こんにちは、さくらです。
前回から2週間も空いてしまいましたね、大変お待たせしました。
今回は教科別特徴をまとめるとともに、5教科合計の特徴も見ていきたいと思います。
はじめに得点分布グラフの90点台以上と80点台以上の比率をまとめてみます。
90点台以上の比率
前期 後期
国語 ほぼ0% 1%
数学 ほぼ0% 1%
英語 9% 7%
理科 2% 7%
社会 7% 12%
80点台以上の比率
前期 後期
国語 3% 6%
数学 1% 6%
英語 22% 18%
理科 13% 22%
社会 19% 29%
並べてみると教科ごとの特徴がはっきりします。
90点以上の高得点が狙えるのは英語と社会だということ、後期に限れば理科もそうでしょう。
国語や数学で90点以上を取るのは非常に厳しく、運も味方につける必要があるでしょう。
80点台以上まで含めて考えても、
国語と数学は高得点が難しく 「学習量に対して見返りの少ない教科」 であり、
英語、社会、理科は高得点が可能で 「やった分だけ結果が得られる教科」 だとわかります。
もちろんこれは数学や国語は勉強しなくてよいという意味ではありません。
特に数学は練習量勝負の教科ですから、しっかり時間をかけて勉強する必要があります。
ただ、この2教科で高得点を目指すことは容易ではなく、多大なる時間と労力が必要だということです。
入試までの残り時間を考えれば、これからこの2教科で高得点を目指すことは得策だとはいえないでしょう。
もうひとつ、公立入試の時間割は、国語、数学、英語、理科、社会、の順になっています。
国語、数学で高得点を目指して想定通りの結果を出せなかった場合、残る3教科にプレッシャーがかかってきます。
(国語と数学はできなかったことが実感できてしまう教科ですから)
ただでさえ緊張する入試で通常以上のプレッシャーがかかれば、いつも通りの結果を出すのは難しいでしょう。
国語、数学は取れなくて当然、残り3教科で取ればよいと思えば最後まで落ち着いて試験を受けられるはずです。
そういう意味でも、英語、理科、社会の勉強を十分にやっておくことが上位校合格のポイントだといえます。
最後に5教科合計を見ておきましょう。
過去5年間の平均点
前期 後期
23年 258.9点 258.1点
24年 258.4点 262.8点
25年 232.3点 271.2点
26年 251.9点 280.7点
27年 266.5点 294.2点
前期・後期の入試になった23年と翌24年は平均点にほとんど動きがありませんでした。
(500点満点の試験で4回の平均点が5点以内に収まっているのは神業としか思えませんね)
しかし、3年目の25年に待っていたように動いてきました。
前期は25年にドンと下がり、翌年から急上昇、乱高下しているといってもよいでしょう。
後期は一貫して上昇を続けています。
27年は前期・後期とも過去5年間で最も平均点が高くなりました。
ここ3年間は「前期は難しめ」「後期は易しめ」の問題になっており、前期と後期の違いを明確にしたいようです。
では、得点分布グラフはどうなっているのでしょうか。(左が前期、右が後期です)
前期 450点以上 ほぼ0% 400点以上 6% 350点以上 21%
後期 450点以上 2% 400点以上 11% 350点以上 25%
前期、後期に共通する特徴は450点以上の得点者が非常に少ないということです。
特に前期では460点を超えるような高得点者はほとんど存在しないといってよいでしょう。
前期は400点台前半も6%しかいないので、1番手校では400点台前半にぎっしりと受験生が並んだことでしょう。
狭い得点範囲に多くの受験生が集中するということは、ほんの数点の差で順位が大きく動くということです。
合否を分けたのは「実力の差」だけでなく、「普段の実力が出せたかどうか」が大きな要因だったでしょう。
1番手校を目指す受験生は実力をつけるだけでなく、いつも通りの実力を出せるための訓練もしておく必要があるでしょう。
11月に入り、いよいよ過去問の季節到来です。
公立入試の教科別特徴を知り、自分の過去問研究に生かしてください。