さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

 千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです
 受験勉強のやり方など勉強に関するアドバイスは、もうひとつのブログ さくらweb進学塾 に掲載しています
 高校受験Q&A、上位校の入試状況などは さくら進学クリニック にまとめています

 2025年千葉県公立高校入試は2月18・19日です

 さくら進学塾のホームページ に進学コラム特別編「公立上位校受験は普通の高校受験とは違う」を掲載中です

 さくら進学塾では3月より新年度授業を開始しています
 現在、中2・中3生を募集しています
 詳しくは>>さくら進学塾のホームページ をご覧ください

進学コラム70「船橋高志望者の併願パターン」

併願パターン1回目は、昨年に続き「県立船橋高校が第一志望の場合」からいきます。(2回目があるのかどうかわかりませんが・・・笑)

昨年(No.43「併願パターン。」)は、「チャレンジ校」「次善校」「押さえ」に分けて書きましたが、今年は私立高入試が前期・後期に変わったので、前期・後期に分けて書きたいと思います。

ここでは「県立船橋高校(普通科)が第一志望」で、どこの私立に受かろうとも船橋高校を受験し、合格したら船橋高校に進学するという受験生の場合を考えていきます。


「前期選抜」

前期で入試を終わらせようとすれば、前期だけで「チャレンジ」「次善」「押さえ」を盛り込まなくてはなりません。しかし、前期の3日間だけで、すべてを盛り込むことは難しいでしょう。
そんなわけで、前期から「押さえ」を排除しましょう。前期は「チャレンジ」「次善」に絞っても、どこかに合格してしまえば「押さえ」を受ける必要はなくなるのですから。

私が考える理想的な前期受験パターンは、16日市川、17日東邦、18日芝浦工大です。

前回も書いたように、市川高が大幅難化したことで、船橋高と大学実績で遜色ない「次善校」は無くなってしまいました。
船橋高受験生にとって、「市川・東邦レベルを確保する」のか、あきらめて「芝柏・専松・日習レベルで納得」するのか、選択しなければならなくなったわけです。
個人的には、高校入試は「ゴール」ではなく、入学後に「さらに厳しい競争が待っている」ことを考えれば、ただ船橋高校に受かれば「それで良い」のではなく、受験段階でやれるだけのことはやっておくべきだと考えます。
そういう意味で、船橋高校を目指すのなら、「市川・東邦レベルを確保する」ことを、最初の目標にしてほしいのです。
ただし、現実的には市川だけ、東邦だけを受けても、前期・後期に分かれて定員が減っている中、そう易々と合格できるわけでもないでしょう。だからこそ、両方受けておきたいのです。
そうなると、前期の初日・2日目はふさがってしまいますから、受験できる「次善校」は芝浦工大柏だけになってしまうわけです。
ただ、芝浦工大柏は地理的に受験しにくい受験生も多いと思います。理想とは書きましたが、この通り受験できる人は少ないかもしれません。

市川・東邦の両方は受けたくない場合は、日程的には市川が有利です。16日市川、17日日大習志野、18日八千代松陰と「チャレンジ」「次善」「押さえ」の全てを(地理的にも船橋の周辺で)盛り込むことが可能です。
また、市川は翌17日に合格発表があるので、合格した場合18日の八千代松陰を棄権することができます。(実質、私立高入試は2校で終わり。)芝柏は「地理的にちょっと」という生徒には魅力的なパターンでしょう。
しかし、市川の定員は、わずか20名。難化した昨年より、さらに厳しくなることが予想できます。このパターンで受けて、前期だけで終わらせる(=市川に合格する)には、相当の実力が必要でしょう。

難易度的には、昨年の状況を見ると、完全に「市川>東邦」になったといえます。市川の定員が、昨年の三分の二になっていることを考えると、渋谷幕張との日程のバッティングがあるとはいえ、市川の方が受かりにくい状況は変わらないでしょう。市川・東邦のどちらかしか受けずに、前期だけで終わらせたければ、東邦を選んだ方がよいと思われます。
その場合は16日専大松戸、17日東邦、18日八千代松陰のパターンか、16日千葉英和(常磐線沿線に住んでいれば流経大柏)、17日東邦、18日芝浦工大のパターンになるでしょう。いずれにしても、次善校は常磐線沿線の2校から選ばざるを得ず、総武線沿線の(東邦に近い)生徒には受験しにくいパターンになります。(それなら理想パターンでもよいのでは、と思ってしまいます。)

