先日、特色化選抜の要綱が発表になりました。
3年目を迎えて、特色化に前向きでなかった学校も、「特色化をやっていくしかないんだな。」という気になってきたようです。また、別の言い方をすれば、3年かけて県教委に懐柔されてしまったと言ってもいいでしょう。
それを象徴しているのが東葛飾高の選抜枠大幅拡大と独自問題導入でしょう。特色化初年度には最低枠の10%と、明らかに抵抗を示していた同校が、たった2年でこんなに変わってくるとは思いもしませんでした。
これで、公立校入試は1回目入試が特色化選抜、2回目入試が一般入試という構図が明確になってきました。かねてより私は、入試が2回あることに対する弊害を訴えてきましたが、当分は受験生の心を踏みにじりながら続いていくことになりそうですね。
また、上位高に関していえば、ほぼすべての学校で独自問題が導入されたことで、「テスト勝負」と言う傾向が鮮明になってきました。
推薦入試の全校導入以来続いていた、「内申がものすごく良ければ、それだけで受かる。」ということはもうなくなりそうです。上位高を狙っている受験生は、学校の成績を過剰に気にするより、入試で1点でも多く取れるよう、受験勉強に励まなくてはならないでしょう。もっとも個人的には、それが受験生としてあるべき姿だとは思いますが。ただ、これが進学塾などには追い風になってしまうであろうことが、やや残念に思われます。
プロ野球再編と同じで、当事者(受験生)不在のまま、大人の都合で、いいように制度が変えられて、受験生は翻弄されていくんですね。