こんにちは、さくらです。
公立前期選抜が目前に迫ってきました。
受験生のみなさんは、体調に十分注意して最後の調整をしてください。
ところで、みなさん先日発表された前期選抜の倍率を見たと思います。
「ずいぶん倍率が高いな」と思いませんでしたか。
現在の公立高校の入試は定員を2つに分けて2回の選抜を行っています。
入試が複数回行われると「のべ受験者数」が増えてしまうため、各回の試験における倍率は高くなってしまいます。
3倍4倍といった高い倍率は、入試が複数回あることによって生じているのです。
もしも、かつてのように入試が1回きりなら、倍率はどうなっているでしょうか。
「前期選抜の志願者数」を「前期・後期の総定員」で割ることで、「本当の倍率」を出してみました。
志願者数 ÷ 総定員 = 倍率
県千葉 594名 240名 2.48倍
県船橋 566名 280名 2.02倍
東葛飾 566名 360名 1.57倍
千葉東 604名 360名 1.68倍
佐倉 453名 320名 1.42倍
薬園台 467名 280名 1.67倍
市千葉 440名 280名 1.57倍
県柏 394名 280名 1.41倍
どうでしょうか、県千葉と県船橋をのぞけば、おおむね1.5倍前後の倍率です。
1.5倍ならば3人に2人は合格ですから、恐れるほどの倍率ではありません。
県千葉と県船橋は後期選抜での「抜け」(後期の受験をやめる人)が大きめの学校なので、前期・後期を通しての倍率はもう少し下がるでしょう。
実質的な倍率は県千葉で2倍強に、県船橋では2倍を切るはずです。
倍率が2倍を切るということは、不合格より合格のほうが多いということです。
別の言い方をすれば、「受験生の平均を取れば合格できる」ことになります。
そういう入試なら、ずいぶんと気が楽ではありませんか。
(「web進学塾」と言ってることが全然違うと言われそうですが)
本当なら、公立高校はどこもそんな入試になっているはずなのです。
私は「複数回入試の弊害」を何度もアピールしてきました。
どうして、多くの中学3年生に不当に不合格体験をさせるのでしょう。
公立入試が1度きりなら、半数以上の(実際にはもっと多くの)生徒は、不合格を経験しないですむのです。
埼玉県では、今年から複数回入試を止め1回のみの試験に戻ります。
神奈川県でも来年から1回のみの入試になります。
千葉県も、1年でも早く「入試は1回きり」になってくれることを強く望みます。
上記の学校以外でも、「前期選抜の志願者数」を「前期・後期の総定員」で割れば「本当の倍率」が出ますので、自分の志望校についても計算してみて下さい。
「本当の倍率」がわかれば、「見かけの倍率」に怯えることなく入試に臨めるのではないかと思います。