こんにちは、さくらです。
今朝の新聞に「公立高校の進路志望調査」が掲載されました。
これは中３生の志望状況を調査した数字です。
調査は県内私立入試の前に行っているので、私立前期の結果によって動く生徒の分は含まれていません。
実際の願書提出状況とは異なりますので気をつけてください。
今回は、この調査結果から公立１・２番手校の入試傾向を読み取ってみたいと思います。
まずは、公立１・２番手校（普通科）の志望状況をまとめておきます。
県千葉 （定員２４０名） 志望者５３３名 倍率２．２２倍
県船橋 （定員３２０名） 志望者７８８名 倍率２．４６倍
東葛飾 （定員３２０名） 志望者５８１名 倍率１．８２倍
千葉東 （定員３６０名） 志望者６７４名 倍率１．８７倍
佐倉 （定員２８０名） 志望者５０３名 倍率１．８０倍
薬園台 （定員２８０名） 志望者４４４名 倍率１．５９倍
市千葉 （定員２８０名） 志望者４１４名 倍率１．４８倍
県柏 （定員２８０名） 志望者４０５名 倍率１．４５倍
この倍率は前期・後期を合計した全定員に対する倍率です。
前期選抜における倍率ではありません。
（前期選抜は定員の６割しか募集しないので、前期の倍率はこれよりも高くなります）
次に、過去３年間の「調査」と「実際の志願状況」を比較して、今年の傾向を考えていきたいと思います。
調査での志望者数 → 前期選抜での志願者数 （増減数、志願率） 前期実質倍率 の順に記載していきます。
志願率とは私の造語で「調査での志望者数」のうち「実際に前期選抜に志願した数」の割合です。
調査で志望した高校に実際にどの程度（およそ何％）が出願したのかを示しています。
これは 前期選抜志願者数 ÷ 調査での志望者数 ×１００ で計算しています。
志望調査はあくまでも「志望」であり、実際には志望した生徒全員がその高校を受験するわけではありません。
上位校では模試や私立前期の結果などから志望を落とす生徒も出てくるので、実際の志願者数は調査よりも減るのが普通です。
そこで、高校ごとの志願者の減り具合を調べてデータを修正し、より精度の高い予想をしようと考えたわけです。
実際に志願率を出してみると、県千葉のように年ごとのばらつきが大きく予想が難しい学校と、
県船橋のように変動が少なく予想しやすい学校があることがわかってきました。
そのあたりもふまえて、あくまでも「予想」として参考にしていただきたいと思います。
（「数字遊び」のような部分もありますので、本当に参考程度に笑って見てやってください）
県立千葉 （前期定員１４４名）
２０１３年 ５７５名 → ４７８名 （−９７名、８３％） ３．２８倍
２０１４年 ５６９名 → ５１５名 （−５４名、９１％） ３．５６倍
２０１５年 ５１９名 → ４０６名 （−１１３名、７８％） ２．７６倍
２０１６年 ５３３名
県千葉は千葉中からの進学者が２クラス分いるので募集定員が少なく、構造的に高倍率になりやすい学校です。
昨年は１００名以上も志願者を減らし、前期・後期になって初めて前期の実質倍率が３倍を下回りました。
今年は昨年の反動から大幅増を予想していたのですが、調査での志望者はあまり増えていません。
志願率を見てみると年によるばらつきが非常に大きいことがわかります。
これでは信憑性のある予想はほぼできないといってよいでしょう。
志願率が９０％程度なら前期の志願倍率は３．３倍ほどになりますが、８０％なら３倍を少し割り込みます。
県立船橋 （前期定員１９２名）
１３年 ７８４名 → ６５８名 （−１２６名、８４％） ３．８８倍
１４年 ７００名 → ６０２名 （−９８名、８６％） ３．１１倍
１５年 ７７１名 → ６３０名 （−１４１名、８２％） ３．２７倍
１６年 ７８８名
県船橋は１年おきに志願者が増減する隔年現象が見られていました。
今年は減るはずだったのですが、昨年より若干志望者が増加しています。
県船橋は志願率のばらつきが少ないので予想精度の高い学校です。
志願率が８５％程度なら前期の志願倍率は３．５倍ほどになります。
普通科は2014年から１学級増になっていますが、まったく関係なく厳しい入試となりそうです。
東葛飾 （前期定員１９２名）
１３年 ６０２名 → ５６０名 （−４２名、９３％） ２．５７倍
