10月も後半に入り、いよいよ三者面談の季節がやってきました。
三者面談そのものに対する注意点などは、毎年変わりありませんから、一昨年・昨年のコラムを参考にしてほしいと思います。
ただ、今年は私立高入試が「前期・後期」になりましたから、そのために気をつけておかなくてはならない点をピックアップしてみたいと思います。
「前期・後期を通しての併願作戦を先生に伝えましょう。」
前回のコラムでも書きましたが、前期試験が終わった後に、後期試験をどうするかを考える時間的余裕はありません。
前期試験が始まる前に、後期試験の願書も用意しておかなくてはなりませんから、前期の結果がどうだったら、後期をどうするのか、先生に話を通しておく必要があります。
受験したい学校名だけを伝えても、先生は自分に都合よく「前期だけで終わりかな」ぐらいに受けとってしまう可能性があります。後期も受けるつもりなら「前期がだめなら、後期も受けます。」と、はっきり伝えるようにしましょう。
そのためには、自分の中にしっかりとした併願パターンができあがっている必要があります。
自分自身で十分に検討するのはもちろん、悩む場合は学校の先生や塾の先生に相談しながら決めるとよいでしょう。
特に、ここで学校の先生に相談しておくと、三者面談前に、先生に自分の気持ちを理解してもらえるので、三者面談がスムーズに進められて一石二鳥でしょう。(場合によっては、「そんなパターンはだめ」「なんでそんなにたくさん受けるの」「1人3校までだよ」などと、あしらわれてしまうかもしれませんが、それならそれで、「敵は厳しいぞ」と、三者面談に向けて綿密な準備ができるでしょう。)
受験したい学校数は、個人差があって当然です。自分自身の人生がかかっているのですから、先生の言葉に惑わされることなく、自分の意志を貫き通しましょう。
「三者面談の前に、保護者を味方にしよう。」
当然ですが、先生の前に、保護者に併願パターンを説明しなければなりません。
三者面談で先生と意見が対立した場合、相手は「百戦錬磨のプロ」です。普通の中学生に、まず勝ち目はありません。その場で、あなたの味方になるのは、あなたの保護者しかいません。
まれに、三者面談の場で意見が対立し、ケンカしてしまう親子がいますが、それでは先生の思うツボです。
保護者には適切な援護をしてもらえるように、併願パターンの意味(なぜこの学校を受ける必要があるのか)も含め、しっかり自分の考えを伝えて、理解してもらいましょう。
特に今年は、受験校数が多くなってしまうことは避けられません、多数受験することは、親の世代からすると理解しにくい可能性があります。もし可能なら、塾の先生から、親に説明してもらえると説得しやすいでしょう。
三者面談前に、十分に家族間で話し合いをして保護者を味方にしておきましょう。
三者面談は互いの思惑がぶつかり合う「戦場」(少し大げさですが)です。自分の気持ちを通すことができるよう、十分な準備をして望むようにしましょう。