さくら進学クリニック 『進学コラム』

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「241.公立2番手校の大学実績」

こんにちは、さくらです。
前回「県船橋東葛飾の進路実績」について書きましたので、今回は「公立2番手校の大学実績」について書きたいと思います。


ただし、県船橋東葛飾のように「進学者数」まで公表している学校はほとんどないため、比較は「合格者数」に頼らざるを得ません。
合格者数は「のべ人数」のため、私立大学の場合、1人で同じ大学の複数学部に合格している場合があります。
そういう意味では「正確さに欠ける数字」になることを前提に見ていきましょう。


ここでは、公立2番手校として第1学区「市立千葉」、第2学区「薬園台」、第3学区「県立柏」、第4学区「佐倉」の4校を比較していきます。
(佐倉は8クラス、市千葉・県柏も理数科を含む8クラス、薬園台は実質、園芸科を含まない7クラスによる数字です。)


合格者数の多い、主要大学の合格者数をまとめると以下のようになります
(数字はすべて各校ホームページに記載されている現浪込みの合格者数です。)


         佐倉 薬園台 市千葉 県柏
千葉大     43   30    15   11


早稲田大   45   40    17   25
慶応大     17    9    12   11
上智大     24   15    14   13


東京理科大  54   42    36   31
明治大     69   64    55   43
立教大     52   68    30   47
法政大     58   63    47   68


日本大     64   65    77   63
東洋大     34   43    51   38


現役生の国公立大学合格者数(防衛大を含む)
佐倉63名、薬園台36名、市千葉40名、県柏24名


「公立2番手校」とひとくくりにしても、大学実績には大きな違いがあることがわかります。
(そもそも、入試の偏差値も違いますが。)


国公立大(千葉大)や難関私大を見れば、2番手校のトップを走るのは佐倉だといえるでしょう。


これは、佐倉が「学区トップ校であること」と「地理的に県千葉・県船橋に通えない生徒が進学してくること」が大きな要因でしょう。
佐倉以東に住む受験生の中には、県千葉・県船橋レベルの実力を持ちながら佐倉に進学する生徒が少なからずいると思われます。


したがって、大学実績の数字だけを見て「佐倉は実力を伸ばしてくれる学校だ」などとは思わない方がよいでしょう。
それは、日本大の合格者数が他校とあまり変わらないことからも知ることができます。
(つまり、下位層は他校と同程度存在するということです。)


今年の数字を見る限り、薬園台は佐倉に近づきつつあるといえます。
普通科の学級数が1クラス少ないことを考えれば、まずまずの数字でしょう。


国府台が2番手校から脱落してずいぶん経ちますが、第2学区周辺では県船橋の次は薬園台以外の選択肢がない状況が続いています。
そういったことを考えれば、薬園台はもっと結果を出せてよい学校だと思いますし、周囲からも期待されている学校でしょう。


市立千葉は、ここ数年「新校舎効果」で入試難易度がアップしていますが、難易度が大学実績につながるのはこれからでしょう。


市千葉は佐倉とは逆の状況に置かれているため、大学実績は出にくい傾向にあります。
第1学区(千葉市)では市千葉より上位に県千葉・千葉東の2校が存在します。
他学区の2番手校に比べて、上位層が薄くなってしまうのはしかたがないでしょう。


さらに、普通科千葉市内の生徒しか受験できないため、佐倉のように「もっと田舎(失礼!)」から優秀な生徒が流れ込んでくるということもありません。
これだけ「優秀な生徒を集めにくい」環境にある上位校も珍しいでしょう。
佐倉からは東大が出るが、市千葉からは東大は出ない(どころか、一橋大・東工大もあまり出ない)のは、それなりの理由があるのです。


県立柏は入試の偏差値だけを見れば、第2学区の八千代・船橋東レベルなので他の3校と比較するのは酷かもしれません。
それでも常磐線沿線では東葛飾に次ぐ2番手校であることは間違いなく、入試の偏差値以上に優秀な生徒が少なからず入学していると思われます。


そういう意味では、県柏は佐倉に近い傾向の学校だといえるでしょう


ところで、県柏は県船橋東葛飾と同じようにホームページで「進学者数」を公表しています。
しかも、「学部」「一般入試・推薦入試」まで公表している素晴しい学校です。
そこで、県立柏高校の進学先から「公立2番手校の進路状況」を読み解いてみたいと思います。



