さくら進学クリニック 『進学コラム』

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進学コラム104「併願パターン後期選抜編」

前回に続き、併願パターンの研究「後期選抜編」です・・・が。


前回書き漏らしましたが、入試相談のある私立高(「私立3」)では、併願で受験する場合、前期でも後期でも相談の基準は(ほとんどの学校で)同じなので、相談を通しておけば「ほぼ合格」できます。つまり、前期と後期で、自分の都合の良い方で受験すればよいのです。

ただ、前期の定員が多い学校が大半であることもあり、三者面談で、前期で受けることをすすめる先生もいるようです。(高校側から、できるだけ前期で受けて欲しいようなことを、言われているかもしれません。)先生にとっても、少しでも早く合格が決まってくれたほうがありがたいのは事実でしょう。
前期で「市川・東邦・渋幕」など「チャレンジ校」中心でいきたい人は、「私立3」は後期にまわしても「何の問題もない」ので、定員が少ないことなど全く気にせず後期にまわしましょう。


それでは、後期選抜にいきましょう。

後期選抜は、前期・後期がスタートした昨年から、前期に比べ定員が少ない学校が多く、二次募集に近い扱いをされているといってよいでしょう。

それでも上位校では、市川・東邦のように前期と後期で定員が同じ学校や、専大松戸日大習志野のように少なくない定員を割り振る学校があり、前期も後期も同じだという姿勢を感じました。(むしろ、上位校の入試は後期が中心だと思っていました。)
しかし、フタを開けてみれば、後期では合格者を絞る学校が続出し、結局、後期選抜は、入学者数調整に都合よく使われただけという印象が残りました。(このブログでもだいぶ怒りました。)

2年目の今年も、同じようになるかどうかはわかりませんが、一般入試が後期だけだった渋谷幕張昭和秀英が、今年は前期から一般入試を実施したり、専大松戸が後期の定員を減らしたりと、プラス要素はほとんど見あたらないので(あえて言えば、昨年がひどかっただけに、揺れ戻しがあるかもくらいでしょうか。)、楽な入試にはならない(あてにならない)と、考えておいたほうがよいと思います。

また、前期の発表から後期の願書提出まで、日数が少ない学校が多いのも要注意です。
昨年、前期発表の翌日が後期願書〆切と、非常にタイトな日程だった東邦は、発表4日後までになりましたが、渋谷幕張芝浦工大柏・日大習志野が発表2日後まで、昭和秀英が3日後までと、中学校の先生に調査書を用意してもらうことを考えれば、事前にパターンを組んでおかなければ、願書提出が間に合わなくなってしまうでしょう。
「前期の結果を見て、後期どうするか考えよう。」なんて安易に考えてはいられないのです。

したがって、最終的な三者面談までに、前期で○○高が不合格なら、後期は××高を受けるなど、細かいパターンをしっかり作って、中学校の先生に伝えておく必要があるでしょう。(実際には、11月の段階では、入試相談のない学校について決めておく必要はないので、冬休み明けくらいまで考えさせてくれる先生もいると思います。)


さて、後期選抜を受験するということは、「前期で納得のいく結果を出せなかった。」、または、「前期で次善校に合格したので、後期でチャレンジ校を受けてみたい。」の、どちらかでしょう。
実際には、後者は少ないと思われるので、後期受験者=リベンジ組と考えて、パターンを考えてみたいと思います。(後期にしか併願入試のない、成田や千葉日大一を受験したいという場合もありえますが、県船橋との併願者は少ないでしょう。)


「前期で「私立1」のどこにも合格できなかった場合」


昨年は、「後期も、27日市川、28日東邦でいくことを勧めます。」と書いたのですが、今年は前期から選択肢が多いだけに、基本は「前期で受けた学校に再チャレンジする。」がよいと思います。
ただ、わずか1週間後には特色化選抜がやって来るので、後期に不合格を連発したら、意気消沈して特色化まで失敗となりかねません。
昨年の結果を見る限り、後期は前期より厳しい学校が多いですから、「どうしても合格が欲しい(思い入れのある)学校」か、「合格できそうな学校」に絞った方が、精神衛生上好ましいかもしれません。

「合格できそうな学校」という意味では、やはり28日東邦でしょう。昨年、前期と後期で倍率がほとんど変わらなかったのは、上位校では東邦しかありませんでした。(前期が一般入試でなかった渋幕と秀英は除く)
今年も状況は変わっていないはずなので、合格を狙っていくなら東邦に絞りましょう。

気をつけておきたいのは、前期を「私立1」「私立2」のみで強気の受験をしていた場合、後期から「安全校」を外すわけにはいきませんから(入試相談も通しているでしょうし)、例えば、「安全校」を1月29日八千代松陰にしていた場合、渋幕は受験できませんし、28日千葉英和なら東邦・秀英は受けられなくなります。
「安全校」を後期にまわす場合は、「前期が不合格だった場合の後期のこと」まで考えて決めましょう。


「前期で「私立2」にも合格できなかった場合」


船橋志望者が、前期で「私立2」に合格できない可能性は低いので、このパターンに当てはまるの人は少ないでしょう。もしかすると、前期に「市川・東邦・渋幕」パターンで全滅して、結果、このパターンになる人の方が多いかもしれません。

