ゴールデンウイークも終わりました、受験生の皆さんは「ミニ天王山」を実践できたでしょうか。
「さくら進学クリニック」では、三者面談が始まる6月下旬ごろまで「高校受験の基礎知識」をお送りしていきます。
中3にはなったけど受験のことはよくわからないという「受験初心者」の人も、ここでしっかり知識を身につけて「受験のエキスパート」になってください。
今回は最初ということで、1学期における「受験生の心得」をお送りします。
◎1学期の三者面談までには、第一志望校をはっきり言えるようにしよう
受験生にとって、1学期最大の仕事は「志望校の絞り込み」です。
1学期が終われば、いよいよ「受験の天王山」夏休みですが、その天王山に志望校を持って望むのと、持たずに望むのとでは、成果が全く違います。
受験勉強は決して楽しいものではありません。
また、受験生になったからといって、それだけで「やる気がわき出してくる」なんてこともありません。
楽しくない勉強に向かうための原動力こそ、「志望校に合格したい!」と思う気持ちなのです。
学校を選ぶ理由など何でもいいのです。
大切なことは、「自分はこの高校に行きたいんだ!」と思い込むこと。
思いを強くすればするほど合格に近づくのです。
そのためには、意識して受験情報を集めること。
学校まかせ、親まかせではいけません、自分で動くことが大切です。
一番簡単なのは、受験ガイド本を1冊手元に置いて、ヒマなときにパラパラ見ること(勉強中はダメ)。
それだけで、自分が進学できそうな学校名や基本情報は頭に入るはずです。
上位校志望なら、市進の「高校受験ガイド」(例年、5月後半頃に出ます)が情報量が多くおすすめです。
その上で、説明会や文化祭・体育祭に行きましょう。
友達に誘われて、付き合いで行っても、自分にプラスになる印象は残せません。
自分の意志で、興味のある学校にどんどん出かけましょう。
◎情報を集めよう
受験は情報勝負です。
しかも、今年は公立高校の入試制度が変更されるので、例年以上に早めの情報収集が明暗を分けかねません。
情報収集は勉強ほどのエネルギーも時間も必要としません。
今はインターネットがありますから、うまく利用すれば、家にいながらにして有用な情報を収集することができます。
受験ガイド本などで学校を絞り込んだら、その学校のホームページを見てみましょう。
私立高校の中には、かなり詳しい情報を掲載している学校もあります。
公立高校のホームページも、最近は中身のあるものが多くなってきています。
特に、県船橋・東葛飾は「進学指導重点校の鏡」ともいえる充実ぶりです。
また、全ての学校で、特色化選抜・一般入試における「選抜・評価方法」が公表されています。(もちろん前年のものですが)
特色化選抜における評価方法は、今年の前期選抜2日目(学校独自の選抜が行われる)の選抜方法の参考になるでしょう。
(6月の正式な発表を見たら、まったく違ってたりするかもしれませんが。)
また、ホームページを見るだけで、その学校の生徒募集に対する「やる気」もわかります。
中には、情報らしい情報がほとんどない、何のために作ったのかわからないようなホームページもあります。
(どことは言いませんが、いまだに「大学合格実績」すら更新されていない学校もあります。)
もうひとつ、千葉県教育委員会のホームページにも重要な情報が掲載されます。
月に一度はチェックしてみましょう、思わぬ情報が落ちていたりします。
(トップページの左側、・高校入試 を見てみるとよいでしょう。)
不確かな情報・わからない事柄は、学校の先生・塾の先生に尋ねましょう。
学校でも塾でも、先生は生徒や保護者には手に入れることの出来ない情報を持っています。
どんどん尋ねましょう。
尋ねれば尋ねるほど、先生もやる気を感じてくれて、良いアドバイスがもらえることと思います。
◎ウワサ話に注意
情報は大切ですが、怪しい情報・ウソの情報には注意しましょう。
特に、今年は新制度になりますから、いい加減な情報が多めに出る可能性があります。(学校や塾の先生からもありえます)
昨年までなら、「特色化選抜で独自問題の学校は、内申は関係なく試験だけで合否が決まる」なんてウワサがありました。
これは、今年もそのまま、「前期選抜2日目で独自問題の学校は、内申は関係なく共通問題と独自問題だけで合否が決まる」になって語られるかもしれません。
実際には、特色化選抜といえども公立高校の入試ですから、内申点が全く加味されないということはなかったはずです。
とにかく、「ウワサを聞いたら真偽を確認する」ようにしましょう。
◎中3になったら内申点はあまり気にしない
千葉県の公立高入試は、全国的に見ても「内申の比率が低い」部類に入ります。
昨年までの公立一般入試では、上位校のほぼ全て(理数科など傾斜配点の場合をのぞく)が、内申135点(5段階×9教科×3学年=135点)、学力検査500点の635点満点でした。
今年も後期選抜では、「現行の学力検査等による入学者選抜における判定の仕組みを継続する」と発表されているので、「学力検査重視」の方向性は変わらないと言えます。
(前期選抜ではどうなるのか「まったく闇の中」ですが、内申135点+共通問題500点に独自問題が加わったら、さらに内申比率は下がるのではないでしょうか。)
昨年までの一般入試では、漢字だけで20点の配点がありました。(つまり漢字だけで、1学年の内申点(45点)の半分近くに相当するわけです)
新制度になっても、漢字の配点が大幅に削られることはないでしょうから、内申書の1点2点を気にするなら、漢字練習をしたほうがずっとプラスになるでしょう。
しかも中3生は、すでに2年分(90点分)の内申点は決定してしまっています。
残りはあと45点(この中には音楽・美術など実技教科も含む)です。
この45点を過剰に気にするあまり、受験勉強がおろそかになるようでは本末転倒です。
中3生は「学校の試験勉強(45点満点)」よりも、「受験勉強(500点満点)」の方が、「10倍以上」大切だということです。
学校の試験前だからといって、普段の勉強ペースをあまり変えてはいけません。
特に進学塾に通っている人は、絶対に塾を休まないようにしましょう。
勘違いしないで欲しいのは、「学校の勉強をしなくてもいい」という意味ではありません。
普段の勉強の中に「学校の勉強」と「受験勉強」とを並行して組み込んでいきましょうということです。
実際にどうやっていくのかは、人によって、塾に通っていたり、通信講座をやっていたり、家庭教師に教わっていたり、勉強の仕方が様々ですから、一律に「この方法」とは言えません。
次の定期考査まで、自分自身で模索してみましょう。
それも将来の自分にとって大きなプラスになるはずです。
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