こんにちは、さくらです。
今回は公立高校の大学進学実績について書きます。
高校を大学で学ぶための準備期間と考えれば、大学実績は高校選択の重要なポイントになるでしょう。
ただ、中学生に大学実績はわかりにくく、実際には有名大学の合格者数を比較するくらいしかできなかったりします。
東大など有名大学の実績は、校内でもトップクラスの人の話です。
東大に10人入ったとか言っても、ふつうの生徒には夢のような話なのです。
では、クラスでまん中くらいにいる「ふつうの生徒」はどんな大学に進学しているのでしょうか。
最近は進路実績として、合格者数だけでなく進学者数まで公表する高校が増えてきています。
特に第2学区では県船橋・薬園台・船橋東など上位校が軒並み進学者数を公表しています。
進学者数がわかると、「校内でどの位置にいれば、どんな大学に行けるのか」だいたいわかります。
そこで、船橋市内の上位3校(県船橋・薬園台・船橋東)の今春の卒業生の大学進学先を円グラフにしてみました。
(数字はすべて各校ホームページより)
円グラフでまん中あたりの人の進学先を見れば、ふつうの生徒の進路がわかるはずです。
ちなみに、まん中あたりの位置はグラフのこのあたりです。
ところで、当然ですがこれはデータから読み取れる進学先であり、実際のものとは異なります。
「僕は薬園台でクラス35位だったけど国立大に進学した」などと言われても困りますので、ご理解願います。
グラフ化するにあたって、大学の分類をあまり細かくすると傾向が読み取りにくくなるので、おおまかに次の5つに分けました。
1.国公立大(防衛大学校など準大学を含みます)
2.早慶上理(早稲田・慶応義塾・上智・東京理科大)
3.GMARCH(学習院・明治・青山学院・立教・中央・法政大)
4.その他の私大
5.浪人・他(短大・専門学校に進学や就職もここに含みます)
ただ、この分け方では浪人の扱いに若干の注意が必要です、学力が低いから浪人しているとは限らないからです。
例えば、今春、県船橋から浪人で東大に4名、京大に6名が進学しています、これらの生徒は在学中も優秀だったでしょう。
ただ、優秀な浪人がどの程度の人数いるのかわからないため、一律に浪人は一番下に置いてしまっています。
グラフには現れていないけれど、実際には優秀だけど浪人になっている生徒もいることを念頭に置いて見てください。
県立船橋高校 卒業生361名
国公立大 178名
早慶上理 54名
GMARCH 31名
その他の私大 38名
浪人・他 60名
県船橋はほぼ半数が国公立大学に進学しています。
まん中の生徒は国公立と早慶上理の境目付近です。
国公立と早慶上理は一概にどちらが上とも言えないので、クラスでまん中にいれば、そこそこの国公立大か上智・理科大くらいには行けると考えてよいでしょう。
ふつうの生徒が国公立大や難関私大に行けるというのは、なかなかすごいことだと思います。
薬園台高校 普通科卒業生274名
薬園台には園芸科もありますが、園芸科は大学受験を目指す学科ではないため、普通科の卒業生だけで率を出しています。
国公立大 48名
早慶上理 43名
GMARCH 72名
その他の私大 73名
浪人・他 38名
薬園台は第2学区では県船橋の次のレベルになりますが、グラフはずいぶん違いがあります。
円グラフを見ると、クラスでまん中にいては国公立や早慶上理は難しいことがわかります。
国公立や早慶上理に行くためには、クラスで12番くらいまでにいる必要があるでしょう。
まん中はGMARCHの真っただ中なので、ふつうの生徒でも有名私大に行けると考えれば「さすが2番手校」とも言えます。
(もっと言えば、実は早慶上理への進学率は県船橋と変わらなかったりするのです)
問題は、ここ数年の人気低下で生徒の実力が落ちてしまっていないかです。
薬園台は今後数年が正念場でしょう。
船橋東高校 卒業生320名
国公立大 47名
早慶上理 26名
GMARCH 68名
その他の私大 127名
浪人・他 52名
「国公立なら船橋東」「船東メソッド」とうたう船橋東です。
円グラフを見ると、国公立は相変わらず頑張っていると思います、薬園台とそれほど変わりませんね。
薬園台に届くかどうかの実力で国公立大志望なら、船橋東に進学したほうが学校のバックアップ体制などを考えれば得策かもしれません。
もちろん、3年間学年トップレベルの成績を維持することが原則ですが。
国公立大以外は薬園台にかなり差をつけられています。
まん中にいるとGMARCHからも外れてしまうので、ふつうの生徒が有名大学に進学するのは簡単ではないことがわかります。
船橋東はVもぎ基準偏差値60ですが、偏差値60というのは「大学受験では苦労するレベル」という認識を持つ必要があります。
3校の進路を見ると、やはり偏差値の差は歴然という気がします。
高校のレベルが1ランク違えば、ふつうの生徒が進学する大学も1ランク違います。
薬園台と県船橋はVもぎの偏差値で4しか違わないので、夏休み前の今の時期なら「上を見て必死に受験勉強を頑張る」べきでしょう。
最終的に薬園台進学になっても、県船橋を目指して身につけた実力は高校入学後にも貯金として活きるはずです。
2・3番手校でふつうの人でいるのと、クラス上位でいるのとでは、進学先に大きな差があることもわかったはずですから。
上位校を目指すからには「勉強しない」という選択肢はありません。
公立の願書提出は2月でまだ半年以上も先の話です。
少なくとも冬休みいっぱいまでは、上だけを見て必死に勉強を頑張りましょう。