県立柏高校の進路実績」


◎どこの大学に数多く進学しているのか


船橋東葛飾のときと同様に、まずは「進学者数」の多い大学を見ていきましょう。
「2桁以上」の進学者のいる大学を順に挙げてみます。(現浪込みの数字です)


2011年度 大学進学者数296名、現役239名、既卒57名


法政大     24名(合格者数68名)
立教大     20名(47名)
日本大     18名(63名)
明治大     15名(43名)
東京理科大  15名(31名)
早稲田大    14名(25名)
東邦大     12名(22名)
学習院大    11名(17名)
千葉大     10名(11名)


前回の県船橋東葛飾とは異なり、「MARCH」(明治・青学・立教・中央・法政)レベルが進学先の中心になっていることがわかります。
国公立大学では、千葉大がかろうじて10名で入っています。
やはり、国公立大に100名以上が進学する県船橋東葛飾とは比較するのも・・・です。


東邦大が入っているのが特徴的ですが、これは近くの(県内の)大学を選んだためと思われます。
東邦大12名全員が船橋市東邦高校の近く)の薬学部・理学部に進学しています。(医学部・看護学部は都内)


この傾向は広く見られて、日本大では18名のうち11名が船橋市日大習志野の隣)の理工学部・薬学部と習志野市東邦高校の隣)の生産工学部に、東京理科大では15名のうち11名が野田市理工学部・薬学部・基礎工学部に進学しています。
また、ここには出てきていませんが、中央大に至っては7名全員が水道橋にある理工学部に進学しています。
(現役で法学部に合格者もいるのですが、さすがに八王子には通えないということでしょう。)


◎推薦入試での進学者はどの程度か


次に、主要大学における「推薦合格」の進学者数を見ていきましょう。


         現役(うち推薦)  浪人  進学者計
千葉大      7名(1名)    3名   10名
筑波大      4名(4名)    0名    4名
国公立大計  20名(10名)  10名   30名 

防衛大      3名(2名)    0名    3名


慶応大      2名(1名)    4名    6名
早稲田大    12名(4名)    2名   14名
上智大      3名(0名)    2名    5名


東京理科大  11名(4名)    4名   15名
明治大     11名(2名)    4名   15名
青山学院大   4名(1名)    1名    5名
立教大     14名(2名)    6名   20名  
中央大      7名(4名)    0名    7名
法政大     21名(4名)    3名   24名
学習院大    10名(7名)    1名   11名    
  

日本大     14名(3名)    4名   18名
東洋大      5名(0名)    1名    6名
駒澤大      2名(1名)    1名    3名
専修大      0名(0名)    0名    0名


上位大学における現役生の推薦進学率を計算してみると、


国公立大(防衛大を含む)   23名のうち13名→52%
早・慶・上智理科大   28名のうち9名→32%
学習院・明・青・立・中・法  67名のうち20名→30%

合計 118名のうち41名→35% となっています


これだけの人数が推薦で進学していると、推薦での大学進学はすでに「普通の進学方法」といえるのかもしれません。
大学によっては推薦での現役進学者が半数を超えているところもあり、国公立大でも筑波大では進学者全員!が推薦です。


それにしても、推薦で進学するためには「それなりの評定」が必要なはずで、「推薦進学者=成績優秀者」だといってよいはずです。
優秀者が推薦で進学を決めてしまえば、優秀者の大学受験校数が減ってしまい合格者数も減ってしまうことになります。
推薦での進学者が増えれば増えるほど、上位大学の実績が減ることになるでしょうから(現役進学率は上がりますが)、高校側からすれば「痛し痒し」といったところでしょう。
公立2番手校の上位大学実績が「パッとしない」ことの一因は、こんなところにもあるのかもしれませんね。


ところで、推薦とひとくくりにしていますが、私立大の場合はほとんどが「指定校推薦」(選考らしい選考がない)だと思われるのに対し、国公立大の場合は「公募」なのでそれなりの選考があり(センター試験の受験を義務づけているところもあります)同列に評価してはいけないのかもしれません。


見ていけばいくほど高校側にとっては都合の悪い数字ばかりが出てきますが、これをあえて公表している県立柏高校には敬意を表したいと思います。
佐倉や薬園台もこの程度の情報公開をしてもよいはずです。
みんなで「声を大にして」要求していきましょう。


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