学力入試 受験者636名 合格者222名 倍率2.86倍 (昨年は3.41倍)
(合格者のうち、特別特待22名 特待59名(昨年は15名・45名))
渋谷幕張は、志願者50名増に対し、合格者も50名増やして(昨年は172名)倍率を下げました。
もちろん、多少倍率が下がっても県内最難関に変わりはないでしょう。
・芝浦工業大学柏
受験者491名 合格者422名 倍率1.16倍!! (昨年は1.34倍)
芝浦工大柏は上位校としては「驚愕」の倍率になりました。
受験者は微減(ほぼ昨年並みといってもよい)でしたが、合格者を48名増やした(昨年は374名)ため、この倍率が実現しました。
ここ数年、上位校としては緩い入試が続き、さくら進学クリニックでも「大丈夫なのでしょうか」などと書いていたのですが、大変なことが起こったといってよいでしょう。
ところで、元々倍率の高くない同校が、「驚くような低倍率」になることを許容してまで、合格者を増やさなくてはならなかった理由は何なのでしょうか
昨年までの歩留まりの状況、現在の在籍人数など、同校について考えられそうなことを一通りチェックしてみたのですが、今年に限って合格者を増やさなくてはならない理由は見つけられませんでした。
そんな中、自分の書いたブログを読み返してみると、今年の上位校は軒並み合格者が増えているんです。
昨年の合格者数との比較をしてみると、
市川 291名→ 321名 +30名
東邦 343名→ 380名 +37名
昭和秀英 320名→ 513名 +193名
渋谷幕張 172名→ 222名 +50名
専大松戸 1169名→1307名 +138名
芝浦工大柏 374名→ 422名 +48名
定員増の昭和秀英はともかく、申し合わせたかのように全校で合格者増になっています。
試験日の遅い芝浦工大柏が、前日までの他校の状況を見て、「他校がこれだけ多めに出しているのなら、うちも多めに出さないと定員が満たせないかもしれない」と、必死の気持ちで合格者を増やしたとしてもおかしくはないでしょう。
要するに、自校よりも上位の学校で合格者を多く出せば、自校の合格者が「より多く」他校に持っていかれてしまう(残ってもらえない)ので、自校も多めの合格を出さざるを得ないということです。
しかし、仮に芝浦工大柏の事情が私の想像通りだったとしても、それは「上位校すべてが合格者増になっている」ことの説明にはなっていません。
そこで、改めて合格者数が増えている状況を見直してみると、定員増の昭和秀英と、人数が桁違いの専大松戸をのぞくと、他は「30名から50名、つまり約1クラス分」であることがわかります。
ここで、「あー!」
上位校すべてが合格者増になっている最大の原因は「東葛飾高校の1クラス増」にあるのではないかとひらめきました。
私立上位校では、東葛飾で増員になっている1クラス分だけ、例年より多く抜けるわけですから、それを先取りして多めの合格を出しておかなくてはいけないというわけです。
もちろん、すべての上位校で、東葛飾に合格する受験生(変な表現ですが)が40人ぶん多く受験しているわけではありませんが、安全マージンを取って多めに発表したら、こんな状況になったと考えると自然ではないでしょうか。
1月20日に追記
昨晩、上記のようなことを書きましたが、よくよく考えてみれば、渋谷幕張が「東葛飾の1クラス増」を意識するというのは、地理的にもレベル的にも不自然でしょう。(要因の一つには、なっているかもしれませんが)
全校で合格者増の背景には、もっと県全体の背景があるように思います。
例えば、中学校卒業者数の増加を受けて、県教委が定員増までは要求しなくても、「若干多めに取って欲しい」と呼びかけることはあるかもしれません。
私立学校としては、生徒数が増えれば経営的に潤うことにもなるので、合格者を増やすことは必ずしも悪いことともいえません。
ただし、芝浦工大柏のような「倍率の著しい低下」があれば、学校側としては苦渋の選択でしょう。
なんてことも考えたりしました。
ただ、受験生の皆さんには、理由なんてどうでもよいことなので、こんな雑音を気にすることなく、「初志貫徹」頑張って下さい。
ここまで追記
実際のところは関係者でないとわかりませんが、今年の入試は「定員増」になっていない学校も、その影響を「かなり」受けていると思ってよいのでしょう。
ただ、前期で多めの合格者を出しているぶん、どの学校でも後期は予測が難しくなってしまいました。
しかし、後期選抜は元々読めない入試ですから、昨日のコラムにも書きましたが、合格が欲しい学校には果敢に挑戦すべきだと思います。
明後日は、前期選抜の最後となる日大習志野の発表です。
日大習志野も合格者増になっているのでしょうか。
ランキングに参加しています。よろしければクリックお願いします。