いずれにしても、前期が想像以上に不本意な結果に終わっているはずなので、後期では必ず合格できる「次善校」を受験し、安心して特色化に臨みたいものです。
そういう意味で、真っ先に挙がるのは、29日日大習志野でしょう。日習は後期の定員が昨年と同じ70名と多めです。昨年は予想外に合格者を絞りましたが、今年はもう少し採ってくれるのではと甘い予想をしています。(採る気がないなら、専松のように定員を減らすのが筋でしょう。これで今年も絞ったら、私の中には日習に対して悪意が芽生えることでしょう・・・笑。)
ただ、昨年同様に絞ってくる可能性がなくはないので、絶対安心かどうかは?です。

女子なら27日国府台女子(普通科)が安心です。定員は10名と少ないですが、県船橋志望者が不合格になることはないでしょう。願書受付が24日までとゆとりがあるのもGOOD。最後の安心材料としておすすめします。

必ず合格できるという意味では、29日成田もおすすめ(ここは「限りなく安全校に近い次善校」です)なのですが、成田は後期の願書〆切が1月10日と前期選抜の前なので、前期の結果にかかわらず願書を出しておかなくてはなりません。当然、前期でどこかに合格した場合、受験料15000円は無駄になります。
それでも、地理的に近くに住んでいて、前期に多少でも不安があるのなら、保険だと思って願書を出しておくのは悪くないでしょう。


まだまだ、様々なパターンが想定できると思いますが、大切なことは前期・後期を通してパターンを考えること。前期に受験する1校1校に対して、「合格だった場合」「不合格だった場合」を想定してみることが大切です。


もうひとつ、注意すべきこととして、同じ学校を受験しても、併願の仕方によっては「延納金の二重取り」が発生してくることがあるので気をつけましょう。

例えば、佐倉が第一志望で、「次善校」として成田(併願は後期1月29日のみ)を受験する場合、前期で「安全校」として千葉英和(1月16日)を受験すると、前期では手続きも先にあるので、まず千葉英和に延納金(4万円)を払い、後期で成田に合格したら成田にも延納金(3万円)を払うことになります。
佐倉に合格すれば、私立に払った延納金は帰ってきませんから、この場合7万円を捨てることになります。
千葉英和を後期(1月28日)で受験すれば、千葉英和か成田のどちらかに払えばよくなるので、成田に合格したら、千葉英和に4万円払う必要はなくなります。


佐倉と成田との併願者は多いと思われるので、他の「安全校」についても触れておきます。
佐倉の「安全校」といえば、八千代松陰・千葉英和・千葉敬愛の3校でほぼ決まりでしょう。
八千代松陰は、後期の日程が1月29日と成田と重なるため、前期で受けざるを得ません。したがって、八千代松陰を選択すると「二重取り」が発生してしまいます。それでも八千代松陰の延納金は2万円と少なめなので、まだあきらめがつくでしょうか。
千葉敬愛は、成田と同様に併願は後期のみなので「二重取り」は生じません。何も考えずに受験できます。


千葉日大一も併願は後期(1月30日)のみなので、成田と同じようなことが起きそうですが、千葉日大一は後期の手続き締め切りが「公立発表日の翌々日」で、それまでの延納金の必要がありません。
当然、「二重取り」は生じませんが、どうせなら「安全校」を(松陰でも英和でも)後期で受けておけば、延納金を一切払わずにすむことが可能です。「安全校」を前期で受けてしまうと、せっかく千葉日に延納金がないのに、「安全校」には延納金を払わねばならなくなります。あー、もったいない。

千葉日大一の他にも、日出学園・麗澤・流通経済大柏など、延納金不要の学校は何校かあります。併願する私立高に特に思い入れがないのなら、お金のかからない学校を選ぶのもひとつの方法でしょう。


また、女子であれば江戸川女子を頭に入れておきましょう。
江戸川女子は東京といっても、江戸川を渡ればすぐの「ほとんど千葉」です。県内から、市川市内の学校とほぼ同じ時間で通えます。
大学合格実績は、県内でいえば国府台女子レベルで、早慶など難関私立に少なくない数を出しています。少なくとも県内の「私立3」レベルの学校よりずっと上と言ってよいです。
それでいて、江戸川女子は「入試相談のある学校」なのです。したがって、「安全校」として使うことができます。ただし、合格を約束してくれるのはⅡ類だけで、Ⅲ類で合格するためには入試で点を取らなくてはなりません。(そのあたりは、八千代松陰の「IGSコース」や、千葉英和の「特進コース」と同じです。)
そして、入試日程は都内私立高の2月10日です。(都外在住者向けに1月23日にも入試あり。)
県内私立高との試験日の重複がなく、試験が県内より後にあるため、県内で江戸女より上位の私立校に合格してしまえば、棄権してしまうこともできます。もちろん延納金の無駄もありません。(もっとも、江戸女は延納手続き無しで公立まで待ってくれるため、江戸女のみしか合格していなくても延納金は必要ありませんが。)
女子校がいやでなければ(さらに言えば、勉強させられる校風がいやでなければ)、江戸川女子はかなり使える学校と言えるでしょう。


昨年に比べると、とりとめのない情報の列挙になってしまいました。特に佐倉高(「公立2」)レベルの併願パターンにはあまり触れられなかったので、昨年のコラム「進学コラム72 佐倉高志望者の併願パターン」 も参考にしてください。

受験生の皆さんが、納得のいく三者面談ができることを願っています。

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