さくら進学クリニック 『進学コラム』

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進学コラム156「併願パターンの研究・後期編」

今回は「併願パターンの研究・後期選抜編」をお送りします。


前期・後期選抜になって3回の入試が過ぎましたが、後期選抜は「入学者数の調整」という色合いが濃くなってきたように思います。
後期選抜が「入学者数の調整」的色彩を持つということは、前期の結果等で後期の合格者数が変わってくるということです。


例えば、専修大松戸の後期の合格者数は、07年122名(定員80名)、08年254名(定員50名)、昨年46名(定員30名)と、年度によってバラバラです。(定員の増減にリンクしているわけでもありません)
専大松戸は極端な例ですが(正直、専大松戸の後期選抜は信用なりません)、要するに、やってみないとわからない入試が「後期選抜」だということです。


募集定員の数字も、あまりあてにならないので注意してください。
昨年の例を挙げてみます。(数字は「市進の受験ガイド」より)


渋谷幕張(後期定員20名)合格者数118名(以下同様に表記)
市川      (35名)176名
東邦      (30名)133名
昭和秀英   (30名)166名
芝浦工大柏 (30名)60名
専大松戸   (30名)46名
日大習志野 (70名)179名
国府台女子(普)(10名)19名
成田      (110名)600名 ※成田は前期が単願のみのため、後期の合格者が多くなっています。


渋谷幕張・市川・昭和秀英は、定員に対して5倍以上の合格者を出している反面、専大松戸芝浦工大柏は定員の2倍以下しか合格者を出していなかったりします。
このあたりは、学校ごとに傾向があるので、過去のデータを見て、合格者を多めに出す学校なのか探っておくとよいでしょう。


更に注意したいのは、前期の発表から後期の願書提出まで、日数が少ない学校が多い点です。

最もタイトな日程になる芝浦工大柏の場合、前期発表が19日、後期願書締切が20日と、1日の猶予しかありません。
前期入試前の15日までは郵送のみ受付で、前期発表後の19・20日は窓口のみの受付になっていますから、「前期の結果を見てから・・・」という受験生は、願書持参で発表を見に来てくれということでしょう。


2日の猶予しかないのが、渋谷幕張(19日発表、21日締切、ここも19日に限り窓口受付OKです)、昭和秀英(18日発表、20日締切、ここは窓口のみの受付ですが、受験料は銀行振り込みです)の2校です。


ちなみに、「私立1」の4校では、渋幕の窓口受付を除くと受験料はすべて銀行振り込みです。
銀行で振り込んでから願書を郵送と考えると、3・4日あっても決して余裕はありません。
特に東邦は郵送のみの受付で「22日必着」なので要注意です。


願書の受付はいつまでで「郵送」なのか「窓口」なのか、受験料は「振り込み」なのか「持参」なのか、しっかり把握しておきましょう。


中学校の先生に調査書を用意してもらうことを考えれば、事前にパターンを組んでおかなければ、願書提出が間に合わなくなってしまう恐れもあります。
入試ギリギリになって、バタバタと慌ただしくするのも、受験生の心理を考えるとマイナスでしょう。
最終的な三者面談では、前期で○○高が不合格なら、後期は××高を受けるなど、細かいパターンをしっかり作って、中学校の先生に「しっかり」伝えましょう。


また、再受験無料の日大習志野、半額の昭和秀英、同時出願すれば2回受験でも3回受験でも32000円の専大松戸など、複数受験する場合には、受験料の優遇がある学校もあります。
無料なら再受験しないと「もったいない」感じがしますが、とらわれすぎるのもどうかとは思います。(特に日習は、後期はけっこう合格者を絞る傾向にありますから)


後期選抜でどの学校を受験するかは、前期選抜の結果次第で変わってくるでしょう。
ここでは、いくつかのパターンを想定し、シミュレーションしてみたいと思います。
前回に続き、県船橋志望の受験生について考えていきます。


「前期で「私立1」のどこにも合格できなかった場合」


何度も書いているように、県船橋レベルの受験生では「私立1」の合格率は低いと思われるので、「私立1」のどこにも合格できなかったという事態は、十分に想定しておいたほうがよいでしょう。

その場合、後期で「私立1」に再チャレンジするのか、あきらめて公立入試に向けて切り替えていくのかを、まず考えましょう。


前期・後期制度も3年を経て、「私立1」の4校とも、前期より後期のほうが「受かりやすい」傾向が見えてきました。(市進のガイドでも4校すべて後期のほうが偏差値が低くなっています。)
後期は募集定員が少ないので、想定外の事態が起こることもあるかもしれませんが、「前期がだめでも後期があるさ」という気持ちがあったほうが、合格を手にできる可能性は高くなるでしょう。
前期で不合格になり弱気になっていなければ、再チャレンジすることをお薦めします。(再チャレンジするなら、基本は「前期で受けた学校を受験する」でよいと思います)


もちろん、心配性(弱気になりやすいタイプ)の受験生は、「後期はパス」という選択もありです。
(1週間後には特色化選抜がやって来るので、後期に不合格を連発したら、意気消沈して特色化まで失敗となりかねませんし。)


