さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

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進学コラム115「入学者選抜の改善例(試案)」

新学年が始まったと思えば、もうGW間近。受験生の1年間は、あっという間に時間が過ぎていきます。
「さくら進学クリニック」も、2009年入試に向けて始動します。今年もよろしくお願いします。


さて、2009年版の初回は、これからの公立高入試についてです。

ちょうど1週間前の「朝日新聞」に、「公立高校入試、推薦選抜 各地で廃止」「学力不足を不安視」として、全国的に行われている公立高校の複数回入試が、学力試験に一本化される傾向にあることが掲載されていました。
1面に大きく扱われていたので、ご覧になった方も多いかもしれません。
このブログのコメント欄にも、「千葉県の公立入試が、特色化選抜から前期・後期入試に変わるらしい。」というような情報が寄せられたりしました。


私は、県教委の内部情報を得られる立場にはありませんので、実際のところ、どのあたりまで決まっているのかはわかりませんが、県教委のホームページの「高校入試情報」「平成19年度千葉県公立高等学校入学者選抜方法等改善協議会」(第4回)の、配布資料の4.入学者選抜の改善例(試案)に、それらしい試案が掲載されています。
掲載内容をまとめてみると、


・前期選抜
2月中旬(2日間)
普通科で定員の10%〜60%
1日目 5教科学力検査(必須)
2日目 面接、作文、 適性検査、学校独自問題等から、1つ以上を各校が選択


・後期選抜
3月上旬(1日)
学力検査(5教科の中から3教科以上を各校が選択)


前期選抜の定員が10%〜60%ということですが、特色化選抜では、ほぼ全校が上限の50%になったことを考えれば、やはり、ほぼ全校が60%になると考えてよいでしょう。
そうなると、入試の中心は前期選抜ということになります。
前期の日程が2日間で、全校に5科の学力検査を科していることからも、前期選抜を従来の一般入試に相当する入試として設定していると考えられます。

後期は1日のみで、言い方は悪いですが、取って付けたような入試なので、もしかすると、段階的に後期の定員を減らして、将来的には前期選抜に一本化したいのかもしれません。(個人的には、一本化に賛成です。)

また、前期後期とも、県教委が作成した共通問題のようですから、学校独自問題は姿を消すのかもしれません。(前期の2日目に出来ることになっていますが、「県教委が作ってくれるなら、わざわざ学校で作らなくても」と、上位校の先生は考えるんじゃないかな・・・とは、悪意を持ちすぎでしょうか。)


この制度で心配なのは、前期で合格できなかった生徒の気持ちです。
現在の制度でも、特色化で合格できなかった生徒は、クラスの半数以上が入試を終える中、一般入試に向けてモチベーションを維持していかなくてはなりません。
前期の定員が更に多くなれば、後期での合格を目指す受験生は、もっと厳しい状況に立たされるでしょう。
後期選抜を段階的に無くそうと考えているなら、一気にスパッと無くしてもらいたいものです。


試案というのが、本当に「案」なのか、ほぼ「決定」なのかわかりませんが、少なくとも、現中3生は従来の入試ですから、勘違いしないでください。
現中2生以降は、こうなる可能性もあると思っておくとよいでしょう。


このブログでは、一貫して特色化選抜に異を唱えてきましたから、特色化選抜に終わりが見えてきたことは歓迎すべきことなのかもしれません。
「入試制度はどうあるべきか」という問いに、明快な解答はありません。
だからこそ、入試制度の変更には慎重であるべきだと思います。安易な変更で泣かされるのは、いつでも受験生なのですから。


追記


今回取り上げた改善案については、県教委のホームページに4月21日付で、「県立高等学校入学者選抜の改善案(素案)に関する意見募集について」として、一般向けに公表しています。
これによると、新方式での入試が行われるのは、「平成23年度以降の入学者選抜から(現小6生から勘違いしていました、正しくは現中1生からです。)」のようです。
それにしても、「入試が複数回あることに起因する、受験生の精神的負担増」に対しては、課題として取り上げられないのですね。
早期に入試が終わることによる、3学期の教育活動への影響やら、学力試験のない入試による、学力低下懸念などとは、いかにも県側(学校側)の都合で、お役所的な「内向き」の問題意識と感じられてしまいます。
そこに、入試の主役=受験生の気持ちが、まったく反映されていないのが悲しいです。

また、意見を寄せて欲しいと言いながら、住所、氏名まで書かすのは、どういう意図なのでしょう。(どこの馬の骨ともわからんヤツの意見など、聞けないということでしょうか・・・笑。)

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