前期は「16日・17日に、どこを受けるか。」しか、実質的に悩む点はないので、「自分にとってここは外せない」という学校を中心に組めば、自動的に残りは決まってしまうでしょう。
また、ここまで16日に渋谷幕張を受けるというパターンは入れてありません。渋谷幕張の学力特待は、普通の船橋高受験生には受からないレベル(もちろん現実には、まれに奇跡も起こりますが。)なので、あえて外してあります。もちろん渋谷幕張に魅力を感じるならば、併願パターンに入れましょう。(その場合、17日は東邦を受けておいたほうが・・・)


「後期選抜」

後期選抜は、前期の結果が思わしくなかった(または昭和秀英を受けたい)場合に、受験することになります。しかし、前期選抜が終わってから考えようなんて悠長なことはできません。

例えば東邦の後期願書受付は、前期発表日の翌日(20日)までになっています。(ちなみに芝浦工大柏も翌日締め切りです。)当然、不合格になった場合を想定して、願書を用意しておかなくてはなりません。
1月19日前期発表日(午前10時から)、自分の番号が無かった場合、即座に銀行に行き受験料を振り込んだ後(銀行取り扱いの締め切りは19日、つまり当日中。)、後期の願書を郵送する(東邦の願書受付は郵送のみ、当日消印有効。)ことになるでしょうから、合格発表には願書と受験料を、懐に入れて行かなくてはならないわけです。
実際には、結果が判明し次第、即、家庭に連絡して(今は携帯があるので便利ですね)、振り込み・郵送は、保護者にやってもらう生徒が大半だと思いますが、19日は家族を巻き込んで、てんやわんやの大騒ぎになることでしょう。事前にしっかりと段取りしておかないと、願書を出しそびれてしまう可能性もありえます。

前期の併願パターンが決まったら、それぞれの学校に合格した場合と、不合格だった場合を想定して、事前に後期のパターンも考えておかなくてはならないのです。


ここで、前期で書いた全てのパターンについて、それぞれの学校に不合格だった場合を書くことはとてもできないので、代表的なパターンをまとめて書き出してみたいと思います。


「前期で市川・東邦(・渋幕)の、どこにも合格できなかった場合。」

これは後期も、27日市川、28日東邦でいくことを勧めます。両校とも前期と後期の募集定員は同じなので、後期のほうが受かりやすいと思われるからです。28日は昭和秀英でもかまいませんが、東邦と秀英の難易度には、ほとんど差がない(場合によっては東邦の方が入りやすいことも)ので、個人的には東邦を勧めます。(後期入試だけの秀英に、波乱を期待するのもよいかもしれませんが。)
後期では、29日に渋谷幕張を受けてみるのもよいですが、前期の理想パターンのように、前期に「押さえ」がない場合は、「押さえ」になりそうな八千代松陰・千葉英和とも29日なので、前期が全滅(芝柏など次善校にも受かっていない)の場合は、渋谷幕張はあきらめざるを得ないでしょう。(もっとも芝柏に落ちるようだと、渋幕なんて・・・)
次善校に受かっていても、「押さえ」の学校は入試相談を通すと、願書だけは出すように言われる可能性が高いので、その場合は、「押さえ」と渋幕のダブル出願(受験料が1校ぶん無駄になるのと、たぶん担任の先生には嫌がられるでしょう。)になるでしょう。
女子ならば江戸川女子を「押さえ」に使うと、そのあたりの悩みが解消できます。


