さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

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 2025年千葉県公立高校入試は2月18・19日です

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674.公立上位校受験の基礎知識 その1 -内申点・公立編-

こんにちはさくらです。

春休みが終わり、新学年が始まりました。
新中3生のみなさんは、もう受験生という意識を持っているでしょうか。
公立入試は2月20・21日です、残り1年どころか、10か月ちょっとしかありません。
早く「自分は受験生だ」という意識を持って、どんどん対策していきましょう。

進学コラムでは受験学年になったみなさんに、今回から「公立上位校受験の基礎知識」をお送りします。
高校受験は、内申点、併願推薦、入試相談など、テスト以外にも様々な要因が絡む情報勝負の世界です。
正しい情報を知れば、正しい対策ができるでしょう。


1回目にお伝えしたいのは、公立高校受験と内申点(中学校の成績)の関係です。

《公立上位校受験の基礎知識 その1》
公立上位校受験生にとって、受験勉強は学校の勉強の10倍以上大切だ!

公立上位校を目指す生徒が、3年生になって最初にしなければならないことは
「学校中心の勉強から、受験勉強中心に切り替えること」です。

上位校志望の生徒は、上位校を目指すくらいですから学校の成績がよいでしょう。
それだけに、各自で学校中心の勉強法ができあがっているはずです。
しかし受験生になったら、なるべく早くそれを一度壊して受験勉強中心に作り替える必要があります。

「学校の成績だって内申点になるから大切でしょう」と思うかもしれません。
東京や神奈川など多くの県ではそのとおりです、しかし千葉県は違います。

千葉県のほとんどの公立高校では、中3生が努力してどうにかできる点数は「内申45点、入学試験500点」です。
入試での配点は「テストが内申の10倍以上」になっているのです。
45点のための勉強と、500点のための勉強と、どちらが大切か誰が考えても明らかでしょう。

例えば、第2学区の2番手校である薬園台高校の普通科では、今春の入試での配点は以下のようになっています。

学力検査500点+調査書の評定135点+調査書の加点10点+学校設定検査(面接)10点=総得点655点

学力検査とは入試の5教科のテスト(各100点満点)のことです。
調査書の評定は 5段階×9教科×3学年=135点満点 です、千葉県では1年~3年の合計点を使います。
薬園台では調査書の特別活動・部活動・特記事項の記述に評価すべき点があれば、最大で10点まで加点されます。
ただ、生徒会長+県大会上位入賞+英検2級でも10点ですから、1つくらいではもらえる点は微々たるものでしょう。

公立入試では、2日目に各高校で内容を定めた学校設定検査を行います。
薬園台では1グループ5名・10分の集団面接で10点の配点がありますが、10分程度の集団面接ではほとんど差がつかないでしょう。
(1人あたりわずか2分の持ち時間では、人柄さえわからないのではないでしょうか)
大半の生徒は学力検査500点+調査書の評定135点=635点で合否が決まっていると考えられます。

入試の配点は各公立高校ホームページの「入試情報」などに、「選抜・評価方法」として掲載されています。
(例年、10月下旬頃に来年度の配点が更新されます)
高校が公式に発表している情報なので信頼性はバッチリです、確実にこの通り選抜していると考えてよいです。
数年前に幕張総合高校で部活動の評価を過剰にしていたことが発覚してから、その信頼性は増したと言ってよいでしょう。

公立では薬園台のように「内申135点+テスト500点」という配点の高校が最も多くなっています。
内申は135点ありますが、3年になった時点で1・2年の成績は確定しているので、残された点数は45点しかありません。
3年生にとって、入試の配点は「テストが内申の10倍以上になっている」ことがわかってもらえたと思います。


さらに、公立上位6校(県千葉・県船橋東葛飾・千葉東・佐倉・小金)では内申点を0.5倍に圧縮します。
第2学区の1番手校である県立船橋高校の普通科では、今春入試での配点は以下のようになっています。

学力検査500点+調査書の評定135点×0.5+学校設定検査(作文)10点=総得点577.5点

船橋では内申点は135点×0.5=67.5点になります。
薬園台とは違い、調査書による得点は評定の67.5点のみで記述による加点はありません。
(上位6校は全校加点なしです。生徒会長でも、県大会優勝でも、英検2級でも、1点も加点されません)

公立上位6校では、3年生に残された配点は「内申22.5点、テスト500点」になるので、
上位6校の受験生にとっては、「受験勉強は学校の勉強の20倍以上大切」だということになります。
(県千葉、東葛飾、千葉東では学校設定検査が100点満点の「思考力を問う問題(3教科のテスト)」なので25倍以上です)

そんなこと言われてもピンと来ないかもしれません。
例えば、苦手の数学を定期考査で頑張って4を5に上げたとしても、それは上位6校の入試では+0.5点にしかなりません。
(しかも、1学期だけでなく、年間通じて上げないと内申点にはなりません)
入試では漢字1問が2点なので、漢字をひとつ間違えただけで内申の+0.5点など吹き飛んでしまいます。
漢字1問分を取り返すなら、4教科で4から5に上げる必要があります。
試験での1問の失点を、内申で取り返すことは大変なことなのです。

漢字なら1問2点で済みますが、英単語を書く問題なら1問3点、計算問題なら1問5点です。
5点を内申で取り返すとしたら、9教科オール4をオール5にしても+4.5点にしかならないのでまだ足りません。

上位校では漢字・英単語や計算は正解して当然です、練習すれば取れる問題はみんな正解するのです。(ちなみに漢字は9問18点も出ます)
3年生にとって漢字・単語練習や計算練習は学校の勉強よりもずっと大切なのです。

理科・社会の知識問題も覚えているだけで取れる問題ががたくさん出ます。
そういう訓練をおろそかにして、配点の少ない学校の内申対策などをやっていると、入試に間に合わなくなってしまいます。
できるだけ早く意識を切り替えて、受験勉強中心に家庭学習を再構築しましょう。

勘違いしないで欲しいのは、それは「受験勉強をやっていれば学校の勉強など不要」という意味ではありません。
千葉県の公立入試では「あまり見ない問題」が出題されることがあります。(特に理科や社会)
塾の授業や受験用問題集は「よく出る問題」を中心に構成されているので、受験対策にとらわれない学校の授業は情報源として非常に大切です。
先生が興味づけに話した、どうでもいいような何気ない知識が入試に出たりするのです。
受験中心に勉強を切り替えても、日々の学校の授業が重要なことは言うまでもありません。
(むしろ、考査前に勉強時間を大きく取らなくなるぶん、日々の授業や復習は重要度が増します)

何をしたらよいのかわからない人は、もうひとつの私のブログ さくらweb進学塾 を参考にしてください。
無料で公立上位校対策のアドバイスをしています。

みんなが「まだまだ大丈夫」と思っている1学期が大事です。
ここで1歩でも2歩でも前に出てしまいましょう。


得点開示の情報もまだ募集しています。
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提供していただいた得点開示情報は、6月くらいまでにさくら進学クリニックでまとめたいと思っています。


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