こんにちは、さくらです。
いよいよ、明日は公立前期選抜の発表です。
前期の結果は発表を見なければわかりませんが、もしも残念な結果であれば、後期に向けてすぐに動き出さなければなりません。
前期発表から後期願書提出まで2日しかないので、すでに後期の願書は用意していると思います。
しかし、後期は願書提出後に志願の変更ができます。
レベルがほぼ同じならば倍率が低いほうが受かりやすいことが多いので、倍率によっては変更するのも悪くありません。
そこで今回は、前期選抜の受験状況から後期選抜の志願見通し(倍率)を考えてみたいと思います。
まずは、簡単な予想倍率を出してみることからはじめます。
その学校の志望者=前期選抜受験者 だとするならば、前期の不合格者は後期選抜も受験すると思われます。
つまり 前期不合格者=後期出願者 と考えることで、 前期不合格者数÷後期定員 によって簡単な予想倍率を出すことができます。
(ただし、現段階では前期不合格者数も正確な後期定員もわからないので、 前期不合格者数=前期受験者数−前期定員 で、 後期定員=総定員−前期定員 で計算しています)
例えば、県千葉高校なら
前期不合格者数329名 ÷ 後期定員96名 = 予想倍率3.43倍 といった具合です。
この段階では、倍率はかなり高めの数字になります。
実際には、後期で受験する学校を変える(または後期の受験をしない)受験生もいるため、後期志願者数は前期不合格者数よりも少なくなるのが普通です。
そこで、前期不合格者のうち後期も志願した生徒の割合を 後期志願者数÷前期不合格者数=残留率 として計算し、最近の残留率を参考に後期志願者数を調整して倍率を予想してみたいと思います。
(実際には後期志願者には前期に他校を受験した生徒も含まれていますから、「残留」という呼び方はふさわしくないかもしれません)
県立千葉 (前期倍率3.28倍、この倍率は前期受験者数÷前期定員で計算しています)
「過去3年間の残留率と後期実質倍率」
後期志願者数÷前期不合格者数=残留率(百分率に直しています)
2010年までは特色化選抜(定員枠50%)だったため、残留率の出方が2011年以降と異なる学校があります。
2010年 329 ÷ 400 = 82.3% 1.90倍
2011年 264 ÷ 339 = 77.9% 2.34倍
2012年 298 ÷ 426 = 70.0% 2.64倍
県千葉は、例年、残留率が低めの学校です。
特に前期・後期になってからの2年間は80%を割っています。
昨年は前期の倍率が3.96倍と高かったこともあり、後期の受験を見送る生徒が多かったようです。
今年の前期不合格者数は2011年に近いので、残留率を75%程度として予想倍率を計算してみると、昨年に近い厳しい入試が予想されます。
予想倍率 329名 × 75% ÷ 96名 = 2.57倍
(後期予想志願者数を前期不合格者数×残留率で算出しています)
県立船橋 (前期3.88倍)
10年 315 ÷ 381 = 82.7% 2.10倍
11年 238 ÷ 327 = 72.8% 1.96倍
12年 266 ÷ 381 = 69.8% 2.33倍
県船橋も県千葉と同様に残留率の低い学校です。
特に前期・後期が始まってからの2年間は7割程度の低い数字になっています。
11年12年並の70%の残留率だとすると、3倍に届く厳しい入試になります。
しかし、今年は例年にない高倍率なので、昨年までより抜ける生徒が多いかもしれません。
予想倍率 484 × 70% ÷ 112 = 3.03倍
東葛飾 (前期2.57倍)
10年 355 ÷ 353 = 100.6% 1.89倍
11年 357 ÷ 445 = 80.2% 2.64倍
12年 290 ÷ 330 = 87.9% 1.91倍
東葛飾は県千葉、県船橋に比べれば残留率が高めの学校です。
地理的要因で他に抜けようがないということもあるのでしょう。
ただし、年による差が大きいので予測の難しい学校でもあります。(10年のように増えることもあります)
今年は高倍率になった11年よりも、昨年に近い志願状況なので85%で計算してみました。
2倍前後の昨年並みの入試だと考えてよいでしょう。
予想倍率 340 × 85% ÷ 144 = 2.01倍
千葉東 (前期2.54倍)
10年 340 ÷ 439 = 77.4% 2.11倍
11年 218 ÷ 321 = 67.9% 1.59倍
12年 281 ÷ 377 = 74.5% 1.85倍
千葉東も県千葉、県船橋と同様に、残留率の低い学校です。
千葉東は学区では2番手ということもあり、他校の受験生の影響も受けるので残留率は読みにくくなっています。
とりあえず11年と12年の中間くらいの70%で計算してみましたが、もう少し高くなるかもしれません。
それでも上位校の中では落ち着いた倍率になるでしょう、定員が多いというのは強い味方になりますね。
予想倍率 332 × 70% ÷ 144 = 1.61倍
佐倉 (前期2.74倍)
10年 307 ÷ 335 = 91.6% 1.88倍
11年 246 ÷ 262 = 93.9% 1.82倍
12年 220 ÷ 259 = 84.9% 1.65倍
佐倉は例年、残留率が高めの学校です。
地理的要因(抜ける先がない)と、2番手校全体の特徴として、流入と流出が相殺されてしまい1番手校ほど数値に表れにくいということもあるのでしょう。
11年と12年で10%近く違うので残留率の予想が難しいですが、中間の90%として計算すると2倍を大きく超えました。
昨年並みの残留率になると2.2倍程度になりますが、それでも2倍は超えてしまいます。
予想倍率 334 × 90% ÷ 128 = 2.35倍
薬園台 (前期3.12倍)
10年 253 ÷ 298 = 84.9% 1.80倍
11年 225 ÷ 290 = 77.6% 1.90倍
12年 221 ÷ 289 = 76.5% 1.87倍
薬園台は前期・後期になってからの2年間、残留率が80%を切っています。
船橋市周辺は交通の便がよく、学校数も多いので動きやすいのかもしれません。
11年12年より若干低い75%の残留率で計算しても2倍を大きく超えてしまいます。
レベルの近い佐倉も高倍率なだけに、今年はこのレベルの受験生には厳しい入試になってしまうようです。
予想倍率 356 × 75% ÷ 112 = 2.38倍
市立千葉 (前期2.64倍)
10年 302 ÷ 398 = 75.9% 2.09倍
11年 216 ÷ 263 = 82.1% 1.85倍
12年 219 ÷ 271 = 80.8% 1.86倍
市立千葉はこの2年間、80%程度の残留率となっています。
前期の志願者数が11年12年とあまり変わっていないので、後期もほぼ同様になると考えてよいでしょう。
予想倍率 276 × 80% ÷ 112 = 1.97倍
県立柏 (前期2.18倍)
10年 236 ÷ 283 = 83.4% 1.67倍
11年 148 ÷ 154 = 96.1% 1.24倍
12年 199 ÷ 225 = 88.4% 1.67倍
県柏は東葛飾と同様に残留率が高めの学校です。
今年の前期不合格者数は昨年と同数になるので、ほぼ昨年と同様の後期選抜になると考えてよいでしょう。
予想倍率 199 × 0.9 ÷ 112 = 1.60倍
公立1・2番手校をざっと見てきましたが、予想はあくまでも予想です。
参考程度に受け取ってください。