さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

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No.43 「併願パターン。」

10月に入り、いよいよ三者面談も間近に迫ってきました。三者面談を前に、県内上位校の併願パターンについて、考えてみることにしましょう。
県立船橋高校(普通科)が、第一志望の場合。」
まず初めに、公立御三家クラスについて考えてみます。船橋高校を例にしたのは、東葛飾高校よりも、地理的に併願校を多数選べるためで、東葛高志望でも、距離をいとわずに併願校を選べるのなら、これを参考にするとよいでしょう。千葉高校については後述。
・チャレンジ校
以前このコラムの「階段理論」にも書きましたが、公立御三家は県内最上位グループになるため、県内には、いわゆるチャレンジ校にあたる私立高校はありません。しかし、合格しやすさ(しにくさ)からいえば、渋谷幕張、東邦、昭和秀英の3校は船橋高校よりも難関でしょう。
市進の受験ガイドにも、船橋高と昭和秀英の併願者のうち、船橋高に合格して、秀英にも合格したのは6名、不合格は21名で併願成功率は、わずか22.2%となっています。(市進のガイドなので、昨年の市進の生徒による数字でしょう。)渋幕、東邦については併願状況が掲載されていませんが、併願成功率は秀英よりも、さらに低くなっていると想像できます。
しかし、この3校と船橋高の両方に合格した場合、ほとんどの生徒は船橋高を選択すると思われます。東大合格者数で千葉高を上回った渋谷幕張といえども、受験生や保護者の意識の中では、まだ船橋高にもおよばないでしょう。しかし、県内で進路実績、入試レベルともに船橋高を上回っている私立高は、渋谷幕張しかありませんから、そこに魅力を感じる受験生にとってなら、渋谷幕張は県内で唯一、船橋高校のチャレンジ校になりえるでしょう。
もっとも船橋高校だけでも、特色化6倍、一般2倍を超える難関校なのですから、あえて、魅力の薄い、しかも受かる可能性も薄い私立高校を、わざわざ受験する必要はないでしょう。個人的には船橋高志望者は、この3校には触らないほうが精神衛生上好ましいと思います。
・次善校
船橋高校の次善校といえば、市川高校が第一に挙げられるでしょう。前出の受験ガイドによる併願成功率は63.0%と、三分の二近くが合格でき、進学実績や地理的条件を考えても、ここに勝る次善校はないでしょう。ただ、共学化によるレベル上昇が予想されているので、「船橋−市川−滑り止め」といった受け方は、実力に相当自信がある生徒にしか勧められません。
できれば、「次善校その2」として日大習志野の受験を勧めます。日習は県内上位校で唯一、付属中学を持たないため、全員高校からの大量募集で、倍率が上位校としては低め(昨年は1.5倍弱)なので、実力どおりの結果が出やすく、安心して受験することができます。
実力に自信があるなら、日習より、ややレベルの高い、芝浦工大柏もお勧めです。芝柏の場合、試験日1月28日の前日に、市川の合格発表があるので、市川に受かっていれば芝柏を受けなくて済み、市川が駄目だったときのための保険というようなイメージで、気楽に出願できます。
ちなみに昭和秀英の発表日も前日ですから、芝柏では市川・秀英に合格した上位併願者は当日欠席になり、意外と穴場になるかもしれません。(ただ地理的には併願者はそれほど多くないかもしれませんから、この予想は空振りかもしれません。)もちろん、芝柏の場合、併願推薦を受けておくということもできます。日習と芝柏は進路実績も、船橋高と比べて「すごく悪くはない」(もちろん良いとはいえない)ので、うまく使えば安心材料になるでしょう。専大松戸も3回受験可能でいいんですが、一般入試が市川と同日なのと、進路実績では日習・芝柏に、まだまだ及ばないので、あまりお勧めはできません。
・押さえ(滑り止め)
