7月に入り、いよいよ「受験の天王山」である夏休みが見えてきました。
志望校に受かるも受からないも、この夏休みの勉強次第です。「何を」「何を使って」「どうやって」勉強していくのか、計画は立てているでしょうか。
運動部に入っている人なら、今は最後の踏ん張りどころで勉強どころじゃないかもしれません。でも、運動部に入っている人こそ、部活が終わった「その日」から、すぐに勉強に取りかかれるように、計画を立てておく必要があります。
計画だけなら、お風呂の中でも考えられます。大切なのは「やる気」です。
今回は、夏休みの学習計画を立てるときのポイントを、いくつかお教えしましょう。
1.勉強は問題集を解こう。
夏休みは、もう、教科書や参考書をダラダラ読んでいてはダメ。入試では問題を解かなくてはいけないのだから、問題を解くことで出題パターンを身につけ、実戦力を養っていきましょう。
理科・社会のような暗記科目も、問題を解くことで「覚えている・覚えていない」を整理でき、能率よく暗記ができます。覚える前に、まず問題を解きましょう。
問題集は、学校や塾の先生(あなたの実力をわかっている人)に相談すれば、あなたの実力・志望校に合ったものを教えてもらえるでしょう。
個人的には、総合的な訓練が目的なら、後述する「全国高校入試問題正解」がおすすめですが、質・量・値段ともボリュームがあるので、上位校志望者にしかすすめられません。
中位校(一般入試の合格点400点未満)までが志望なら、夏は基礎固めがメインになりますから、旺文社の「正答率50%以上の入試問題シリーズ」がおすすめです。(「正答率50%以下シリーズ」と間違えると、ひどい目に遭いますのでご注意を。)
このシリーズは、「みんなができる問題」ばかりが載っています。上位校を除く公立高入試では、「みんなができる問題」を、自分も正解すれば合格できる(倍率が2倍を超えなければ、受験者平均点を取れば合格です。)ので、このシリーズは持ってこいでしょう。
ページ数も決して多くはないので、「夏休み中に5教科仕上げる」などといった無謀なことをしなければ、最後まで終わらせて達成感も味わえるでしょう。(もちろん実力もつきます!。)
書店で買えなければ、左サイドバーの「おすすめ本」からもアマゾンで買えます。
2.苦手科目・苦手単元の克服をしよう。
苦手分野がわかっているなら、苦手分野を集中して訓練しましょう。
ただし、夏休みは長いようで短いもの、集中する分野はできるだけ絞り込んでおきましょう。手を広げすぎてしまうと、「どれも終わらなかった」なんてことにもなりかねません。
例えば、数学が苦手なら「方程式」と「関数」だけを集中して練習するなど、単元を絞り込むことが大切です。単元の絞り込みが難しいようなら、前述の「50%以上シリーズ」のような、薄手の問題集を選びましょう。
苦手克服を目指して達成できないと、ますます苦手意識が増大しかねません。やるからには「必ず終わる」計画を立てましょう。
3.夏期講習は復習までやって完成。
夏休みは、塾の夏期講習に参加する人も多いと思います。ほとんどの塾では、夏期講習に重要な単元を組み込んでいるはずですから、かなりの実力アップを図ることができるでしょう。
ただし、それは塾から帰った後に「復習ができて」のことです。
塾に行くだけで実力がアップするなら、そんな楽なことはありません。しかし、あなたの周りにいる「塾に通っている生徒」が、みんな優秀というわけではないでしょう。塾も使い方を誤っていては、成果を出せないのです。
塾で学んできたことを、しっかりと「定着」させるために、必ず復習するようにしましょう。ちゃんとした塾なら、復習の仕方までアドバイスしてくれるはずです。
4.上位校志望者は総合的な演習をしよう。
上位校志望であれば得意・苦手はあっても、基礎の抜けはほとんどないはずです。
それならば、多少の苦手は気にせず、単元を限定しない実戦演習を数多くやって、総合力をアップさせていきましょう。
使う教材は、旺文社の「全国高校入試問題正解」(通称「Tel帳」・・今でもそう呼ぶのかな?)が一番です。
これには、全国の公立高・主要私立高の問題が掲載されていますが、公立の問題だけでも(といっても、全都道府県ですから、かなりのものです。)、大変な実力がつきます。これを5科全て全県制覇できたら、県千葉高も楽勝でしょう。(実際には、県千葉高入学者の多くが、5科全県制覇していると思いますが。)
夏休みの段階では、どの教科も未修単元があるでしょうから、未修単元があっても、あまり困らない国語・社会がおすすめ。塾に通っているなどで、英語の文法事項をほぼ終えているなら、英語もおすすめです。
数学・理科は知らないとできないものも多いので、全てこなすことを目標にはせずに、既修の単元のみに絞ってやってみましょう。
Tel帳は、全科目を並行してできるほど楽な教材ではないので、どの科目をやるのか(得意科目からか、苦手科目からか。)しっかり考えて取りかかりましょう。そのへんは、この夏に苦手を克服したいのか、得意科目に磨きをかけたいのかで変わってくるはずです。
夏休みに限定せず、入試まで継続して使うつもり(本来はそうあるべき教材ですが)なら、千葉県の公立高入試は暗記中心の科目(英語・理科・社会)で、高得点できるかが勝負の分かれ目なので、Tel帳も英語・理科・社会の3科目をやっておくのが、「最小限の努力で最大限の効果が出る」使い方だと思います。(ただし、国語・数学に大きな弱みがないことが前提です。)
「時間」と「やる気」がいる教材ですので、しっかり計画を立ててから取り組みましょう。
また、1冊ずつより、3科セット・理社セットの方が割安ですが、やりきれなければ無駄になってしまいます。決して安いものでもないので、よく考えてから購入しましょう。(サイドバーの「おすすめ本」からもアマゾンで買えますが、書店で中身を見てからでも遅くありません。)
最後に、「受験の天王山」といっても、計画通りに「勉強ばかりの夏休み」が送れるわけではありません。途中で「計画の修正」を迫られる場合もあるでしょう。
そうした場合でも、「これだけは、この夏にやっておきたい。」というものだけは、やり遂げられるようにしましょう。
受験生にとって「達成感」は、モチベーションを維持するために絶対に必要です。夏は辛かったけど、「あれだけのことをやり遂げた」という気持ちになれることが大切なのです。
月並みですが、「受験生の皆さん、頑張ってください。」
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夏休みから入試まで、英数国はこの3冊だけでOK。
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