こんにちは、さくらです。
前回はみなさんから送っていただいた得点開示の情報から合格最低点を探ってみました。
今回は学力検査と内申点の「得点分布」から合否との相関を探っていきたいと思います。
ところで、合格最低点はデータ数が少なくても運がよければかなり正確に見つけられます。
しかし「分布」を探るとなるとデータ数が物をいいます。
データが多ければ多いほど情報の信頼性は高く、少ないほど情報の信頼性は低くなります。
集まったデータ数は最も多い県船橋・前期でも36件です、これは受験者数597名のわずか6%にすぎません。
この程度のデータ数では信頼性の高い情報を得ることは難しいです。
無理を承知の上で情報を取り出そうとしていますので、今回のコラムは参考の参考の参考程度にご覧になってください。
(特に合格者の学力検査最低得点や最低内申点は実際と大きく違っている可能性がありますのでご注意下さい)
今回見ていくのは情報数の多かった 県船橋、東葛飾、千葉東、佐倉 の前期選抜結果です。
後期選抜は全体の情報数が少ないだけでなく、不合格の情報が非常に少ないため見送りました。
合は合格者、不は不合格者のそれぞれ1名を表します。
内申点は算式1で修正後のものを記載しています。(そのため135点を超えることがあります)
ボーダーラインから遠いデータは記載していないため、各表の合計件数は一致しない場合があります。
合格最低点は前回のコラムに掲載したものです。
県立船橋 (内申135点×0.5+学力検査500点)
合格最低点は479.5点〜481点の間
学力検査 合格者の学力検査最低得点 416点
435〜439 合 合 合
430〜434 合
425〜429 合 合 合
420〜424 合 合 合 合 合
415〜419 合 合 合 不 不
410〜414 不 不 不
405〜409 不 不 不
400〜404 不 不 不 不 不
内申点 合格者の最低内申点 113点 (後期の最低内申点は121点)
130〜134 合 合 合 合 合 合 合 合 合 不 不
125〜129 合 合 合 不 不 不
120〜124 合 合 合 合 不 不 不 不 不 不 不 不 不
115〜119 不
110〜114 合 不
105〜109 不 不
県船橋は内申比率が低いこともあり、学力検査の得点と合否の相関関係が強くなっています。
内申点の分布を見ると130点台でも不合格が複数出ている反面、110点台前半でも合格者がいます。
配点どおり学力検査勝負の入試だといえるでしょう。
ただし、3年間オール4程度(4×9科×3年=108点)では合格が難しいことも認識しておく必要があるでしょう。
東葛飾 (内申135点+学力検査500点)
合格最低点は535点
学力検査 合格者の学力検査最低得点 407点
435〜439 合
430〜434 合
425〜429 合
420〜424 合 合
415〜419
410〜414 合 不
405〜409 合 合 不
400〜404 不 不
395〜399
390〜394
385〜389 不
380〜384 不 不
内申点 合格者の最低内申点 114点 (後期の最低内申点も114点)
135〜139 合
130〜134 合 合 合 合 合 不 不
125〜129 合 合 不
120〜124 合 不 不
115〜119 合 不 不
110〜114 合 不 不
東葛飾は県船橋に比べると学力検査と合否との関係がボーダー付近で曖昧になっています。
内申点を圧縮しないので、内申による逆転が起こりやすいということでしょう。
ただし、内申が高得点でも不合格は出ています。
入試の500点で大きく失点してしまえば、内申点でカバーするにも限界があるでしょう。
千葉東 (内申135点×0.4+独自問題100点+学力検査500点)
合格最低点は503.0点〜508.2点の間
学力検査 合格者の学力検査最低得点 404点
420〜424 合
415〜419 合
410〜414
405〜409 不
400〜404 合 合 不
395〜399 不
390〜394 不 不
385〜389
380〜384 不
375〜379 不
独自問題 合格者の独自問題最低得点 39点
75〜79 合
70〜74
65〜69 合 不
60〜64 合 不 不
55〜59 合
50〜54
45〜49 不 不 不
40〜44 不
35〜39 合 不
30〜34 不
内申点 合格者の最低内申点107点 (後期の最低内申点も107点)
135〜139 合
130〜134 合
125〜129 合 合 不 不 不 不
120〜124 不
115〜119 不
110〜114 不
105〜109 合 不
100〜104
95〜 99 不
独自問題実施校である千葉東ですが、配点が少ないため独自問題と合否の相関は強くありません。
0.4倍になる内申点も相関は強くないように感じます。
独自問題を実施していても、合否を分けるのは学力検査の得点だといってよいでしょう。
佐倉 (内申135点+学力検査500点)
合格最低点は503点〜508点の間
学力検査 合格者の学力検査最低得点 385点
400〜404 合
395〜399 不
390〜394 合
385〜389 合
380〜384 不 不
375〜379 不
370〜374 不
内申点 合格者の最低内申点 116点 (後期の最低内申点は106点)
130〜134 合
125〜129 合 不
120〜124 合 不 不
115〜119 合
110〜114
105〜109 不 不
佐倉はデータ数は10件と少ないのですが2番手校の代表ということで掲載してみました。
東葛飾と同様に内申点を圧縮しないので、学力検査での10点以上の差を内申点で逆転した例も見られます。
しかし、120点台後半の内申点でも不合格が出ていますから、合否を決めるポイントになるのは学力検査だといえます。
4校の前期選抜結果を見てきましたが、共通してわかることは「合否を左右するのは学力検査の得点」であることです。
内申は高得点を持っていても「決定打になっていない」ことがわかります。
内申点で足を引っ張られないためには、1番手校ならば120点程度は持っていたほうがよいでしょう。
しかし、内申のハンデは学力検査でかなり取り返すことができます。
中3生はすでに90点分の内申点(中1と中2の分)が確定しています。
残る45点のために定期テスト対策に力を入れすぎるのは得策ではありません。
何よりも優先すべきは 入試得点力 = 受験勉強 だということを、しっかり認識しておきましょう。