さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

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680.私立併願校の選び方

こんにちは、さくらです。

前回は県内私立高校の入試日程をまとめましたが、今回は公立上位校受験の手引きの3回目、「3.私立併願校の選び方」をお届けします。
「また私立の話か」と思う人もいるかもしれませんが、私立併願校選びは非常に重要です。
だまされたと思って、とにかくコラムを読んでみてください。

ところで、公立高校が第一志望なのに、なぜ私立も受験するのでしょう。
それは「公立が不合格になったら進学先に困るから」ですね。

千葉県の公立高校は上位になるほど人気が高く、不合格のリスクも高くなっています。
今春の県立船橋高校では受験者622名に対して合格者は360名、実に262名(受験者の42%)が不合格になっています。
県千葉では123名(34%)、東葛飾では230名(49%)、御三家の3校だけで615名も不合格になっています。
この615名はどこに進学するのでしょう、もちろん私立高校に進学するわけです。
公立上位校を志望するということは、不合格のリスクと隣り合わせであることを認識しましょう。
「どうせ行かないんだから、私立は滑り止めだけ受けておけばいいんだ」なんて考えている人は後悔する可能性の高い人です。

私立併願校は大学受験でリベンジできる高校を選ぼう

私立に進学するということは、第一志望の公立高校を不合格になっているということです。
当然、高校での目標は「高校受験の失敗を大学受験で取り返すこと」になるでしょう。
したがって、私立併願校は「大学受験で結果を出せる高校」を選ぶ必要があります。

例えば、県立船橋が第一志望で、私立併願校が安全校の八千代松陰1校のみだったとしたら・・・
今春の県船橋の早稲田大合格者数は145名、対して八千代松陰は12名です。
船橋に不合格になって八千代松陰に進学した場合、大学受験でリベンジするのはなかなか厳しいことがわかります。
こういう併願校の選び方では「高校受験に失敗したら、大学受験も失敗する」失敗の連鎖になってしまうのです。

船橋に不合格になった生徒がリベンジを期するなら、早大に100名程度の合格者を出している高校でないと難しいでしょう。
県内で早大に100名程度の合格者を出している私立高校は、市川(140名)と昭和秀英(61名)くらいです。
昭和秀英は100名に届いていませんが、卒業生数が県船橋(355名)の3分の2(229名)なので近いレベルにはあるといってよいでしょう。
(ちなみに前年は81名が合格しています、合格者数は年度によって変わるので3年分くらいチェックするとよいでしょう)

「大学受験でリベンジできる高校」という視点で私立併願校(第二志望校)を探すと、後悔の少ない学校選びができるはずです。
でも、大学実績の見方がよくわからないという方もいるかもしれません、確かにどの大学を指標とすればよいのかは難しいものです。
その場合は早稲田大の合格者数を比較するのがで確実でわかりやすいです。

早大は私大トップ校で合格にはかなりの実力が必要です。
慶大に比べて募集定員が多くキャンパスが千葉に近いので、千葉の高校からも合格者が多く数字の比較がしやすいです。
また、国公立志望でも併願校として受験することが多く、国公立志向の高い高校でも、私立志向の高い高校でもレベル相応に合格者が出るのも特徴です。

注意点としては、合格者数は年度によって変わるので3年分くらいのデータで比較するとより信憑性が高くなること。
私立高校は学校によって卒業生数がけっこう違うので、合格者数だけでなく卒業生数も合わせてチェックすること。
卒業生数がわからない場合は募集定員を参考にするとよいでしょう、中学がある学校は中学の定員を入れるのを忘れないように。
(前回のコラムに掲載した県教委の資料を見ると、中学も高校も募集定員がわかります)

参考のために、主な県内上位校の今春の早稲田大合格者数(現浪込み)と卒業生数を掲載します
(( )は卒業生数、【 】はホームページに卒業生数がなかったため募集定員)

県千葉 126名(311名)
船橋 145名(355名)
東葛飾 124名(316名)
千葉東 53名(315名)
佐倉  65名(309名)
薬園台・普 35名(274名)
市千葉 47名【320名】
小金  30名【320名】

渋谷幕張 235名(349名)
市川   140名【440名】
昭和秀英 61名(229名)
芝浦工大柏 37名(308名)
専大松戸 32名(408名)
日大習志野 8名(379名)
成田   12名(288名)
国府台女子 22名(323名)
八千代松陰 12名(606名)

薬園台が第一志望の生徒なら、私立は早大合格者数30~40名の芝浦工大柏や専大松戸が適しているでしょう。
女子ならば、国府台女子学院はそこそこの実績で、入試相談があるので安全校にもなります。
船橋志望でも模試がD・E判定なら実力は薬園台レベルですから、私立も薬園台レベルで考えた方がよいでしょう。
(もっとも、県船橋D・E判定なら市川や秀英を受けてもほとんど受かりませんが)

悩ましいのは、今はD判定だけれど、残り5か月間必死に頑張って合格圏に実力を上げていくつもりでいる場合です。
船橋レベルまで実力アップできたら市川や秀英を受けたいけど、今のところ確証はない、でも中学校にはもうすぐ志望校を出さなきゃいけない、どうしたらいいのだろう・・・。
その場合は、県船橋レベルまで実力アップできた想定で私立併願校を決めましょう。
1月や2月にどんな実力になっているかわかりませんが、頑張るつもりなら下を見てはいけません。
入試相談が12月にある関係で、私立受験校は原則として11月に決めるよう言われると思います。
実際には入試相談の関係ないフリー受験の高校なら、後から変更も追加も可能です。

ただ、中学校の先生は受験校の「レベルが上がる変更」と「数が増える変更」は嫌がります。
受験校のレベルが上がれば不合格になる可能性が高まりますし、受験校数が増えれば先生の仕事が増えます。
先生としては「なるべく合格して欲しいし、仕事を増やして欲しくない」のです。
(1人が1校ずつ受験校を増やしたら、クラス全体で40枚も用意する書類が増えてしまうのです)
したがって、早い段階では「レベル高め」に「受験校数多め」に出しておきましょう。

例えば県船橋の受験を想定して、17日市川、18日専大松戸20日八千代松陰、という併願パターンで中学校に出しておいて、冬休み明けの段階で市川が無理そうなら願書を出さなければよいのです。(市川の出願は12月22日~1月12日)
「市川は難しそうだからやめました」と言えば、学校の先生も喜んで納得してくれるでしょう。
安全校は入試相談を通したら出願しないわけにいきませんが、それ以外の高校はいつでも受験をやめられるのです。

はじめにも書きましたが、公立上位校受験は不合格のリスクがかなりあります。
模試がS判定やA判定だったとしても、絶対に合格できる保証はないのです。
公立が不合格だったときのことを十分に想定して、大学受験でリベンジできる併願校を選びましょう。


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