2学期の期末考査も、三者面談も終わり、あとは志望校に向けて「勉強あるのみ」の時期ですが、受験勉強は充実しているでしょうか。
冬休みという、まとまった勉強を確保できる時期はあるものの、私立前期入試まであと35日あまり、場当たり的な勉強をしていては、かえって穴を作ってしまうことになりかねません。
冬休み、私立前後期入試、特色化選抜、公立一般入試と、次々イベントがやってきます。どの時期に何をしたらよいのか、しっかり計画して勉強を進めていきましょう。
そのための参考になりそうなことを、いくつか挙げてみたいと思います。
・私立の過去問は年内にメドをつけよう。
私立の過去問は、できれば冬休み前に8割方メドを付けておきたいものです。
昨年・一昨年に出た問題は、99.9%出ることはありませんから、過去問を完璧にできるようにしておくことは、あまり意味がありません。
過去問の目的は出題傾向を知ることです。特に私立は、学校によって傾向がバラバラですから、5年分くらいは解いてみて、パターンを知っておく必要があります。
パターンを知ることで、自分の勉強の絞り込み方も見えてくるはずです。
よく出題される単元が、自分の苦手分野だったりする場合は、過去問をやって終わりではなく、その単元を重点的に鍛えていく必要があります。
そして、その単元をいつ鍛えるのかといえば、それは冬休みしかありません。そのためにも、冬休み前に過去問のメドをつけてしまいたいのです。
冬休み前は、学校が早く終わる日もあると思います。そんな日の午後を無駄にすることなく、効率的にこなしていけば、まだまだ追い込みがききます。
公立の過去問(特色化含む)は、私立入試後でもなんとかなります。(もちろん、全く見ていないのは問題ありますが。)
私立の過去問が遅れている人は、過去問に関しては、年内は私立に専念してよいと思います。
・公立高校が第一志望なら、12月中に理科・社会を完成に近づけよう。
冬休みが明けると、1週間で私立高入試ですから、年明けあたりから私立入試を意識してしまい、理科・社会には取り組みにくくなる人が多くなります。これは、受験生の心理として仕方のないことでしょう。
さらに、佐倉高など、特色化選抜が3科の学校(数は少ないですが)を志望している場合、特色化の2月6日まで、ほとんど理社に手がつけられない可能性もあります。(佐倉志望でも成田を受験する場合は、5科入試ですから理社もやらざるを得ず安心ですが。)
したがって、12月中に理科・社会は「ほぼ完成」させておかないと、公立一般入試に向けて不安を残すことになってしまいます。
公立一般入試で高得点が望めるのは、暗記中心の英語・理科・社会です。この3科目で多く失点するようでは、合格を勝ち取るのは困難でしょう。
上位校なら、この3科目で最低275点、できれば285点を目指したいものです。
理科・社会は暗記中心の科目ですから、まとめて勉強時間を取るよりは、短い時間をたくさん取った方が効果が出ます。過去問の合間など、細切れの時間をフルに活用して、1ヶ月間全力でこなしていきましょう。
・漢字練習は万全か。
公立・私立を問わず、絶対に得点しなければならないのは「漢字」です。
千葉県の公立一般入試では、漢字だけで配点が20点もあります。上位校の受験生にとっては、この20点を落としたら「合格はない」と思ってほしいのですが、意外に甘く考えている受験生がいるのも事実です。
まだ、一般入試まで2ヶ月以上ありますから、漢字が怪しい人は「今すぐ」練習を始めましょう。
ところで、公立上位校志望の受験生に知っておいて欲しいことがあります。
それは、入試が始まると、中学校では続々と進学先が決定する生徒が出てくることです。その結果、クラスの雰囲気は急速に受験から離れていきます。
まず、私立前期選抜で私立単願組の生徒が受験を終了します。(入試相談のある私立高では、単願で入試相談が通ればほぼ確実に合格しますから、12月の段階でも、すでに入試は終わったと言っている生徒もいると思います。)
ここまでで、多いクラスではクラスの3分の1程度が、受験を終えてしまうでしょう。
私立後期には単願はないので、ここで終わりになる生徒は少ないでしょう。
次は、公立特色化選抜です。ほとんどの公立高が定員の半分を取ってしまうので、残っていた生徒の半分程度は、特色化選抜をもって受験を終了することになるでしょう。
そうなると、クラスの3分の2程度は受験を終了することになるので、クラス全体としては「受験は終わった」という雰囲気になるはずです。
そんな中で、一般入試での合格を目指して、受験勉強を続けていくことは大変なエネルギーが必要です。
また、私立上位校も難関ですから、私立・特色化と不合格が続くことも珍しくなく、そんな状況で受験勉強に向かうためには、「志望校に合格したい」という「強い意志」が必要になります。
公立上位校志望者には、そのための心構えを持ってもらいたいのです。
特色化選抜導入後、上位校の入試は公立も私立も、不合格が多く出る厳しいものになっています。
しかし、強い意志を持って乗り越えれば、志望校での高校生活が待っているのです。昨年も、一昨年も、先輩たちは、皆、そうして乗り越えて高校生になったのです。
このブログを見てくれている公立上位校志望の人たちには、重なる不合格や、受験が終わって楽しそうな同級生に惑わされることなく、「初志貫徹」してくれるよう願っています。