「前期で次善校まで不合格だった場合。」

船橋高を志望するだけの実力がありながら、前期で芝柏・専松・日習など「次善校」まで不合格になるということは、昨年までなら、あまり起こらなかったでしょう。しかし、前期・後期になったことで、難易度もどう変わるかわかりませんから、想定はしておいたほうがよいでしょう。
次善校にまで不合格になると、心理的にはかなり不安になる可能性があります。弱気な生徒なら船橋高をあきらめて、薬園台や佐倉に志望を変えてしまうかもしれません。公立を安心して受験するための私立なのに、これでは何のために受験したのかわからなくなってしまいます。
したがって、後期は絶対に次善校に受かって、自信を取り戻さなくてはなりません。

そういう視点で後期を考えるなら、27日専大松戸か29日日大習志野になるでしょう。両校とも後期の定員は多めなので、高倍率になる可能性は低いと思われます。(30日芝浦工大柏も、さほど高くはならないと思いますが。)一番おすすめなのは、やはり日大習志野ですが、29日に「押さえ」を持ってきている場合は受けられなくなります。
女子ならば28日国府台女子もおすすめなのですが、東邦・秀英をあきらめている場合に限ります。(秀英の願書受付は19日までと、締め切りが早いので注意が必要です。早めに願書を出したら前期が想定外の結果で、身動きが取れないなんてことも。)

入試まで模試の結果などに不安がなく来ていた(あくまでも不測の事態で全滅した)のなら、後期も東邦を受けたいところです。ただし、自信を喪失している場合は、やめておいた方が無難でしょう。


こうして、前期の結果によって想定される様々なパターンについて考えていくだけで、何が何だかわからなくなってしまいます。これが2007年入試なのです。正直言って「大変です」。
公立と入試相談のある「押さえ」の私立だけで終わりの受験生(学校では大半がこのパターンだと思います)は、何も困ることはないでしょう。入試相談のない「上位私立高校」を複数受験する一部の受験生だけが、ものすごく大変なことになるのです。
まだまだ「大変な入試だ」という認識がない人が多いと思いますが、上位校を目指す人はそろそろ心してかからないと、三者面談に間に合わなくなってしまいます。

ちなみに学校の先生は、大半の生徒は前出のパターンで終わるので、上位校向けの複雑なパターンなど「全く考えていない」方が多いでしょう。生徒のほうから「早め早め」に相談に行かないと三者面談で切り出しても理解してさえもらえないかもしれません。(「何でそんなにたくさん私立を受けるの?」「どうせ1校にしか進学できないんだよ」などと、トンチンカンなことを平気で言ってくる先生もいそうです。)
塾に通っているなら、塾の先生にも「早め」に相談しましょう、自分だけで考えていたのでは見えなかったパターンが見つかるかもしれません。(塾の先生までトンチンカンなら、先生を変えましょう。)

最後に、漠然とパターンばかり組んでいても、たくさん出てきすぎて絞り込みができなくなるだけなので、前期のところにも書きましたが、「自分にとってここは外せない」という学校を、しっかり決めてから考えていきましょう。
それは必ずしも「チャレンジ校」でなくても、「押さえ」でもいいのです。押さえが決まればその日程がふさがりますから、絞り込みが進みます。「上から」「下から」いろいろな視点から考えてみましょう。

 《コメントについてのお願い》
 ・コメントはできるだけ最近のコラムにお願いいたします、古いコラムにコメントしていただいても気づかない場合があります
 ・コメント欄はコラムに対するご意見やご質問、受験情報を書き込んでいただくものです
  読者のコミュニケーションの場ではありませんので、掲示板的な書き込みはご遠慮ください
 ・情報は中学校や高校からなど確証のあるものをお願いいたします、うわさ話などの不正確な情報は書き込まないでください
 ・受験勉強のやり方など勉強に関するご相談は「さくらweb進学塾」に書き込みをお願いいたします
 ・ネット上に個人情報をさらすことはトラブルの元になります
  ご相談以外で、成績、志望校、部活動などの個人情報を書き込まないようにしてください
 多くの受験生や保護者の方が見ています、他人を不快にしない、役に立つコメントをお願いいたします
 不適切なコメントと判断した場合、削除させていただく場合があります