昨日は特色化選抜の発表でした。いち早く合格を手にした方、おめでとうございます。
しかし、公立高入試の本当の勝負は、28日の一般入試です。(3月1日は事実上、合否に関係ありませんから。)
特色化選抜の志願者数と、今日発表になった特色化の合格者を元に、一般入試の倍率を占ってみたいと思います。
簡単なシミュレーションです。
特色化に志願した受験生は、その学校への入学を希望しているわけですから、一般入試にも出願するでしょう。
特色化志願者数−特色化合格者数=一般入試予測志願者数となるわけです。
もちろん実際には、特色化と一般入試で、出願校を変える受験生も多数いますから、全くこの計算通りになるわけではありませんが、大体の目安にはなるでしょう。
そして、一般入試予測志願者数÷定員の残り=予想倍率となるわけです。
ちなみに昨年、倍率が高くなりそうな学校をこの方法で算出したところ、
千葉東 2.99倍(実際は2.11倍)
八千代(普) 2.89倍(実際は2.21倍)
薬園台(普) 2.79倍(実際は2.07倍)となっており、
高い倍率予測が出た学校は、実際には受験生が多数抜けて、軒並み下がっています。
そのあたりも含めて、あくまでも予想と思って見てください。
とりあえず、県千葉高を例に計算してみます。
特色化志願者575名−特色化合格者129名=一般予測志願者446名
一般予測志願者446名÷残り定員191名=予想倍率2.34倍ということになります。
県千葉は、ほとんど他校から流れて来ない(むしろ流れていく方です)ので、最終的には昨年並みの、2倍を少し切るくらいになると思われます。
以下、倍率を出す式だけ書いていきます。
県船橋(普) 486名÷133名=3.65倍!
毎年、高倍率が続いている県船橋ですが、3.65倍は驚きです。
特色化志願者数が、昨年の517名から627名と、100名以上増えたのに、特色化定員が40%から50%になり、一般入試の定員が30名減少しています。「定員減の志願者増」の結果、こんな大変な事になってしまいました。
この現実を、受験生たちがわかっているのか心配になります。
今年は、薬園台の志願者が少ないので、自信のない層は薬園台にかなり抜けるでしょうが、それでも2倍を大きく上回る(へたすると2倍台後半の)可能性が高いと思います。
特色化導入以来、県船橋の受験生は受難続きなんですが、「相当な激戦になる」ことを覚悟して、気合いを入れ直してください。
東葛飾 332名÷157名=2.11倍
東葛飾は、特色化定員が35%から50%になり、一般入試の定員が42名も減っています。
応募者も若干増えているので、2倍まではいかないと思いますが、昨年より多少倍率が上がりそうです。
それでも、同じ御三家の県船橋よりは楽なんでしょう。県船橋との差は広がりそうです。
千葉東 372名÷152名=2.45倍
昨年は、高倍率が予想された千葉東でしたが、フタを開けたら抜けが非常に大きく2.11倍に終わりました。
今年は、特色化での志願者は大幅に減っていますが、そのぶん一般入試での抜けも減ると思われます。人気校なので減っても2倍前後はいくと思われます。
佐倉 389名÷159名=2.45倍
佐倉も、県船橋同様、特色化定員が40%から50%になり、一般入試の定員が31名減少しています。応募者数は若干増程度なのですが、定員減と合わせると倍率に影響はあるでしょう。
さらに、薬園台ほどではないにしろ、県船橋からの流入も予想され、地理的に抜けは少なめなので、今年は再び2倍にとどく可能性が高いと思います。
薬園台(普) 265名÷133名=1.99倍
特色化志願者数が、昨年の518名から412名と、100名以上減った薬園台ですが、前出のように、県船橋から優秀な層が多数回ってくる可能性があります。
昨年の2.07倍には届かないと思われますが、激戦になるでしょう。
県柏(普) 308名÷167名=1.84倍
募集定員は昨年と同じですが、志願者が37名増加しています。昨年が1.46倍でしたから1.5倍はいくと思いますが、上位校としては楽な入試になるでしょう。
昨年、高倍率(2.21倍)だった八千代(普)は、293÷114名=2.57倍と、今年も2倍を超える可能性があります。
こだわりがないのなら、船橋東、325÷154=2.11倍にするというのも手でしょう。ここは2倍は超えないと思われます。(それでも昨年の1.48倍は、大幅に超えると思いますが。)
人気低迷組では小金が、199÷133=1.50倍。国府台が、145÷133=1.09倍と、ともに若干減らしています。
最終的には小金は1.5倍を少し切るくらい、国府台は1.2倍くらいにはなると思いますが、復活はまだ遠い感じです。(そろそろ国府台は載せなくてもいいかな、20年前は佐倉・薬園台レベルだったんですけどね。)
ほかには、千葉女子が、110÷135=0.81倍と、このままでは定員割れです。
幕張総合(749÷356=2.10倍)あたりを受けるなら、千葉女子にすれば楽勝です!もちろん女子に限りますが。
最終的には1.05倍くらいにはなると思われますが、古くからの固定ファンもいる伝統校です、これは狙い目でしょう。
受験生には、不安をあおるようなことばかり書きましたが、公立高一般入試は問題が難しくないぶん、実力通りに結果が出ます。無茶を承知で受験しても、良い結果は期待できません。
どうしても、その学校に特別な思い入れがある場合は、初志貫徹したほうがよいでしょう。
しかし、単なる思いこみなら、実力相応の学校を受験して、大学受験でリベンジした方が良いと思います。高校受験はゴールではないのですから。
最後に、特色化から受験校のランクを落とした受験生は、それで安心してしまわないように。
落としたからこそ、絶対に合格しなければ、落とした意味がありません。28日まで全力で準備をしていきましょう。