そろそろ、中学校での三者面談も終わる頃かと思います。
受験校が確定すれば、あとは志望校に向けて「勉強あるのみ」ですが、受験勉強は充実しているでしょうか。
冬休みという、まとまった勉強を確保できる期間はあるものの、私立前期選抜まで45日あまり、場当たり的な勉強をしていては、かえって穴を作ってしまうことになりかねません。
これから、冬休み、私立前後期入試、公立特色化選抜、一般入試と、次々イベントがやってきます。
どの時期に何をしていくのか、しっかり計画して勉強を進めていきましょう。
9月には「2学期の学習」というタイトルで、冬休みまでの学習のポイントを書きましたが、今回は私立高入試までのポイントを挙げてみたいと思います。
・学習の中心は「過去問」と「弱点克服」
私立の過去問は、冬休み前にほぼやり終えておきましょう。
過去問の目的は出題傾向を知ることです。
過去問を解いてみて、よく出題される単元が苦手分野の場合は、過去問を解いて終わりではなく、その単元を重点的に鍛えていく必要があります。
もちろん、残り時間を考えると、何でもかんでも取り組んでいけるわけではありません。
例えば、図形問題がよく出ているけど・・・ではだめで、平面か空間か、三平方か相似か円か、細かい絞り込みをする必要があります。
細かく絞り込みをしておけば、短時間で一つ一つ克服していくことができます。
冬休みは弱点克服の最後の機会です、一つでも多く潰していきましょう。
そのためにも、過去問は冬休み前にやり終えてしまいましょう。
・12月中に理科・社会をほぼ完成させよう
これは9月に書いたことと、全く同じです。
1月に入ると、目前に迫った私立高入試を意識して、理科・社会どころではないという気持ちになります。
したがって、12月中に理科・社会は「ほぼ完成」させておかないと、公立一般入試に向けて不安を残すことになってしまいます。
平均点が下がったといえども、公立一般入試で確実な得点が望めるのは、暗記中心の英語・理科・社会です。
この3科目で多く失点するようでは、合格を勝ち取るのは困難でしょう。
暗記は短時間でも効果が出せますから、細切れの時間を活用して1か月間全力でこなしていきましょう。
・漢字練習は万全か
公立・私立を問わず、絶対に得点しなければならないのは「漢字」です。
千葉県の公立一般入試では、漢字だけで配点が20点もあります。
上位校の受験生にとっては、この20点を落としたら「合格はない」と思いましょう。
まだ、一般入試まで3か月近くありますから、漢字が怪しい人は「今すぐ」練習を始めましょう。
冬休み前は、学校が早く終わる日もあると思います。
そんな日の午後を無駄にすることなく、効率的にこなしていけば、まだまだ追い込みがききます。
使い慣れた問題集を、2回3回と繰り返して知識を確実にしていきましょう。
ところで、公立上位校志望の受験生に知っておいて欲しいことがあります。
それは、入試が始まると、中学校では続々と進学先が決定する生徒が出てくることです。
その結果、クラスの雰囲気は急速に受験から離れていきます。
まず、私立前期選抜で私立単願組の生徒が受験を終了します。
(入試相談のある私立高では、単願で入試相談が通ればほぼ確実に合格しますから、三者面談が終わった段階で、受験は終わったと言っている生徒もいると思います。)
ここまでで、多いクラスではクラスの3分の1程度が、受験を終えてしまうでしょう。
私立後期には単願はないので、ここで終わりになる生徒は少ないでしょう。
次は、公立特色化選抜です。
ほとんどの公立高校が定員の半分を取ってしまうので、残っていた生徒の半分程度は、特色化選抜をもって受験を終了することになるでしょう。
ここで、クラスの3分の2程度は受験を終了することになるので、クラス全体としては「受験は終わった」という雰囲気になるはずです。
そんな中で、一般入試での合格を目指して、受験勉強を続けていくことは大変なエネルギーが必要です。
また、県内私立上位校も難関ですから、私立・特色化と不合格が続くことも珍しくなく、そんな状況で受験勉強に向かうためには、「志望校に合格したい」という「強い意志」が必要になります。
公立上位校志望者には、そのための心構えを持ってもらいたいのです。
特色化選抜導入後、上位校の入試は公立も私立も、多数の不合格者が出る厳しいものになっています。
しかし、強い意志を持って乗り越えれば、志望校での高校生活が待っているのです。
昨年も、一昨年も、先輩たちは、皆、そうして乗り越えて高校生になったのです。
「さくら進学クリニック」を見てくれている公立上位校志望の受験生たちには、重なる不合格や、受験が終わって楽しそうな同級生に惑わされることなく、「初志貫徹」してくれるよう願っています。
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