今日の新聞朝刊に県内私立高校の志願状況が掲載されました。
前回のコラムで取り上げられなかった、ホームページで公表していない上位校についてまとめてみます。
・市川(前期 単願40名 スポーツ推薦10名 一般35名 後期35名、昨年と変わらず)
単願・スポ推・一般含め908名(昨年は1105名)
単願などを全てくくった数字なので、このうち一般入試の志願者がどの程度なのかわかりませんが、単願の志願者はあまり変わらないと思われるので、減少した約200名は一般の志願者と考えてよいと思います。
やはり、日習移動の影響は大きかったようですね。
日習が去って得した東邦・秀英に対して、日習が来た市川は食われた形になりました。
日大習志野が増やした約300名のうち、約200名は市川から持っていったということでしょう。
ただし、日習に回った受験生は、市川受験生の下位層と思われますから、志願者減が「受かりやすさ」に結びつく可能性は低いと思われます。
受験生は少数激戦を覚悟しておきましょう。(といっても、入試はもう明日ですが。)
・渋谷教育学園幕張(前期 学力・帰国・特別活動の合計30名 後期20名、昨年と変わらず)
学力・帰国・特別活動含め646名(昨年は528名)
一昨年までは特待生入試であった渋谷幕張は、一般入試になって受かりやすくなった昨年の状況を見てか、約120名の増加になっています。
試験科目は5科のままなので、負担が大きい中で志願者を増やしているのは、良好な大学実績の影響も大きいでしょう。
増えている志願者は安易な出願ではなく、レベルの高い生徒ばかりだと思われます。
受験生は激戦を覚悟しておきましょう。
・専修大学松戸(前期226名 後期30名、昨年は前期206名 後期50名)
E類・A類合わせて2632名(昨年は2920名)
同校ホームページによると、新聞に発表された1723名は誤りだそうです。
昨年に続き、後期から前期に定員を20名移動させた専大松戸は、約300名の志願者減になっています。
昨年は、前期の定員を増やしたにもかかわらず、合格者を絞って倍率が上がったことを見て、敬遠されたのかもしれません。
ただ、専大松戸は前期入試が2日間あるため、この志願者の中には「1日だけ」の志願者と、「2日とも」の志願者がごちゃまぜになっています。
また、E類・A類の別もわからないので、この数字だけ見て志願者減と受け取ってよいのかは微妙なところです。
見た目は「定員増の志願者減」なのですが、受験生は楽になるとは思わない方がよいでしょう。
・国府台女子学院 普通科(前期 単願20名 併願30名 後期10名、昨年と変わらず)
単願・併願合わせて266名(昨年は234名)
国府台女子は、入試相談を復活させた昨年に続き、志願者を増やしています。
女子校不人気の中、善戦しているといってよいでしょう。
ここは入試相談があるので(試験重視をうたってはいますが)、安心して受験できるはずです。
ちなみに、英語科のほうは定員65名に志願者84名と、再び苦境に陥っています。
前期でこれだと、後期はすごい事になってしまうかもしれません。(昨年・一昨年とも後期の志願者は3名でしたから。)
ところで、新聞では昭和秀英の募集人員が63名になっていました。
同校ホームページの募集要項には50名と掲載されているのですが、どういうことなのでしょうか。
新聞発表の数字は県の発表した数字なので、各校が県に報告した数字だと思われます。
専大松戸のような掲載ミスがない限り、正しいと思ってよいでしょう。
だとすると、昭和秀英では内部進学者の関係などで定員が増えたのでしょうか。
理由はどうあれ、定員が50名から63名になるということは26%増ですから、ちょうど志願者増分と相殺される形になります。
そうなると、倍率は当初の想定より若干緩和されて、ほぼ昨年並み(3.5倍前後)に落ち着くことが予想されます。
とはいえ、高倍率なのは変わりないので、受験生は楽観することなく頑張って下さい。
いよいよ、明日から前期入試が始まります。
受験生は倍率に惑わされることなく、実力を発揮して来てください。