昨年の「私立1」各校の後期倍率を見ると、


渋谷幕張 3.94倍
市川    2.70倍
東邦    2.41倍
昭和秀英 2.93倍


渋谷幕張を除き、2倍台半ば〜3倍程度です。
4校とも、倍率は決して低くありませんが、前期で合格した人は後期には来ないわけですから、受験生のレベルは前期より下がっているはずです。
「私立1」の前期と後期は、公立の特色化選抜と一般入試の関係に近いと思ってよいでしょう。


今年は、昭和秀英が定員33%増(30名→40名)なので、前期ほどではないものの可能性はアップしているといえるでしょう。
ダメ元で挑戦できる(心臓が強い)なら、27日市川、28日秀英or東邦、29日渋幕という「超強気」パターンも「金星」を期待できるかもしれません。(前期よりは可能性があるでしょう、もちろん、皆さんにお薦めできるわけではありませんが)


「前期で「私立2」にも合格できなかった場合」


船橋志望者が、前期で「私立2」に合格できない可能性はかなり低いので、このパターンに当てはまってしまう人は少ないでしょう。(佐倉・薬園台志望の受験生なら、少なからず出てくると思いますが)
この場合、前期が不本意な結果に終わっているはずなので、後期では必ず合格できる「次善校」を受験し、安心して特色化に臨めるようにしましょう。


船橋志望で「私立2」を考えると、地理的にもレベル的にも受けやすいのは29日日大習志野でしょう。
日習は後期の定員が70名と多めなのですが、定員のわりに人数を取ってくれない傾向があります。
前期のイメージで受験すると痛い目に遭う可能性があります。


また、前回も書きましたが、前期で八千代松陰を確保に動いた受験生が、後期で日習に回ってくる可能性があるので、例年よりも倍率が上がる可能性があるでしょう。
ただ、前期で学校の想像以上に受験生が集まらず、後期で大量に確保せざるを得なくなることもありえます。(定員増になっている前期Aは、定員割れの可能性すらあるでしょう)
(もっとも、そういう状況になっていたら、県船橋の受験生はもちろん、佐倉・薬園台の受験生もほとんど前期で合格しているでしょう。)
とりあえず前期の倍率を見て、やってみるか決めてもよいでしょう。(ここは再受験無料なので、やるだけやってみるでよいと思いますが。)


29日には成田もあり、ここは一般入試が後期のみなので定員も合格者も多く、偏差値通り合否の読める学校です。
船橋志望者なら「限りなく安全校に近い次善校」なので、地理的に近くに住んでいれば日大習志野よりは薦められます。
ただし、昨年、大幅に合格者を増やし倍率が下がったので、今年は反動があるかもしれません。(現1年生だけ1学級多くなっているので、昨年は歩留まりを読み違えたのでしょうか。)


成田で注意しておかなければいけない点は、後期の願書締切が1月13日と前期選抜の前なので、前期の結果にかかわらず願書を出しておかなくてはならないことです。
前期で上位の学校に合格した場合、受験料2万円は無駄になります。
それでも、前期に多少でも不安があるのなら、保険だと思って願書を出しておくのは悪くないでしょう。


女子なら28日国府台女子(普通科)が安心です。
入試相談ありの単願・併願推薦入試の前期と違い、後期は実力勝負の一般入試です。
定員は10名と少ないですが、県船橋志望者が(佐倉・薬園台志望でも)不合格になることは、まずないでしょう。
昨年は受験者23名、合格者19名(1.21倍)でした。
「私立2」レベルで、倍率が1倍台前半という学校は、ここ以外ありませんから、最後の安心材料としてお薦めします。
願書受付が22日まで(しかも窓口受付)と、ゆとりがあるのもGOODです。


29日芝浦工大柏も、倍率が低めになることが多く狙い目です。
ただ、後期は前期に比べると倍率のばらつき(07年3.32倍、08年1.35倍、09年1.83倍)があるので、多少の注意は必要でしょう。
また、前出のように、願書提出までの日程がタイトなので、出し損ねてしまわないように注意してください。


前回・今回と分けて併願パターンを書いてきましたが、皆さんが考える場合は前期・後期を通してパターンを考えていきましょう。
前期に受験する1校1校に対して、「合格だった場合」「不合格だった場合」を想定してみることが大切です。
すべての場合をフローチャートにして想定していくと、不本意な受験結果を招く可能性を限りなく低くできるでしょう。


また、公立高校の受験校を決めかねている場合、私立の結果を見て決めることもできるので、想定に入れてパターンを組むのもよいでしょう。
例えば、県船橋にするか薬園台にするか迷っているなら、「私立1」の合格を確保できるか(少しハードルが高いですが)、薬園台か八千代かであれば、日大習志野に合格できるか、などを最終的な判断材料にするものです。
ギリギリまで頑張ってみて、届かないようなら志望を下げるとはいっても、判断材料には困るものです。
最後に背中を押してくれる材料に、私立の結果を使うのは、すっきり決心しやすいのでお薦めです。


11月中には私立の受験校を決めるよう求められると思います。
十分に検討して、決めたら「はっきりと」先生に伝えてください。



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