１４年 ６１６名 → ５４５名 （−７１名、８８％） ２．８１倍
１５年 ６１６名 → ５８４名 （−３２名、９５％） ３．０２倍
１６年 ５８１名
東葛飾は昨年の３倍を超える倍率で敬遠されたのか志望者は６００名を割っています。
とはいっても３５名くらいなら、志願率のばらつきで吸収されてしまう程度の差でしょう。
志願率が９３％程度なら前期の志願倍率は２．８倍ほどになります。
１クラス定員増だった2013年までは下がらないでしょう。
千葉東 （前期定員２１６名）
１３年 ６４８名 → ５５３名 （−９５名、８５％） ２．５４倍
１４年 ６３６名 → ６０３名 （−３３名、９５％） ２．７７倍
１５年 ７００名 → ６２４名 （−７６名、８９％） ２．８４倍
１６年 ６７４名
昨年は独自問題の廃止で志望者増となった千葉東ですが、今年は２６名の微減となっています。
１クラス定員増が続いているので、前期３倍を超える倍率にはなりませんが２倍台後半は維持しています。
志願率が９０％程度なら前期の志願倍率は２．８倍ほどになります。
続いて２番手校を見ていきましょう。
佐倉 （前期定員１６８名）
１３年 ５４３名 → ５２８名 （−１５名、９７％） ２．７４倍
１４年 ４９３名 → ４５２名 （−４１名、９２％） ２．６８倍
１５年 ４６６名 → ４２８名 （−３８名、９２％） ２．５４倍
１６年 ５０３名
佐倉は３７名の増加となっています。
志願率が９５％程度なら前期の志願倍率は２．８倍ほどになります。
今年は厳しめの年になってしまいそうです。
薬園台 （前期定員１６８名）
１３年 ５９３名 → ５２７名 （−６６名、８９％） ３．１２倍
１４年 ４２１名 → ３９０名 （−３１名、９３％） ２．３２倍
１５年 ５２９名 → ４８５名 （−４４名、９２％） ２．８９倍
１６年 ４４４名
一昨年の大幅志願者減から昨年反発した薬園台は再度大幅減になっています。
志願率が９０％程度なら前期の志願倍率は２．４倍ほどになります。
一昨年まで（後期１．６８倍）はいかなくても、後期は２倍を切りそうな状況です。
市立千葉 （前期定員１６８名）
１３年 ５０６名 → ４４７名 （−５９名、８８％） ２．６４倍
１４年 ４４５名 → ４０３名 （−４３名、９１％） ２．３９倍
１５年 ４５８名 → ４３３名 （−２５名、９５％） ２．５７倍
１６年 ４１４名
市立千葉はそろそろ新校舎効果が切れてきたのででしょうか、2013年から１００名近い減少を見せています。
志願率が９０％程度なら前期の志願倍率は２．２倍ほどになります。
久々に緩めの入試になりそうです。
県立柏 （前期定員１６８名）
１３年 ４２８名 → ３６９名 （−５９名、８６％） ２．１８倍
１４年 ３３９名 → ３１５名 （−２４名、９３％） １．８６倍
１５年 ３５０名 → ３１９名 （−３１名、９１％） １．９０倍
１６年 ４０５名
県柏は２年ぶりに４００名を超えてきました。
ライバルの小金が総合学科になるということで、保守的な層が県柏に戻ってきているのかもしれません。
志願率が９０％程度なら前期の志願倍率は２．２倍ほどになり２年ぶりの２倍台に戻りそうです。
ちなみに、ライバルの小金は志望者５７９名で２７名の減少となっています。
県内初めての進学重視の総合学科は「期待」よりは、やや「様子見」された感じなのでしょう。
それでも志願率が昨年並みの８５％なら２．６倍ほどになり、県柏よりも高倍率の状態が続きそうです
１・２番手校をざっと見てきましたが、これは過去のデータに基づいた予測にすぎません。
想定外の動きをする場合もありますので、あくまでも参考程度に見てください。
昨年までの入試結果は進学研究会や総進図書のホームページに掲載されています。
１・２番手校以外について調べたい場合は参考になさってください。
前期の願書提出まで残り１０日を切っています。
ここで悩むことでプラスになることはひとつもありません。
前期がダメでも後期があります、こんな調査の数字は気にせずに受験勉強頑張ってください。
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