さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

 千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです
 受験勉強のやり方など勉強に関するアドバイスは、もうひとつのブログ さくらweb進学塾 に掲載しています
 高校受験Q&A、上位校の入試状況などは さくら進学クリニック にまとめています

 2025年千葉県公立高校入試は2月18・19日です

 さくら進学塾のホームページ に進学コラム特別編「公立上位校受験は普通の高校受験とは違う」を掲載中です

 さくら進学塾では3月より新年度授業を開始しています
 現在、中2・中3生を募集しています
 詳しくは>>さくら進学塾のホームページ をご覧ください

487.公立高校進路志望調査を読む

こんにちは、さくらです。


今朝の新聞に「公立高校の進路志望調査」が掲載されました。

これは中3生の志望状況を調査した数字です。
調査は県内私立入試の前に行っているので、私立前期の結果によって動く生徒の分は含まれていません。
実際の願書提出状況とは異なりますので気をつけてください。


今回は、この調査結果から公立1・2番手校の入試傾向を読み取ってみたいと思います。


まずは、公立1・2番手校(普通科)の志望状況をまとめておきます。


県千葉  (定員240名)  志望者524名   倍率2.18倍
船橋  (定員320名)  志望者790名   倍率2.47倍
東葛飾  (定員320名)  志望者630名   倍率1.97倍
千葉東  (定員360名)  志望者742名   倍率2.06倍
佐倉    (定員280名)  志望者455名   倍率1.63倍
薬園台  (定員280名)  志望者393名   倍率1.40倍
市千葉  (定員280名)  志望者443名   倍率1.58倍


この倍率は前期・後期を合計した全定員に対する倍率です。
前期選抜における倍率ではありません。
前期選抜は定員の6割しか募集しないので、前期の倍率はこれよりも高くなります。



次に、過去4年間の「調査」と「実際の志願状況」を比較して、今年の傾向を考えていきたいと思います。
調査での志望者数 → 前期選抜での志願者数 (増減数、志願率) 前期実質倍率 の順に記載していきます。


志願率とは私の造語で「調査での志望者数」のうち「実際に前期選抜に志願した数」の割合です。
調査で志望した高校に実際にどの程度(およそ何%)が出願したのかを示しています。
これは 前期選抜志願者数 ÷ 調査での志望者数 ×100 で計算しています。


志望調査はあくまでも「志望」であり、実際には志望した生徒全員がその高校を受験するわけではありません。
上位校では模試や私立前期の結果などから志望を落とす生徒も出てくるので、実際の志願者数は調査よりも減るのが普通です。
そこで、高校ごとの志願者の減り具合を調べてデータを修正し、より精度の高い予想をしようと考えたわけです。


実際に志願率を出してみると、県千葉のように年ごとのばらつきが大きく予想が難しい学校と、
船橋のように変動が少なく予想しやすい学校があることがわかってきました。
そのあたりもふまえて、あくまでも「予想」として参考にしていただきたいと思います。
(「数字遊び」のような部分もありますので、本当に参考程度に笑って見てやってください)



県立千葉 (前期定員144名)

2014年  569名 → 515名 (−54名、91%)  3.56倍
2015年  519名 → 406名 (−113名、78%)  2.76倍
2016年  533名 → 471名 (−62名、88%)  3.24倍
2017年  584名 → 474名 (−110名、81%)  3.22倍
2018年  524名 →


県千葉は千葉中からの進学者が2クラス分いるので募集定員が少なく、構造的に高倍率になりやすい学校です。
2015年は前期・後期になって初めて前期の実質倍率が3倍を下回りましたが、翌年すぐに3倍台を回復、2年続けて3倍台をキープしています。


志願率を見てみると年によるばらつきが非常に大きいことがわかります。
これでは信憑性のある予想はほぼできないといってよいでしょう。
今年は昨年比60名減で2015年に近い数字です。
志願率が昨年並みの80%程度なら前期の志願倍率は2.9倍と3倍を割る可能性もありますが、90%なら3.3倍ほどになります。



県立船橋 (前期定員192名)

14年  700名 → 602名 (−98名、86%)  3.11倍
15年  771名 → 630名 (−141名、82%)  3.27倍
16年  788名 → 649名 (−139名、82%)  3.35倍
17年  797名 → 653名 (−144名、82%)  3.34倍
18年  790名 →


船橋は高値安定で800名にあと一歩の状況が続いています。


船橋は志願率のばらつきが少ないので予想精度の高い学校です。
志願率が82%程度なら、前期の志願倍率は3.4倍ほどになります。
普通科は2014年から1学級増になっていますが、まったく関係なく厳しい入試となりそうです。



東葛 (前期定員192名)

14年  616名 → 545名 (−71名、88%)  2.81倍
15年  616名 → 584名 (−32名、95%)  3.02倍
16年  581名 → 536名 (−45名、92%)  2.78倍
17年  518名 → 487名 (−31名、94%)  2.49倍
18年  630名 →


