さくら進学クリニック 『進学コラム』

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進学コラム92「入試相談に変化?」

前回のコラムで、受験生として必要なことを書きましたが、大切なことをひとつ伝えていません。それは私立高校の「入試相談」についてです。
入試相談は学校の成績が絡みますから、1学期の段階から意識しておく必要があります。それを前回書かなかったのは、別立てにしたかった理由があるからなのです。


「入試相談って何?」という方のために簡単に説明します。(ご存じの方は飛ばして下さい)


「入試相談」とは、私立高入試の選抜方式のひとつで、千葉県では上位校(10校程度)を除く、大半の学校で行われています。


具体的には、12月中旬に、中学校の先生が、受験予定の生徒の成績表を持って私立高校に出向き、一人一人の合格の可能性を、まさに「相談」するというもので、そこで、「この子は大丈夫でしょう。」とか、「この子は入試でだいぶ頑張ってもらわなくては。」とか相談するわけです。
もちろん12月ですから、まだ願書も出していません。したがって、これは中学校と私立高校の裏取引(言葉は悪いですが・・・)です。
相談結果の扱いは高校によってさまざまですが、「OK」をもらっておくと、ほぼ合格が内定されたり(これが大半)、入試の点数に加点してくれたりと、とても有利に受験ができることになります。
逆に「OK」をもらえなければ、「フリー受験」となり、入試で高得点を取ることが必要になります。(その前に、三者面談で先生に受験を認めてもらえない(志望校を変えるよう言われる)場合もあります。)
入試相談で内定がもらえるなら、その学校を「押さえ」にすることができますから、あとは安心して、受けたい学校を選べばよいということになります。つまり「入試相談」は、「押さえ」の学校を決めるためのものと言ってよいでしょう。


入試相談の基準は、例年、夏休み前後には、私立高校から中学校側に通知されていると思われます。(高校ごとの基準を知りたい人は、例年、「市進の高校受験ガイド」の巻末に前年の数字が掲載されているので、参考にすると良いでしょう。)
中学校では、その基準をもとに2学期の三者面談が行われます。
中学校の先生は、本人の成績も、相談の基準もわかっているわけですから、実際に入試相談に持って行く前の段階で、成否を告げられてしまうことが多いでしょう。つまり、三者面談の段階で、大半の私立高校の合否は、ほぼわかってしまうということです。


前回のコラムで「中3になったら内申点はあまり気にしない」と書きましたが、入試相談は学校の成績によって成否が決まってしまいますから、自分の受験したい学校に成績が届きそうもなければ、それなりの努力をしなくてはなりません。
ただ、入試相談のために、本来の受験勉強に支障が出てしまうようだと本末転倒です。前回も書いたように「受験勉強」と「学校の勉強」を並行して、こなしていけるようなやり方を確立していきましょう。


ここまでが、「入試相談」についての説明です。ここからは、「入試相談」を別立てにしたかった理由です。


「進学コラム89 調査書の評定の取扱い方の改善とは」に書いたように、今年から公立高入試で調査書の評定に修正が入ります。その結果、「今年は、中学校での評価が辛くなるのではないか。」と、私は予想しています。
もしも、中学校での評価基準が変わるとしたら、私立高校は、昨年までと同じ基準では「入試相談」が出来ないのではないかと思ったのです。


相対評価から絶対評価に変わった2002年、私立高校では推薦入試や入試相談の新基準を、どのくらいにしたらよいのか混乱がありました。

絶対評価になれば評価が甘くなるのは明白」と読んだ、日大習志野高校は推薦基準を大幅に引き上げ、前年287名だった応募者が55名に激減しました。(募集定員は120名だったので、大幅定員割れです。ちなみに合格者は54名と、ほぼ全員合格でした。)

入試相談では、「様子見」で、基準据え置きの学校が多かったように記憶しています。
評価が甘くなって、基準を満たす生徒が増えれば、応募者増につながるわけですから(レベルは下がりますが)、とりあえず「様子見」したのは賢明だったでしょう。


ただし、もしも今年、中学校での評価が辛くなるのなら、昨年までと同じ基準では、基準を満たす生徒が減り、受験生が集まらなくなってしまいます。これは「様子見」というわけにはいかないでしょう。
5月現在、そこまで考えている高校が、どの程度あるのかわかりませんが(そもそも、中学校の評価が本当に辛くなるのかもわかりませんが。)、もしも本当に中学校の評価基準が変わったなら、入試相談のある私立高校に、少なくない混乱があるのは間違いないでしょう。

そして、基準が変わってくるのなら、受験生は早めに基準値を知っておかなければ、併願作戦を組むことも出来ません。
とはいえ、今すぐ、「何をどうしたら」ということでもありません。とりあえず、今年は、そういう変化がありうるということを、頭に置いておいたほうがよいかもしれません。

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