さくら進学クリニック 『進学コラム』

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704.県立船橋高校の大学進学状況

こんにちは、さくらです。

県立船橋高校は千葉県の公立高校では県千葉に次ぐ難関校であり、倍率上位常連の人気校です。
その県船橋高校からどんな大学に進学しているのか、それを探っていくのが目的です。

船橋高校の公式ホームページには大学合格者数だけでなく進学者数も掲載されています。
多くの高校が公表している大学合格者数は「のべ」の合格者数です。
例えば1人で早稲田大の政治経済学部、法学部、商学部に合格すると「早稲田大3名」とカウントされます。
これでは学校で何番くらいにいれば早稲田大に進学できるのか知ることはできません。

実際の進学者数を公表してくれれば進学状況を正確につかむことができます。
船橋では過去3年間のデータを公表しているので、3年間の進学者数から進学状況を探っていきたいと思います。
数字はすべて県船橋高校の公式ホームページによります。

ちなみに県船橋以外では、県柏(ここは情報公開のパイオニアで、学部・学科や推薦・一般まで公表していて本当に素晴らしいです)、船橋東、小金(現役生のみ)でも進学者数を公表しています。
受験生の正しい学校選びのため、進学者数を公表する高校が1校でも増えてくれることを強く望みます。

ここでは現役と既卒(浪人)を合計した数字を扱います。
現役と既卒をどう評価するかは人によりさまざまだと思いますが、ここでは「県船橋からどんな大学に進学しているのか」という点に的を絞りたいので、現浪込みの数字で話を進めていきます。

まずは進学者数の多い大学を見ていきましょう。
船橋で10名以上の進学者がいる大学をピックアップしてみました(青字国公立大学)。
現浪込みの数字です、( )内は合格者数です。

2024年(大学進学350名)    2023年(大学進学363名)    2022年(大学進学369名)
千葉大   54名(56名)   千葉大   52名(56名)   千葉大   58名(63名)
早稲田大  40名(131名)   早稲田大  43名(145名)   早稲田大  33名(113名)
東京理科大 29名(201名)   一橋大   27名(27名)   一橋大   21名(21名)
東京大   21名(21名)   明治大   21名(179名)   東京工業大 19名(19名)
東京工業大 21名(21名)   筑波大   17名(18名)    慶應義塾大 17名(68名)
一橋大   20名(20名)   東京理科大 17名(161名)   明治大   16名(135名)
筑波大   16名(16名)    東京工業大 16名(16名)   筑波大   15名(17名)
慶應義塾大 14名(56名)   東北大   15名(17名)   京都大   13名(13名)
東北大   13名(13名)    慶應義塾大 14名(72名)   東京大   11名(11名)
横浜国立大 10名(11名)   東京大   11名(11名)   東北大   11名(11名)

国公立大では進学者数と合格者数はほぼ同数ですが、私立大では差が大きくなっています。
今春最も合格者の多かった東京理科大では、合格者201名に対して進学者は29名と合格者の14%ほどに過ぎません。
私立大は合格しても実際には進学しない生徒が大半なのです。
(なので、合格者数しか公表していない高校では、正しい進学状況などほとんどつかめないはずです)

これは、私立大は試験日が違えば複数の大学が受験できるためです。
同じ大学の中でも学部や学科によって試験日が異なれば、複数の合格を手にすることができます。
また、私大の入試が国公立より先にあるため、国公立志望の生徒は国公立に受かったら私大には進学しないためでもあるでしょう。
(これは高校入試の私立と公立の関係と同じです)

さて、毎年進学者数のトップ1・2は千葉大と早稲田大です。
地元国立大と私大の雄がトップ1・2というのはわかる気がします。
千葉大以外の国公立大では東大・一橋大・東工大といった難関大も上位に来ています。
私立大で入っているのは早大・慶大・理科大・明治大だけなので、国公立志向が強いのがわかります。

ちなみに3年間の大学進学者に占める国公立進学の割合を計算してみると(防衛医科大学校気象大学校などを含みます)
2022年 大学進学者369名、国公立進学者218名、国公立進学率59.1%
2023年 大学進学者363名、国公立進学者198名、国公立進学率54.5%
2024年 大学進学者350名、国公立進学者202名、国公立進学率57.7%

毎年、大学進学者の半数以上が国公立に進学しています。
2024年は国公立進学者202名のうち、旧七帝大+一橋大+東工大千葉大+筑波大に167名(82.7%)が進学しています。
国公立ならどこでもいいというわけではなく、難関大や地元国立大に行きたい(行く!)という志向が読み取れます。

難関大の進学数も見てみましょう。
東京大+一橋大+東京工業大=3大学合計を計算してみると
2022年 11+21+19=51名
2023年 11+27+16=54名
2024年 21+20+21=62名
船橋は理数科含めて9クラスなので、62名なら1クラスに7名くらいは難関大進学者がいることになります。

ちなみに10年前の3年間をふり返ってみると
2012年 4+13+4=21名
2013年 9+5+5=19名
2014年 10+14+6=30名 です。
船橋は10年ほどで難関大の合格者を2~3倍に増やしたことになります。
これは大変な成果だと言ってよいでしょう。(どうやったんでしょうかね、すごく興味があります)

ここまで県船橋の進学状況を見てきて「県船橋難関大学を目指せる高校になってきた」ことがわかります。
しかし人数を冷静に見れば、県船橋から「難関大学への進学は甘くない」ということもわかると思います。
現役で国立の難関大を目指すなら最低でもクラス10番以内、千葉大早慶などの上位私立大が目標でも上位半分に入っている必要があるでしょう。

船橋を目指している受験生は「合格したら勉強はひと休み」などと思ってはいけません。
高校入学後もしっかり勉強して上位をキープする必要があることを頭に入れておきましょう。
(県船橋だけでなく県千葉でも東葛飾でも千葉東でも同じです)


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