こんにちは、さくらです。
冬休みまで1週間になりました。
受験勉強は、そろそろ過去問研究が終盤戦に入っている頃でしょうか。
ところで、私立受験校は三者面談でほぼ決まりだと思いますが、公立はこれから最終決定だという人も多いでしょう。
進学コラムやweb進学塾でも「公立の願書提出は2月です、まだまだ頑張れます、あせって下げる必要はありません」と書いてきました。
しかし、もう冬休みです。
そろそろ、いつ、どのような形で受験校を確定するのか、決めておかねばならない時期です。
そんなわけで、今回は公立受験校を確定するためのポイントについて書きます。
冬休み以降、受験校確定の判断材料になるのは以下の5点です。
1.冬休み中に解く公立過去問
2.1月のVもぎ
3.私立の入試結果
4.1月下旬発表の公立進路志望調査
5.公立前期の倍率と自己採点結果
1.冬休み中に解く公立過去問
公立に限らず、受験校のレベルに達しているかの判断材料として最も信頼できるのは過去問の出来です。
過去問は実施が入試に近いほど判断材料としての信頼性が高まりますから、11月ごろのものよりも冬休み(お正月)のほうが信頼できる材料になります。
とはいえ、冬休みから公立後期まで2ヶ月近くありますから、この間に20〜30点程度の実力アップは可能でしょう。
つまり、合格の目安となる得点に20〜30点足りない程度まではOKだということです。
逆に50点も60点も足りないようだと、入試までに追いつくのは難しいと思われます。
(合格点の目安は塾や学校の先生に聞いてください・・・1番手校に限れば「さくら進学クリニック」にも掲載しています)
実施において気をつけなければいけないことは、テスト形式で「厳密に」実施すること。
実施中に中座したりしては正確に実力を測ることはできません。
採点も厳密に行いましょう、採点を甘くしてしまったらデータの信頼性は失われてしまいます。
記述問題や作文は家族などにも見てもらうとよいでしょう。
2.1月のVもぎ
12月のVもぎ(公立)は終わってしまいましたので、残るVもぎは1月のみです。
そっくりもぎは私立入試直前になりますが、最終確認として使えるでしょう。
3.私立の入試結果
県船橋か薬園台かで迷っていても、私立1番手校(市川、東邦、昭和秀英)に合格すれば薬園台を受ける意味はなくなるでしょう。
大学実績を見ても、生徒全体の実力を見ても、私立1番手校は薬園台よりも上だからです。
迷わず県船橋を選択できるはずです。
(ただし、経済的な理由などで公立に進学しなければならない場合は別です)
模試での可能性が低くても、私立は「試験一発勝負」ですから、結果はやってみなければわかりません。
例えば、合格可能性20%とは「20%の確率で合格する=5人に1人は合格する」という意味です、合格者が皆無のレベルではないのです。
公立を迷っているならば、第一志望の公立に準ずる私立を受けてみる価値は高いと思います。
入試は結果がはっきり出ますから、過去問や模試のように判断しにくい「微妙な結果」ということはありません。
あいまいさを排除することができるぶん、受験校を決める踏ん切りはつきやすいでしょう。
4.1月下旬発表の公立進路志望調査
毎年1月下旬に、中学校を通じて集計した「公立高校の進路志望調査」が発表されます。
これは、あくまで希望調査であることと、私立入試前の調査であることから、正確な受験者数が予測できるほどのデータではありません。
しかし、前年の調査と比較することで、志願者が増えそうなのか減りそうなのかは予測できます。
(前年度のデータは進学研究会や総進図書のホームページから入手できます)
また、レベルの近い学校間の比較もできます。
県船橋か東葛飾か、佐倉か薬園台か、八千代か船橋東かなどで迷っている場合は、これを見て倍率の低くなりそうなほうに出願することができます。
公立高校進路志望状況については、昨年の進学コラム「258.公立高校進路志望状況を読む」も参考になさってください。
5.公立前期の倍率と自己採点結果
4.までは主に前期選抜における判断材料でしたが、これは後期選抜のみにおける判断材料になります。
後期選抜は後がありませんから、「挑戦」よりも「合格」を意識した学校選択になるでしょう。
後期では「前期の入試結果」が信頼性の高い判断材料になります。
前期で倍率が高かった学校は、後期でも高倍率になる可能性が大です。
レベルの近い学校間で迷っている場合は、前期の倍率が低かったほうに動くのもよい作戦でしょう。
(後期では志願変更が可能なので、ギリギリまで倍率を確認して動くことができます)
さらに有効な材料になるのは「前期の自己採点結果」です。
前期・後期の選抜になってからの過去2年間とも、前期と後期の平均点はほぼ一致しています。
つまり、前期と後期では問題の難易度が(出題傾向も)ほとんど変わらないということです。
(ただし試験時間が違うので(前期50分、後期40分)、問題数と配点は異なります)
前期と後期は2週間しか離れていませんから、実力はほぼ変わらないはずです。
したがって、「前期の自己採点での得点=後期に取れそうな得点」だと考えてよいでしょう。
前期選抜は、後期選抜に向けた「最高の模擬試験」になるのです。
(しかも、入試の緊張の中で解いているのですから実施条件も完璧です)
前期の得点が目安となる得点に大きく届かないようなら、後期で合格できる可能性は高くないでしょう。
ひとつ気をつけたいのは、前期選抜の「平均点」も「合格最低点」も、この段階ではわからないことです。
公式に発表される情報は何もありませんから、「昨年と同様の難易度・合格点」であることを前提に判断するしかありません。
(せいぜい、テレビや新聞の解説を見たり、学校や塾の先生に予想してもらう程度のことしかできないでしょう)
以上、公立受験校を確定するためのポイントを書いてみました。
大切なことは、「どの段階で」「どうなったら」「どの学校に確定するのか」を、今のうちに決めておくことです。
確定の仕方さえ決めておけば、後々悩むことはなくなります。
そして、確定の仕方を決めたら先生や親に伝えておきましょう。
そうすれば、あとになって自分勝手にルール変更することが難しくなります。
(人間はいざとなると踏ん切りがつかなくなって、自分勝手にルールを変えてしまったりするものですから)
あとは合格目指してひたすら勉強するだけです。
頑張りましょう。
PS.今月に入り進学コラムは200万アクセスを迎えることができました。
さくら進学クリニックの立ち上げから10年、たくさんの方に見ていただけるようになりました。
ここまで来られたのも、読者のみなさんのおかげです。
これからも「受験生本位」で情報提供していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。