さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

 千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです
 受験勉強のやり方など勉強に関するアドバイスは、もうひとつのブログ さくらweb進学塾 に掲載しています
 高校受験Q&A、上位校の入試状況などは さくら進学クリニック にまとめています

 2025年千葉県公立高校入試は2月18・19日です

 さくら進学塾のホームページ に進学コラム特別編「公立上位校受験は普通の高校受験とは違う」を掲載中です

 さくら進学塾では3月より新年度授業を開始しています
 現在、中2・中3生を募集しています
 詳しくは>>さくら進学塾のホームページ をご覧ください

「240.県船橋高・東葛飾高の進路実績」

こんにちは、さくらです。

今回は「県船橋東葛飾の進路実績」について解説しましょう。
(昨年までは5月に書いていたのに6月下旬にずれ込んだのは、東葛飾のホームページがなかなか更新されなかったためです。)


船橋東葛飾のホームページには「大学合格者数」だけでなく「進学者数」まで掲載されています。
多くの高校が公表している「大学合格者数」は「のべ」の合格者数であり、例えば、1人で早大政治経済学部・法学部・商学部の3学部に合格すると「早大3名」とカウントされてしまいます。
これでは、実際に「どこの大学」に「何名」進学しているのか知ることはできません。


両校のように「進学者数」まで公表していれば、この高校から「○○大学に何名程度が進学できるのか」を、はっきりつかむことができます。
「進学者数」まで公表している学校は少ないので、両校の姿勢は大変評価できるものです。
そこで、今回は「進学者数」に着目して、両校の進路の実態を見ていきたいと思います。
(数字は、すべて両校のホームページによります)


ここでは基本的に「現役」と「既卒」(浪人)を合計した数字を扱います。
現役と既卒をどう区別して考えるかは、人により様々で、現役での進学数にこだわる方もいらっしゃるでしょう。
今回は、この高校から「何名程度が進学できるのか」という点に的を絞りたいので、現浪込みの数字で話を進めていきたいと思います。


◎どこの大学に数多く進学しているのか


まず初めに、「進学者数」の多い大学を見ていきましょう。
船橋東葛飾で、「2桁以上」の進学者のいる大学を順に挙げてみます。(現浪込みの数字です)


県立船橋高校(2011年度 大学進学者数303名、現役219名、既卒84名)


千葉大     43名(合格者数48名)
早稲田大    40名(119名)
東京理科大  19名(108名)
慶應義塾大  18名(37名)
法政大     12名(74名)
上智大     12名(33名)
立教大     11名(77名)
筑波大     11名(12名)
明治大     10名(110名)


県立東葛飾高校(2011年度 大学進学者数312名、現役219名、既卒93名)


早稲田大    47名(119名)
筑波大     27名(32名)
慶應義塾大  26名(58名)
千葉大     24名(26名)
明治大     22名(108名)
東京理科大  14名(127名)
東北大     10名(10名)


船橋東葛飾とも同じような大学が並んでいます。
両校とも地元国立大である千葉大・筑波大と、上位私立大に多く進学していることがわかります。


東葛飾ではギリギリ10名で東北大が顔を出しています。(県船橋では8名)
千葉県から東大以外の旧帝大に進む場合、東北大を選ぶことが多いようです。
(距離的には名古屋大でもいいはずなのですが。)


千葉・筑波・早稲田・慶応・上智の5大学に、県船橋で大学進学者の41%が、東葛飾で42%が進学しています。
東葛飾の上智大進学は7名(合格29名)です。)
船橋東葛飾は「上位私立大や地元国立大」に多く進学する高校だと言ってよいでしょう。


◎超難関大への進学状況はどうか


では、東京大・一橋大・東京工業大といった「超難関大」への進学数はどうでしょうか。


船橋高校


東京大     3名(昨年は2名)
一橋大     6名(7名)
東京工業大  9名(5名)

合計18名(14名)


東葛飾高校


東京大     4名(4名)
一橋大     4名(4名)
東京工業大  8名(3名)

合計16名(11名)


船橋東葛飾ともに原則8クラス編成(県船橋は理数科含め)ですから、「超難関大」に進学するためには「クラスで2・3番」にいなければいけないことになります。
京大・東北大といった旧帝大や、国公立大医学部への進学者を考慮しても、「クラスで5番以内」には常に入っている必要があるでしょう。


県内では難関校といわれる県船橋東葛飾でさえ、「超難関大」に進学するのは非常に難しいということです。
まわりと同じような高校生活を送っていては、とても達成できそうもありません。
高校進学段階から超難関大、特に東大を目指しているのなら、県立千葉高(東大19名)か渋谷幕張高(34名)に進むべきでしょう。


◎国公立大への進学状況はどうか


景気が厳しい中「大学は国公立に」という希望は多いと思います。
国公立大(防衛大学校を含む)への進学者数・進学率と、5名以上の進学者のいる大学を見てみましょう。


船橋高校 128名(大学進学者数303名、国公立進学率42%)


千葉大     43名(合格者数48名)
筑波大     11名(12名)
横浜国立大   9名(10名)
東京工業大   9名(9名)
東北大      8名(8名)
一橋大      6名(6名)
北海道大     6名(6名)
東京学芸大   6名(6名)


東葛飾高校 107名(大学進学者数312名、国公立進学率34%)


