こんにちは、さくらです。
今回は教科別特徴をまとめるとともに、5教科合計の特徴も見ていきましょう。
はじめに得点分布グラフの90点台以上と80点台以上の比率をまとめてみます。
90点台以上の比率
前期 後期
国語 1% 2%
数学 1% 2%
英語 5% 9%
理科 1% 3%
社会 2% 6%
80点台以上の比率
前期 後期
国語 6% 11%
数学 4% 8%
英語 16% 20%
理科 4% 13%
社会 9% 20%
並べてみると教科ごとの特徴がはっきりします。
90点以上の高得点が狙えるのは英語、続いて社会だということ。
国語や数学で90点以上を取るには運も味方につける必要があるでしょう。
80点台以上まで含めて考えても、
国語と数学は高得点が難しく 「学習量に対して見返りの少ない教科」 であり、
英語と社会は高得点が可能で 「やった分だけ結果が得られる教科」 だとわかります。
理科は例年なら「結果が得られる教科」に入るのですが、26年度に関していえば「見返りの少ない教科」だったといえます。
もちろんこれは数学や国語は勉強しなくてよいという意味ではありません。
特に数学は練習量勝負の教科ですから、しっかり時間をかけて勉強する必要があります。
ただ、この2教科で高得点を目指すことは容易ではなく、多大なる時間と労力が必要だということです。
入試までの残り時間を考えれば、これからこの2教科で高得点を目指すことは得策だとはいえないでしょう。
もうひとつ、公立入試の時間割は、国語、数学、英語、理科、社会、の順になっています。
国語、数学で高得点を目指して想定通りの結果を出せなかった場合、残る3教科にプレッシャーがかかってきます。
(国語と数学はできなかったことが実感できてしまう教科ですから)
ただでさえ緊張する入試で通常以上のプレッシャーがかかれば、いつも通りの結果を出すのは難しいでしょう。
国語、数学は取れなくて当然、残り3教科で取ればよいと思えば最後まで落ち着いて試験を受けられるはずです。
そういう意味でも、英語、理科、社会の勉強を十分にやっておくことが上位校合格のポイントだといえます。
ただし、最近の前期選抜では気になることがことがあります。
国語と数学は23年〜25年の平均点が40点台でしたが、26年は50点台になり少し得点しやすくなっています。
(特に国語は80点台の得点がし易くなっています)
逆に理科と社会は23、24年には50点台だったものが、25、26年にはともに40点台になっています。
前期選抜 理科・社会の平均点の推移
理科 社会
23年 58.6点 52.2点
24年 57.7点 54.6点
25年 45.5点 44.9点
26年 43.9点 48.8点
この傾向は県が意図したもなのかはわかりませんが、「理社は暗記だから90点は楽勝」とはいかなくなっています。
特に理科は4年間で15点も平均点が下がり、前出のように26年には「見返りの少ない教科」入りしています。
27年も難化傾向のまま行くのかはわかりませんが、22年の平均38.8点など千葉県の理科は乱高下がお家芸です。
易しければ取りこぼしなく取り、難しければ時間配分に注意して取れる問題を取っていくという臨機応変さが必要でしょう。
しかし、こうした難化傾向があっても、暗記中心の社会・理科は覚えておけば答えが出せる教科です。
たとえ前期は難しく得点しにくかったとしても、しっかり勉強しておけば後期で巻き返しができるはずです。
公立上位校合格のためには「英語・理科・社会で高得点を目指す」ということは変わらないと思ってよいでしょう。
最後に5教科合計も見ておきます。
過去4年間の平均点
前期 後期
23年 258.9点 258.1点
24年 258.4点 262.8点
25年 232.3点 271.2点
26年 251.9点 280.7点
前期・後期の入試になった23年と24年はほとんど動かず、3年目の25年に待っていたように動いてきました。
この2年間を見ると「前期は難しめ」「後期は易しめ」になっており、前期と後期の違いを明確にしたいようです。
では、得点分布グラフはどうなっているのでしょうか。(左が前期、右が後期です)
前期 450点以上 ほぼ0% 400点以上 4% 350点以上 16%
後期 450点以上 1%未満 400点以上 10% 350点以上 26%
前期、後期に共通する特徴は450点以上の得点者が非常に少ないということです。
かつてのような、460点、470点という高得点者はほとんど存在しないといってよいでしょう。
前期では400点台前半も4%しかいないので、公立御三家では400点台前半にぎっしりと受験生が並んだことでしょう。
狭い得点範囲に多くの受験生が集中するということは、ほんの数点の差で大きく順位が動くということです。
合否の明暗を分けたのは、実力の差は当然ですが、普段の実力が出せたかどうかが重要なポイントだったでしょう。
公立御三家を目指す受験生は実力をつけるだけでなく、いつも通りの実力を出せるための訓練もしておく必要があるでしょう。