県教委から、平成19年度「特色ある入学者選抜(特色化選抜)」の検査の内容等について発表がありました。新聞にも掲載されていましたので、ご覧になった方も多いと思います。
特色化の定員は、「ほぼ全校」と言ってよいほど上限の50%になり、上位校でも県千葉・木更津・柏のわずか3校が40%なのを除けば、軒並み50%になりました。
これで、公立高校の入試は「完全に2回体制になった」といえるでしょう。
しかし、ほぼ全校が50%になってしまうと、募集定員に関しては「特色ある」ではなくなってしまいました。
結局、特色化選抜は「学校独自形式による入試」と「同一問題による入試」の2本立てにしたかったということなんでしょう。
本来ならば、公立高校といえども、学校ごとに教育方針が異なるわけですから、「学校独自形式による入試」であるのが望ましい姿なのでしょうが、県教委としては「そこまで各学校の裁量を広げたくない。」という本音もあるんだと思います。
そういう、受験生にとってはどうでもいい、お役所の権限争いのために、特色化選抜などという「中途半端な」制度ができたんだと思います。
しかし、それは結局「誰のためにもならない」ってことでしょう。
特色化ができて得したのは塾ぐらいでしょうか。(でも特色化は受からないから、塾もいい迷惑かも。)
毎年書いていますが、受験生は特色化選抜に惑わされず、一般入試も含め「2回の入試を通じて合格を勝ち取るんだ」という気持ちでいることが大切です。
間違っても、「特色化で終わりたい」なんて考えて、出題されもしない過去問(特色化選抜は、まだ4回しか実施していませんから、過去問の類題はほとんど出ることはないでしょう。)ばかりに取り組んだりしないように。特色化で一発逆転を狙っても、入学後、授業についていけませんよ。
そして、県教委には、受験生の負担を考慮し、早く特色化選抜を止めて欲しいものです。
ところで、同時に「県立高等学校再編計画 第3期実施プログラム」も発表になりました。
今回は船橋旭(統合相手は船橋西)・市川北(市川西)・松戸矢切(松戸秋山)・湖北(布佐)の4校が「統合という名の廃校」になるようです、毎度のことながら在校生・卒業生はたまらないでしょうね。
いよいよ夏休みです。受験生にとって夏は「天王山」、少しばかり無理をするくらいの勉強をしてください。
このブログは例年のごとく、夏休み中は更新できなくなると思います。これにてしばしのお別れです、また9月にお会いしましょう。