さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

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 2025年千葉県公立高校入試は2月18・19日です

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進学コラム147「千葉県私立高入試の概要 その1」

今回は千葉県私立高入試について解説します。


千葉県内の私立高校は、入試システムの違いで、

1.学力試験の成績で合否が決まる学校

2.中学校の成績をもとに、「入試相談」によって合否が決まる学校

の、2種類に分けられます。


1.のタイプの学校は、いわゆる上位校で10校程度しかありません。


2.のタイプの学校は、「安全校」として使われることの多い学校で、県内私立高の大半はこのタイプです。
このタイプの学校は、「学校の成績」が基準を満たしていれば、12月の入試相談で、ほぼ合格が約束されます。
逆に、基準を満たしていなければ、「安全校」としての受験はできなくなりますから、悩む部分はほとんどありません。
自分の成績が、「安全校」としたい学校の基準に達しているかどうか、確認すればよいだけです。

ほとんどの受験ガイド本には、入試相談の基準が掲載されていますので、早めに確認しておきましょう。


入試相談の仕組みなど、入試システムの詳細については、サイドバーの「Q&A」を見てください。


上位公立高志望の受験生は、1.のタイプの学校を併願する可能性が高いでしょう。

県内の上位私立高校は、ほとんどが付属中学を併設していて(中学がないのは日大習志野のみ)高校からの定員が少ないので、入試では高倍率(といっても3・4倍程度ですが)になる学校が多くなります。

かつて、「県船橋高に受かる実力があれば、市川高にはまず落ちない。」という時代がありましたが、ここ2・3年は、県船橋受験者のうち、市川に合格できたのは半数にも満たないでしょう。(データの裏付けはありませんが)
船橋より市川・東邦の方が偏差値が高いのはウソではないのです。
(もっとも、私立・公立の両方に受かれば県船橋に進学してしまうので、入学者のレベルは県船橋のほうが高くなるのですが。)
私立最上位グループ(私立1番手校)の難易度は、高値安定になっているので、県船橋東葛飾の受験生が合格を確保するのは、周到な作戦がないと難しくなってきています。

特に、保護者の方には、私立高のレベルの変わりようを十分に理解してほしいと思います。



千葉県では公立第一志望の生徒が多いため、私立高は公立高の「併願校」として受験されます。

第一志望の公立高に合格してしまえば、私立高に進学することはありませんから、結果的に、私立には「公立を不合格になった生徒」、または「挑戦したら受かってしまった生徒」が、多く入学してくることになります。
したがって、入学する生徒のレベルは「不合格になった公立高」より低く、「挑戦した生徒が受けるはずだった公立高」より高いレベルになります。


例えば、東邦大東邦高校なら、県船橋高受験生にとっては「次善校」になりますが、佐倉高受験生にとっては「挑戦校」になるので、東邦高に入学してくるのは「県船橋を不合格になった生徒」、または「佐倉を受けるつもりだったが、東邦を受けたら受かってしまった生徒」ということになり、入学する生徒のレベルは「県船橋より低く、佐倉より高く」なるわけです。


このように、千葉県の私立高のレベルは、公立高の間を埋めるような形になっています。


「さくら進学クリニック」では、「公立1番手校」「私立1番手校」「公立2番手校」「私立2番手校」「公立3番手校」・・・というようにレベル分けして呼んでいます。


「公立1番手校」は、県千葉・県船橋東葛飾の公立御三家、千葉東も入れてよいと思います。

「私立1番手校」は、渋谷幕張・東邦・市川・昭和秀英の4校です


「私立1番手校」は、県千葉以外の「公立1番手校」と併願しても、合格を勝ち取るのは簡単ではなくなってきています。(特に渋谷幕張・市川の2校は厳しい)
それでも、現状では「公立1番手校」と「私立1番手校」の両方に合格した場合、ほとんどが公立に進学していると思われるので(もちろん、私立に進学する場合、公立は受けませんが)、「私立1番手校」は「公立1番手校」の下のレベルになるわけです。


現実には、「公立1番手校」の受験生でも、「私立1番手校」を受けない人も多いでしょう。
「受かっても(公立に受かれば)進学しない」にもかかわらず、「合格するのは難しい」とくれば、初めから受けないでおこうと思っても不思議ではありません。


