2011年の県内私立前期選抜が終わりました。
昨年までなら、すぐに後期選抜の願書提出となるのですが、今年は日程に余裕があります。
そこで、前期選抜での私立1番手校の動向から、後期選抜の傾向を占ってみたいと思います。
昨年は中学卒業者数の増加により、1番手校では昭和秀英で臨時定員増(前期50名増、後期10名増)がありました。
昭和秀英以外の学校でも、前期の合格者数は全体に増加傾向でしたが・・・
以下は、一昨年に対する昨年の合格者数の増減です。
渋谷幕張 前期 +50名 後期 −3名 合計 +47名
市川 前期 +30名 後期 −18名 合計 +12名
東邦 前期 +37名 後期 −61名 合計 −24名
昭和秀英 前期 +193名 後期 −35名 合計 +158名
見ていただければわかるように、合格者が増えたのは前期のみで、後期は軒並み減少しました。
(昭和秀英などは、後期の定員が増えていたにもかかわらず、合格者数が1クラス分近く減少しました。)
昨年は、定員が変わらないまま(昭和秀英以外)、後期から前期へ合格者数のシフトが起こった年だったのです。
それでは、今年はどうなのでしょうか。
以下は、前期選抜における昨年(一昨年)と今年の合格者数と増減です。
渋谷幕張 222名→261名 +39名(一昨年比+89名)
市川 321名→328名 +7名(+37名)
東邦 380名→374名 −6名(+31名)
昭和秀英 513名→378名 −135名(+58名)
臨時定員増がなくなった昭和秀英は大きく減らしましたが、市川、東邦はほぼ同数、渋谷幕張はやや増加になっています。
大きく減らした昭和秀英でも、一昨年比で見れば+58名とかなり増加しています。
一昨年と比べて、昨年の前期では4校すべて合格者増だったように、今年の前期も一昨年と比べると合格者増になっています。
ということは、後期選抜の合格者数は昨年並みに絞った数字になるのかもしれません。
また、今年は私立前期と後期の間が空くため、後期は受験せず、公立向けの勉強に切り替える受験生が出てくることが考えられます。
(私自身、以前のコラムでおすすめした作戦ですが。)
私立高校側でも、後期は例年より志願者が減るかもしれないことを見越して、前期の合格者を多めにしている可能性もあるでしょう。
実際、併願は後期のみである成田では、日大習志野との重複をさけて日程変更(3日目→1日目)したにもかかわらず、志願者数は昨年比53名減になっています。
これは、後期の受験を避けたい受験生が少なからず存在していることを示しているのではないでしょうか。
(市川、専大松戸、芝浦工大柏など、重複校の多い1日目を空けておきたかったということもあるでしょうけど。)
こういった要因を総合してみると、今年の私立後期選抜は「志願者減の合格者減」で、「2次募集的色彩」がますます進むのかもしれません。
(もちろん、実際にはフタを開けてみないとわかりませんので、受験生の皆さんはこんな「たわごと」気にせずに頑張って下さい。)
最後に、成田・後期の志願状況を載せておきます。(市進のホームページに掲載されていました)
・成田 (定員 後期110名、昨年と変わらず)
後期907名 (昨年は966名)
佐倉の次善校として、直接的なライバル校である日大習志野との重複を避ける形で、日程を3日目から1日目に動かした成田ですが、日程変更の成果が出るどころか志願者は減少しています。
ここ2年間は、以前に比べて合格者が多めなっており、倍率も1.5倍前後のゆるめの入試が続いています。
今年も同じくらい出すのなら、今年も倍率は1.5倍程度に落ち着くのではないでしょうか。
後期選抜の志願状況が出てきましたら、また、まとめてみたいと思います。
受験生の皆さんは、自分のすべき勉強を着実にこなして次の試験を迎えましょう。
この、短いようで意外と長い空白期間をムダにしないように!
ランキングに参加しています。よろしければクリックお願いします。