全国に広がった「必修科目の履修漏れ問題」も、解決策が見えてきました。
当初「該当する学校なし」としていた千葉県内でも、私立の数校が発覚しましたね。
「進学実績向上」を目的とした、「意図的な」履修漏れについては、県内ではあまりないだろうなと思っていました。
公立御三家をはじめ、県内の進学校には、大学合格実績の数字を前面に出すこと自体「はしたない」と思い、数字を向上させるために、「ガツガツする」ことを良しとしない風土があるからです。
大学実績は、あくまでも「当たり前の」教育の成果であり、特別な対策をして出した数字は「反則」ということなのです。
そのあたり、予備校などが少ない地方の進学校とは、千葉県内の、特に都市部では事情が違うでしょう。
実際に県内の公立高校では、いまだに履修漏れが発覚した学校はありませんが、県内でも田舎の(失礼)進学校では、あってもおかしくないとも思います。
このブログをご覧になっている中学生にとって、今回の「履修漏れ問題」から学ぶべきことは、自分の志望する学校が、大学受験に対して「何もしない学校」なのか、「何かしてくれる学校」なのかを、多少なりとも知ったうえで、受験するべきだということでしょう。
「自分たちはちゃんと履修したのに、彼らは少ない授業で履修したことにしてもらって不公平だ。」などと、テレビのインタビューで答えていた学生もいましたが、それは、そういう「何もしない学校」だということを調べもしないで、安易に選択したということを公表しているようなものです。
不公平だと思う(受験に有利な授業を望む)のならば、初めから「何かしてくれる学校」に進学すればよいのです。学校選択の自由は誰にでもあります。
例えば千葉高に進学して、「受験に関係ない科目はやりたくない。」なんてことを言うこと自体、学校選択の段階で過ちを犯しているのです。
それを、進学後に口にするのは(特に公言してしまうのは)恥ずかしいことでしょう。
このブログを読んでいる方たちには、「恥ずかしい」高校生にはなって欲しくないと思います。
もし千葉県内で「何かしてくれる」学校を望むのなら、私立を選ぶか、田舎の進学校を選ぶしかないでしょう。
私立上位校なら今が旬(?)の市川でしょう。市川は県内でも珍しく数値目標、市川学園中期目標「7・2・4・2」(現役進学率70%・国公立現役20%・早慶上智現役40%・東大現役2桁)を掲げて、積極的な受験対策を打ち出しつつあります。
県内の私立最上位グループは、ほとんどが「放任」なので、市川以外は「何かしてくれる」とは思わないほうがよいでしょう。
「何かしてくれる」のは、履修漏れでも名前が上がった専大松戸など、最上位の次のグループに多くあります。
付属中学校ができて日が浅い、専大松戸や芝浦工大柏は、市川同様、実績アップに躍起な感じがします。また国府台女子学院は女子校ならではの指導で有名です。
公立高校は都市部ではほとんど放任なので、例えば成田や八街などに住んでいたら、佐倉高よりは佐原高や成東高に進学したほうが、「何かしてくれる」可能性が高いでしょう。
県内では、何も考えずに学校を選ぶと、大体「何もしない学校」に当たるので、「何もしない学校」を希望する場合は、悩む必要はありません。
「何もしない学校」なら、履修漏れの心配もありません。
冗談はさておき、高校選択にも「リスク管理」が必要な時代になったということです。十分に調べたうえで受験校を決めましょう。