私立前期選抜がスタートし、結果が出始めています。
上位校では、昨日は市川で、今日は東邦、昭和秀英、専大松戸で発表がありました。
各校ホームページに発表された数字をまとめてみます。
・市川
一般入試(併願) 受験者782名 合格者291名 倍率2.69倍(昨年は3.87倍)
受験者が約200名減った上に、合格者が30名近く増えたので、倍率は大幅に緩和されました。
ただ、昨年・一昨年と厳しい入試が続いたので、自信のない層は日大習志野に流れ、非常にレベルの高い受験生しか出願していない可能性があります。
倍率が下がったからといって、入りやすくなったかどうかは、来年度版の受験ガイドなどが出てからでないと判断できないでしょう。
併願 受験者710名 合格者343名 倍率2.07倍(昨年は2.08倍)
昨年の合格者が271名でしたから、定員を増やしたぶん、しっかり合格者も増やしてくれました。
結果、昨年とほぼ同じ倍率になりました。(やはり、東邦は「低倍率」で、安心して受験できます。)
ただし、前期で定員通り採ったので、後期の合格者は絞ると思われます。
受験者878名 合格者320名(第一志望・併願の内訳は不明) 倍率2.74倍(昨年は3.51倍)
こちらは、ホームページで発表になった合格者数を数えました。
昨年の合格者は199名ですから、25%増どころか60%増になりました。(今年は、余程、内部進学者が少ないのでしょうか。)
私の予想は大きく外れて(こういう外れは歓迎ですが)しまいました。
昭和秀英のホームページでは、2004年以降の入試データが見られますが、例年、合格者数は200名程度が普通で、大幅に易化した一昨年が311名と、突出して大量の合格を出した年でした。
今年は、その311名をも上回る、320名の合格者(ただし、一昨年の数字は後期で併願のみ)ですから、普通でない「当たり年」だったといえます。
今年に限っていえば、県船橋レベルの受験生には東邦より秀英のほうがよかったかもしれません。(結果論ですが)
あとは、後期にどの程度の合格者を出すのかが気になるところです。
明日発表の、渋谷幕張がどうなっているかわかりませんが、今日まで「私立1番手校」は、
市川(3.87倍→2.69倍)
東邦(2.08倍→2.07倍)
昭和秀英(3.51倍→2.74倍)
と、軒並み倍率が緩和されています。
今年の受験生は「運が良い」といえば、それまでなのですが、毎年見ている身からすれば「釈然としない」気もします。
もちろん、いくら倍率が緩和されたからといっても、全校2倍を越える倍率ですから、不合格者の方が多いわけです。
公立志望で、「私立1番手校」に合格をもらえなかった人は、気落ちする事なく(自分のほうが多数派なのです)、後期に再チャレンジしてください。
私立の結果が良くなかったからといって、「公立の志望を下げようか」などと考える必要は全くありません。(私立が不合格なら、公立を下げると決めていた人は別です。)
ここで下げた人から「脱落」なのですから。
・専修大学松戸
受験者2632名、合格者1169名、倍率2.25倍(昨年は3.47倍)
昨年は、定員増にもかかわらず合格者を絞った専大松戸も、今年は合格者を大幅に増やし(昨年は842名)倍率を下げました。
ちなみに、このコラムでは、昨年はE類からのスライド合格者など、「一所懸命」数えて載せたのですが、志願者が合計の数字しかわからないのと、複数回受験者がいるのため合格者数も「のべ」になっているので、めんどうなので(これが一番の理由)類型別の数字は載せるのをやめました。
市川・秀英に続き、専大松戸も大幅緩和です。(やはり釈然としませんが。)
前期でこれだけ合格を出しているので、やはり後期は二次募集的な扱いになる可能性が高いと思います。
再チャレンジの受験生は、前期と同じようだとは思わないほうがよいでしょう。(もちろん、それでもやるしかないのですが。)