筑波大     27名(32名)
千葉大     24名(26名)
東北大     10名(10名)
東京工業大   8名(8名)


この進学率を「高い」と感じるのか「低い」と感じるのかは、人それぞれだと思います。
両校の比較では、国公立志向がより高いのは県船橋だといえそうです。(昨年も同様の傾向でした)
これは地元国立大である千葉大学が、東葛飾のある柏から遠い(松戸にある園芸学部をのぞく)ことに起因すると思われます。


東葛飾は5名以上の進学先もわずかに4大学しかなく、「国立を目指すからには、納得がいく大学でないと」ということでしょうか。
船橋では9名も進学している横浜国大が東葛飾では4名と、「遠くの国立大より、近くの(都会の)上位私大」という志向があるように感じます。


現役と既卒との比較をしてみると


船橋高校 現役84名(大学進学者数219名、国公立進学率38%)
         既卒44名(大学進学者数84名、国公立進学率52%)


東葛飾高校 現役76名(大学進学者数219名、国公立進学率35%)
         既卒31名(大学進学者数93名、国公立進学率33%)


今年は、県船橋既卒で国公立進学率が高くなっています。


船橋では3年間のデータが公表されているので、手持ちのデータと合わせて5年間の国公立大進学率の変遷を見てみました。


現役 07年31%、08年34%、09年38%、10年46%、11年38% 
既卒 07年29%、08年39%、09年46%、10年42%、11年52%


多少の上下はあるものの、「国公立志向は高まっている(特に既卒)」と言ってよいと思います。
(まだまだ景気は良くなっていないということでしょうか。)
船橋に進学すると、「国公立大に進もう」という雰囲気があるのは間違いないでしょう。


◎県船橋東葛飾志望の受験生へ


船橋東葛飾の進路実績を見てきて、「有名大学への進学は甘くない」ということがわかると思います。
「超難関大」を含め、前出の5大学(千葉・筑波・早稲田・慶応・上智)までに進学するためには、校内で上位50%(浪人込みでも)には入っている必要があるでしょう。


見方を変えれば、明治・立教レベルの大学なら半分以下にいても進学できるということですから、県船橋東葛飾の実力はたいしたものだとも言えます。
しかし、例えば、明治大学には両校とも100名以上の合格を出していますが、進学率(合格者のうち進学した割合)は10〜20%と低く、両校の生徒にとって明治大は「次善校」や「安全校」にはなっても積極的に進みたい大学ではないことがわかります。(東京理科大も同じような傾向です)
そう考えると、努力して県船橋東葛飾に進学したのに、大学は「MARCH(明治・青学・立教・中央・法政)」以下のレベルでは、悔いが残る大学進学になってしまいそうです。


船橋東葛飾を目指している受験生は、高校に合格すれば、あとは「楽しい高校生活」が待っていると思ってはいけません。
高校入学後もしっかり勉強して、「上位50%以内」を維持する必要があることを頭に入れておきましょう。


「上位50%以内」に入るということは、高校受験では「前期選抜での合格を目指そう」ということになります。


「合格すること」だけを目標にせず、「上位50%以内」に入ることを意識して、強い意志を持って頑張ってください。



公立上位校受験生の必需品!
旺文社「全国高校入試問題正解」(通称「Tel帳」)の2012年版が出ました。
公立高校の入試問題を「北海道から沖縄まで」解いて解いて解きまくりましょう。
「Tel帳」についての詳しいことや使い方については「さくらweb進学塾」に書いています。
>>こちらを参考にしてください。


旺文社 2012年受験用「全国高校入試問題正解」

「Tel帳」は「科目ごとの分冊」と、「英数国3教科合冊」「理社2教科合冊」があります。
使い勝手は分冊のほうがよいですが、5教科買う場合は合冊のほうがお得です。
上位校を目指すなら、やらなくてよい科目などありませんから合冊で買うことをおすすめします。
ただし、かさばって重いので、図書館など家の外で勉強したい人は注意してください。(Tel帳と言われるくらいですからね)

5教科買うとかなり重いので、本屋で買うより、家に届けてくれる通販のほうが楽です。

Amazonで買う


楽天ブックスで買う


ランキングに参加しています。
クリックすると投票していただけます(ランキングの画面が開きます)、よろしくお願いします。
にほんブログ村 受験ブログ 高校受験(塾・指導・勉強法)へ人気ブログランキングへ

「さくら進学クリニック」に戻る
「進学コラム」のTOPに戻る

 《コメントについてのお願い》
 ・コメントはできるだけ最近のコラムにお願いいたします、古いコラムにコメントしていただいても気づかない場合があります
 ・コメント欄はコラムに対するご意見やご質問、受験情報を書き込んでいただくものです
  読者のコミュニケーションの場ではありませんので、掲示板的な書き込みはご遠慮ください
 ・情報は中学校や高校からなど確証のあるものをお願いいたします、うわさ話などの不正確な情報は書き込まないでください
 ・受験勉強のやり方など勉強に関するご相談は「さくらweb進学塾」に書き込みをお願いいたします
 ・ネット上に個人情報をさらすことはトラブルの元になります
  ご相談以外で、成績、志望校、部活動などの個人情報を書き込まないようにしてください
 多くの受験生や保護者の方が見ています、他人を不快にしない、役に立つコメントをお願いいたします
 不適切なコメントと判断した場合、削除させていただく場合があります