6月も下旬に入り、1学期の三者面談の時期が近づいてきました。
最初の三者面談を迎えるにあたって、受験生と保護者の方に、少しだけアドバイスをしておきます。
まず、現在の進路指導は「生徒主導」になっていることを認識しておきましょう。
1学期の三者面談は、「本人の志望を三者で確認する」ことが中心で、先生も「まあ大丈夫でしょう。」とか「これから頑張っていこう。」といった、あいまいなアドバイスをする程度の場合が多いようです。
保護者の世代では、三者面談とは、先生から「行ける学校・行けない学校」を指摘されるものだと思っている方も多いので、あまりの変わりように驚かれるかもしれません。
そんな状況ですから、生徒・保護者の側も、あまり気負って臨む必要はなく、軽い気持ちで、先生に相談するくらいの心構えでよいでしょう。
進路指導が「生徒主導」になっているということは、本人の志望が決まっていないと面談になりません。少なくとも、第一志望にしたい学校を2・3校くらいに、絞り込んでおくことが必要です。
逆に、この段階で「押さえの学校」まで、考えておく必要はないでしょう。ただ、「押さえ」について全く考えていないのなら、どのあたりの学校が適当なのか、先生に聞いてみるとよいでしょう。(「押さえ」は入試相談が絡みますから、先生に確認しておくことは非常に有効です。)
また、成績が足りていないからといって、本当の志望校を伏せたまま、それよりも入りやすい学校を挙げてしまうことは、絶対にしてはいけません。
先生はクラス全員が、一人も脱落することなく、どこかの高校に入学できることを目標にしていますから、三者面談で、合格しやすい学校を挙げると、「これで一人片付いた」と、その気になってしまいます。
したがって、三者面談では弱気は禁物です。先生に何を言われても(実際には、言われることは少ないと思いますが。)、自分の意志を曲げないことです。
1学期のこの時期は、入試まで、まだ十分に力をつけられるだけの時間があるのですから、「頑張ります」と言っておけばよいのです。(もちろん、言ったからには、ちゃんと頑張ってもらわないと困りますが。)
もうひとつ、今年の受験生にとって気にしておかなければいけないことが、「公立高入試における調査書の修正」です。
「進学コラム89 調査書の評定の取扱い方の改善とは」でも書きましたが、中学校によって「点数を削られる場合」と、「上乗せしてもらえる場合」(こっちは、ごく少数でしょうが)があります。
(県教委のホームページの「平成19年度千葉県公立高等学校入学者選抜方法等改善協議会」の中の「配布資料その2」に、具体例(5ページ)も交えて詳細が記載されています。)
しかし、自分がどちらになるのかは、中学校が教えてくれなければわかりません。
進路説明会などで、「君たちは、公立高入試で中1・中2の成績から、全員○○点ずつ削られます。」などと教えてもらえるならばよい(?)のですが、そうでないなら、ぜひ、三者面談で担任の先生に聞いてみましょう。
ちなみに県教委のホームページ「高校入試情報」でも、7月2日から「平成19年度千葉県公立高等学校入学者選抜における学習成績一覧表(学習成績分布表)」という形で、昨年の中3生のもの(ただし、昨年までと同じ形式なら、第3学年の成績のみ。)は見ることが出来ます。(現在は、一昨年のものが公開されています。)ただ、所詮は昨年のものですから、参考にしかならないでしょう。
あと1ヶ月足らずで夏休みがやって来ます。夏は受験の天王山!。高い志望を持って臨めば、楽しくはない勉強にも力が入るでしょう。そういう意味でも、三者面談できちんと志望校をアピールして、自分の気持ちを盛り上げましょう。