御三家クラスといえども、押さえの学校は、入試相談のある学校にせざるを得ないでしょう。その中で最初に候補に挙がるのは八千代松陰、そして八千代松陰の指導の厳しさが嫌な場合は千葉英和に、というパターンが一般的でしょう。両校とも、入試の成績次第では特進コース(松陰ではIGSコース)に進むことができるのも、好材料でしょう。ただ、入試相談のある学校は、中学校ごとにパイプの太い高校と、そうでない高校があるので、学校の先生に相談してみたほうがよいと思います。
中には「押さえの学校なんて受験したくない。」なんて、わがままな受験生もいることでしょう。そういう人は、併願推薦を受けておきましょう。併願推薦に受かってしまえば、もちろん押さえを受験する必要はありません。前出の芝浦工大柏はもちろん、専大松戸も押さえの代わりに使うのなら、お勧めできます。(もちろん渋谷幕張の学業特待でもいいんですが・・・笑)ただ、絶対に受かるという保証はどこにもないので、学校の先生には、入試相談のある学校に願書だけは出しておくように、と言われることでしょう。願書も出したくないというのは・・・無理でしょうね。
女子であれば、国府台女子学院の併願推薦がお勧めです。倍率も高くないので、船橋高志望者なら、まず不合格になることはないでしょう。
また、江戸川女子も使える学校です。江戸女は入試相談がありますから、Ⅱ類での合格は約束してくれます。(Ⅲ類で受かるかどうかは、入試での成績次第です。)それでいて進路実績も次善校クラスに近く、何より入試が2月10日ですから、県内で次善校に受かってしまえば、棄権してしまうことができます。女子しか使えませんが検討してみる価値はあるでしょう。
御三家クラスは、特色化選抜で不合格になる可能性が非常に高いですから、私立で自信を失ってしまうと、次の特色化でダブルパンチになってしまい、一般入試までの最も大切な2週間半を、失意のうちに過ごしてしまうことになりかねません。そうなっては、一般入試でも、良い結果が出るはずもないでしょう。そういう意味で、私立併願校はとても大切です。自分の実力をよく分析して、最後の公立一般入試に、最良の状態で望めるような併願校を選択しましょう。最終的に第一志望の公立高校に受かればよいのですから。
最後に、千葉高校志望の場合の注意点です。千葉高でも併願パターンは、上記の船橋高志望者の場合と、ほぼ同じでよいと思います。ただ、千葉高は最上位校なので、上は際限なく、ものすごいレベルの生徒まで存在します。例えば、開成、国立(学芸大付・筑波大付・お茶大付)、早慶付属など、超難関校に合格できる、または実際に合格して、あえて千葉高に来る生徒がいます。県内でいえば、渋谷幕張の学業特待に合格して、千葉高に来る生徒がいます。こういう生徒は、超難関校向けの、レベルの高い問題演習を重ねていますから、千葉高合格だけを目指して、基本問題を繰り返し練習してきた生徒とは、入学したときから大きな実力差がついていることになります。
高校受験はゴールではなく、スタートですから、そういう現実が入学後に待っていることを認識して、受験勉強の段階から対策を講じておければ、それに越したことはないでしょう。そんな意味では、千葉高志望者は、受かる受からないは別として、渋幕・東邦は受験したほうがよいかもしれません。渋幕を受けるのなら、ぜひ学業特待もチャレンジしてみましょう、正直言って渋幕は難しくなりすぎて、特待でも一般でも、どっちでも受かりにくいので、どうせやるなら1回より2回受けたほうが、可能性があるでしょうし、特待は5科なので理社の勉強にもなるでしょう。ただ、しつこいですが渋幕は厳しいので、できれば受かりたい人は、東邦にしておいたほうが無難かもしれません。
千葉高に受かるだけで精一杯の人は、合格してもそういう現実が待っていることを肝に銘じて、合格したその日から、高校の勉強をスタートするくらいの心構えでいるといいでしょう。

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