一昨年、昨年と志願者を減らしてきた東葛飾は、一転して100名を超える大幅な志望者増になっています。
志望者増のため志願率は多少下がるかもしれませんが、92%程度でも前期志願倍率は3.0倍と3年ぶりの3倍越えがあるかもしれません。



千葉東 (前期定員216名)

14年  636名 → 603名 (−33名、95%)  2.77倍
15年  700名 → 624名 (−76名、89%)  2.84倍
16年  674名 → 635名 (−39名、94%)  2.91倍
17年  679名 → 618名 (−61名、91%)  2.80倍
18年  742名 →


千葉東は昨年比63名増で、3年ぶりに700名を超える志望者数になっています。
志願率が90%程度でも前期の志願倍率は3.1倍となりこちらも3倍越えがあるかもしれません。



続いて2番手校を見ていきましょう。


佐倉 (前期定員168名)

14年  493名 → 452名 (−41名、92%)  2.68倍
15年  466名 → 428名 (−38名、92%)  2.54倍
16年  503名 → 453名 (−50名、90%)  2.70倍
17年  517名 → 467名 (−50名、90%)  2.78倍
18年  455名 →


佐倉は昨年比62名減で、3年ぶりに500名を割り込んでいます。
志願率が92%程度なら前期の志願倍率は2.5倍ほどになります。



薬園台 (前期定員168名)

14年  421名 → 390名 (−31名、93%)  2.32倍
15年  529名 → 485名 (−44名、92%)  2.89倍
16年  444名 → 406名 (−38名、91%)  2.40倍
17年  500名 → 451名 (−49名、90%)  2.67倍
18年  393名 →


薬園台は昨年比107名減で400名も割り込んでしまっています。(それにしても見事な隔年現象です)
志願率が92%程度なら前期の志願倍率は2.2倍ほどになります。
このままだと後期も2倍を大きく割り込むかもしれません。



市立千葉 (前期定員168名)

14年  445名 → 403名 (−43名、91%)  2.39倍
15年  458名 → 433名 (−25名、95%)  2.57倍
16年  414名 → 362名 (−52名、87%)  2.14倍
17年  535名 → 478名 (−57名、89%)  2.81倍
18年  443名 →


昨年は大きく反発した市千葉は92名の大幅減となっています。
志願率が90%程度なら前期の志願倍率は2.4倍ほどになりますが、志望者減なので90%まで抜けないかもしれません。



1番手校は県千葉が志望者を減らした以外は、東葛飾・千葉東で増加、県船橋は昨年並みと、全体的には強気の志望状況といえます。
2番手校は3校すべてが志望者減となり、1番手校と明暗が分かれる形になっています。


他には船橋東(97名減)と八千代(91名増)が明暗くっきりになっています。
逆に小金(14名増)と県柏(25名増)は静かな状況です。(ということは小金は今年も高倍率です)



注目の理数科は今年も低空飛行です。(定員はすべて40名、( )内は前年)

船橋   志望者54名  1.35倍  (志望者55名  前期志願者78名  実質倍率3.25倍)
佐倉   志望者52名  1.30倍  (志望者46名  前期志願者52名  実質倍率1.73倍)
木更津  志望者25名  0.63倍  (志望者19名  前期志願者37名  実質倍率1.71倍)


木更津は初年度だった前年よりは回復したものの、まだ前期から定員割れになる人数です。
県の「すべての学区に理数科を」という方針は理数科のレベル低下を招いたように思えてなりません。
(ただし前年を見てわかるように最終的にはそこそこの倍率になります。決して「穴場だ」などと思わないように)


1・2番手校をざっと見てきましたが、これは過去のデータに基づいた予測にすぎません。
想定外の動きをする場合もありますので、あくまでも参考程度に見てください。


昨年までの入試結果は進学研究会や総進図書のホームページに掲載されています。
1・2番手校以外について調べたい場合は参考にしてください。


前期の願書提出まで残り1週間を切っています。
ここで悩むことでプラスになることはひとつもありません。
前期がダメでも後期があります、こんな調査の数字は気にせずに受験勉強頑張ってください。



ランキングに参加しています。
クリックすると投票していただけます(ランキングの画面が開きます)、よろしくお願いします。
にほんブログ村 受験ブログ 高校受験(指導・勉強法)へ人気ブログランキングへ

 《コメントについてのお願い》
 ・コメントはできるだけ最近のコラムにお願いいたします、古いコラムにコメントしていただいても気づかない場合があります
 ・コメント欄はコラムに対するご意見やご質問、受験情報を書き込んでいただくものです
  読者のコミュニケーションの場ではありませんので、掲示板的な書き込みはご遠慮ください
 ・情報は中学校や高校からなど確証のあるものをお願いいたします、うわさ話などの不正確な情報は書き込まないでください
 ・受験勉強のやり方など勉強に関するご相談は「さくらweb進学塾」に書き込みをお願いいたします
 ・ネット上に個人情報をさらすことはトラブルの元になります
  ご相談以外で、成績、志望校、部活動などの個人情報を書き込まないようにしてください
 多くの受験生や保護者の方が見ています、他人を不快にしない、役に立つコメントをお願いいたします
 不適切なコメントと判断した場合、削除させていただく場合があります