しかし、個人的には、次の2点のために受験することを勧めます。


ひとつは、「私立1番手校」を受験しないと、もしも公立に不合格になった場合、「私立2番手校」に進学しなくてはならなくなること。
進学することになる「私立2番手校」は、「公立1→私立1→公立2→私立2」と、第一志望だった「公立1番手校」から3段階も下のレベルになります。
これでは、かなり不本意な進学になるでしょう。

例えば、今年の早稲田大の合格者数だけをみても、県船橋が100名なのに対し、地理的に、県船橋との併願者が多いと思われる「私立2番手校」の日大習志野は21名と、比較の対象になりません。(合格者数は、すべて各校HPより)
「私立1番手校」の東邦(これも地理的に)なら75名ですから、さほど遜色はないでしょう。


そんなことを言っても、「受からなきゃ意味がない」と反論されそうですが、逆に、「受けなければ」受からないのです。
今までも(これからも)、上位校志望者は「大変に厳しい」入試を経験すると書いてきましたが、公立上位校の受験生は、何回もの不合格を乗り越えて、第一志望の合格を勝ち取っていかなくてはいけません。
「落ちるかもしれないから、止めておく」というような姿勢では、初めから負けているようなものです。
「可能性があるなら、受けてみよう」という姿勢を持ちたいものです。


もうひとつは、「公立1番手校」は、入学後の勉強も楽ではないということです。

高校は、あくまで通過点です。その先にある大学受験で志望校に合格できなければ意味がありません。
その大学受験の勉強は、高校に入学した時点から始まっています。


「公立1番手校」は、最上位グループなので、開成・早慶付属・国立大付属など超難関校を受験した生徒が(少数でしょうが)存在します。
そういう生徒たちは、「ハイレベル」な受験勉強を経験してきています。
「公立1番手校」に受かること「だけ」を目標に、公立レベルの勉強をしてきた生徒が、超難関校を受験してきた生徒に、まともに太刀打ちできるとは、とても思えません。
気のゆるむ入学直後に、すでに大きな実力差があっては、「気づいたときには、落ちこぼれていた」なんてことにもなりかねないでしょう。


上位校を狙う受験生は、受験のためだけに勉強してはいけないのです。


しかし、目標もなく勉強するのも難しいものです、そこで「私立1番手校」を受験しようということです。
渋谷幕張・東邦レベルの勉強では、超難関校レベルの勉強をしてきた人と「対等」とまではいかないでしょうが、少なくとも「公立1番手校」だけを目標にしてきた生徒には、差をつけることが出来るでしょう。

もちろん、1度でも不合格をもらうと、「もうだめだ」と弱気になってしまう人もいるでしょう。
個人個人、性格の違いなどもあるでしょうから、全員に絶対そうしろとは言いませんが、中学生のうちに出来ることは、できる限りしておきたいものです。


「公立2番手校」は、佐倉・薬園台・県柏・市立千葉など、「公立御三家に準ずる」学校です。
(県柏は、3番手校で出てくる八千代より下ではないのかと言われそうですが、地理的に東葛飾に準ずる学校として入れています。)


「公立2番手校」の受験生が「私立1番手校」に挑戦しても、「非常に(絶望的に)」厳しい状況なので、「公立2番手校」志望者の併願作戦は、悩むことが少ないといえるかもしれません。


「私立2番手校」は、芝浦工大柏・専修大松戸・日大習志野の大学付属3校です。次点で成田、国府台女子学院を入れてもよいと思います。


「私立2番手校」は、地理的に離れているので、大学付属3校の全てが通いやすいという地域は限られています。
そういう意味では、選択の余地は低く、距離とレベルで自動的に選択されてしまうでしょう。(県柏志望なら芝柏か専松、佐倉志望なら日習か成田といったように。)


国府台女子は、昨年から前期は入試相談ありになっていますから、厳密には「私立2番手校」には入りません。(ただ、学校側は入試相談はしても、合否は試験重視と言っていますが。)


「公立3番手校」は、八千代・船橋東・市立稲毛・幕張総合・小金・その他の上位校ということになります。


「公立3番手校」の受験生は、「私立2番手校」に挑戦しても、それなりに可能性がありますから、ぜひ選択のひとつに入れておきたいものです。
「私立2番手校」の易しくない過去問に取り組んでみるだけでも、「公立と安全校だけ」の生徒には差をつけられるでしょう。


「私立3番手校」は、入試相談のある学校です。


長くなってしまったので、学校ごとの概要は次回にまとめます。



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