筑波大5 早大45 慶大12 理科大71(卒業生551名、うち併設大への内部進学者53名)
日大習志野 千葉大9  筑波大2 早大20 慶大5  理科大38(卒業生403名、うち併設大への内部進学者101名)
成田     千葉大14 筑波大4 早大20 慶大3  理科大14(卒業生330名)
国府台女子 千葉大7  筑波大3 早大23 慶大10  理科大4 (卒業生324名)
江戸川女子 千葉大8  筑波大1 早大47 慶大22 理科大16(卒業生316名)


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