さくら進学クリニック 『進学コラム』

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進学コラム140「2011年入試からの新しい選抜制度について」

2月はじめに、県教育委員会から、2011年入試からの新しい選抜制度についての「改善案」が発表になりました。
とはいっても、以前発表された「素案」と、ほとんど変わってはいません。
(変更点といえば、後期選抜の学力検査が「5教科の中から3教科以上」だったものが、「5教科必須」になったことくらいでしょうか。)
新制度による入試が始まるのは再来年(新中2生)からになりますが、現段階でわかっていることがらをまとめておきます。


◎「前期選抜」(現行の「特色化選抜」にあたる選抜)


・実施時期 2月中旬(現行では2月上旬)
 2011年(再来年)は2月15日(火)・16日(水)に検査、22日(火)に発表の予定

・選抜枠 普通科で定員の30〜60%、専門学科および総合学科で50〜80%(現行では全学科で10〜50%)

・検査内容 1日目 県が作成する統一問題による5教科の学力検査(50分)
        2日目 面接、作文、適性検査、学校独自問題等から、1つ以上を各学校が選択して実施
・選抜方法 1日目の学力検査・2日目の検査・調査書等を資料とし、各学校が決定する予定


◎「後期選抜」(現行の「一般入試」にあたる選抜)


・実施時期 3月上旬(現行では2月下旬)
 2011年(再来年)は3月3日(木)に検査、9日(水)に発表の予定

・検査内容 県が作成する統一問題による5教科の学力検査(40分)、及び面接等(面接等は必要に応じて実施)

・選抜方法 現行の「一般入試」に準ずる予定


発表された内容から、私に考えられることを挙げていくと。


「前期選抜」について


前期選抜の定員枠に関しては、現行の特色化選抜で、ほとんどの学校が最高の50%であることから、普通科では60%とする学校が大半になると考えられます。


現状で不透明なのが2日目の検査内容です。
県としては、進学校を中心に学校独自問題をやってもらいたいと考えているでしょう。
しかし、実施する高校側では、「1日目に学力検査を行っているのに、さらに試験をする必要があるのか。」という意見が出ると思います。
独自問題を作成する労力も考えると、正直、「やりたくない」学校が多くなるのではないでしょうか。
このあたりは、当該年度になるまで、不透明なまま残るのかもしれません。


検査内容以上に引っかかるのが、「選抜方法は各校が決定する」という部分です。
「前期選抜」での定員枠が半数を超えるわけですから、公立高入試の中心は明らかに「前期」になるのでしょう。
すなわち、「前期」が「一般入試」に、「後期」は「定員が多めな2次募集」のようになっていくと考えられます。
(実際、一足先に「前期・後期」になった私立高入試は、そうなりつつあります。)


現行の「一般入試」では、全県で統一した選抜方法を採っていましたから、内申と学力検査の比率など、受験生にとって重要な選抜要件が明確に公表されていました。
しかし、「特色化選抜」と同様に「各校が決定する」となれば、選抜要件があいまいな形で公表されることになり、混乱を招くことは必至と思われます。
受験生にとっては、「1日目の学力検査」と「2日目の独自検査」と「調査書」の点数配分がはっきりしていないと、大変な不安材料になります。
「各校が決定する選抜方法」を、現行の「特色化選抜」のような、あいまいな表現でなく、明確に、早めに発表してくれることを望みたいです。
(逆に、統一問題500点+独自問題300点+内申135点などと、点数配分を明確に公表してくれるなら、「各校が決定する」でもよいと思います。)


「後期選抜」について


後期選抜では、現行の「一般入試」と、ほぼ同じ方式が採られるようなので、混乱は少ないと思われます。
ただし、40分の試験ということで、問題数や難易度設定など、多少の試行錯誤があるかもしれません。


全体的には、複数回の入試があることは変わらないため、高倍率になることは避けられず、不合格者が大量に出ることになります。
また、後期選抜での定員が減るため、以前も書きましたが、前期で不合格になった受験生の気持ちが心配です。
前期選抜で60%も採ってしまうと、残った定員はわずか40%です。
定員の残りが半分を切っていると、受験生には「残る枠は少ない」と感じられるでしょう。

私立高入試で私立単願者が入試を終え、公立前期選抜で定員の6割が合格すると、残っている受験生はクラスの4分の1程度ではないでしょうか。
クラスの大半が受験を終え卒業気分になる中で、後期選抜に向けモチベーションを維持していくことは、大変難しく苦しいことでしょう。
しかも、定員は今よりも減るわけですから、倍率は間違いなく上がると思われます。
上位校を目指す受験生は、現行制度以上に厳しい入試を強いられそうですので、心しておいた方がよいでしょう。


なお、「新選抜制度について」は、左サイドバーにリンクを残しておき、新しい情報が出てくるたびに更新します。


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