さくら進学クリニック 『進学コラム』

千葉県北西部の公立上位高校志望の受験生に受験情報に関するアドバイスをお送りするブログです

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 2025年千葉県公立高校入試は2月18・19日です

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590.併願パターンの研究

こんにちは、さくらです。
前回、県内私立高の入試日程をまとめましたので、今回は併願パターンの研究です。


ここでは、県船橋が第一志望で、私立の結果にかかわらず県船橋に合格したら進学するという受験生の場合を考えます。
東葛飾や千葉東を志望している場合も、ほぼ同じような併願パターンになりますので参考にしてください。
(佐倉、薬園台など公立2番手校志望の場合も、私立1番手校を削るだけで参考にできると思います)

今回は公立1番手校を「公立1」、私立1番手校を「私立1」などと略します。
公立高校と私立高校の位置づけ(分類)については「584.公立高校と私立高校の位置づけ」に書きましたので、そちらをご覧になってから今回のコラムを読まれるとわかりやすいと思います。


併願パターンの前に主な県内上位私立高校の入試日程(併願のみ)を確認しておきます。
(入試相談のある学校はコラム内で紹介する学校のみ記載しています)

前期選抜

1月17日 市川 専大松戸 日大習志野 成田 麗澤 国府台女子
1月18日 昭和秀英 芝浦工大柏 専大松戸 千葉日大一 八千代松陰
1月19日 渋谷幕張 芝浦工大柏 麗澤
1月20日 八千代松陰

上位校で後期選抜を実施する高校はありません。


◎県船橋受験生の安全校

安全校は必ず合格できる学校でなくてはなりません。
公立1の受験生であっても、中学校の先生は入試相談のある学校の受験をすすめるでしょう。

船橋受験生の場合、地理的に考えると安全校は八千代松陰というパターンが最も多いと思われます。
八千代松陰は1月18日と20日のうち都合のよい日を選べるようになっています。
20日に受験すれば県内での重複はまったくありませんから、日程的にも使いやすい安全校だといえます。
前日までに上位の高校に合格していれば棄権してもOKです。(中学校の先生からは棄権することをすすめられることも多いです)


女子なら国府台女子学院や江戸川女子を安全校に使えるので選択の幅が広がります。

江戸川女子は入試相談を通せば2類での合格はおおむね約束されます。
(2・3類は本来はローマ数字ですが文字化けするのでアラビア数字で記載しています)
千葉より東京のほうが入試相談の確約度が低いようで、前年の普通科B推薦では受験者399名で45名が不合格になっています。
しかし、県船橋レベルの受験生なら安全校として問題なく使えるでしょう。
3類で合格するためには入試でそれなりの得点が必要ですが、これも県船橋レベルの受験生ならクリアできるでしょう。
国府台女子の選抜コースや八千代松陰のIGSコースなど、入試相談校の上位コースはほぼ同じ選抜方法です)

江戸川女子は東京といっても江戸川を渡ってすぐの「ほぼ千葉」です。(国府台女子と京成線で2駅の違いです)
都外生向け併願推薦入試が県内私立前期の後(1月24日)にあるので併願作戦が立てやすく、県内の結果次第では棄権もできます。
また、手続き無しで公立まで待ってくれて延納金の必要もありません。(ただし、入学後の学費は東京価格です)

両校とも早慶・MARCHなど上位私大の実績は私立2番手校に迫るレベルです。
考えようによっては、国府台女子や江戸川女子を安全校にすれば私立2の受験は必要ないともいえます。
女子校が嫌でなく、勉強面でも生活面でも厳しめの校風が嫌でなければ、両校はかなり使える学校といえるでしょう。
国府台女子は試験日が1月17日で多くの高校と重複するのが悩ましいところですが)


◎私立1と私立2を選ぶ

私立1は17日市川、18日昭和秀英、19日渋谷幕張と試験日に重複はなく、難易度も明確な差があるため選ぶのは難しくありません。
実力に自信があれば市川で、私立対策に若干の不安があるなら昭和秀英でよいでしょう。
(秀英は対策しなくても大丈夫という意味ではありません)
ただ、試験問題との相性もあるので、過去問をやってみたら「市川の問題のほうが解きやすかった」なんてことも起こります。
どっちにするか悩むようなら、両方の過去問を解いてみるのもよいでしょう。

市川も秀英も勉強面では面倒見のよい学校です、先生の指示にしたがって勉強すればしっかり実力がつくでしょう。
ただ、あれこれ指示されるのが嫌いな生徒には向かないかもしれません。

渋谷幕張はもはや「日本一の共学校」です、公立の次善校になるレベルではなくなっています。
公立と併願する学校というより、憧れて挑戦する学校だといえるでしょう。


私立2の主力は専大松戸日大習志野芝浦工大柏の3校です。
この3校は入試難易度に大きな差がないので、どこを選択してもよいでしょう。
併設大学の関係で専大松戸は文系志望が、日大習志野芝浦工大柏は理系志望が多いといわれています。
しかし、高校段階では気にするほどの違いはないと思ってよいです。

あえて言うなら、日大習志野理工学部キャンパス内にあるので大学の様子を日常的に見ることになります。
大学の様子を目にしていれば理工系への興味をそそる生徒も出てくるでしょう。
(そのせいかはわかりませんが、日習はこの3校の中で併設大学への進学率が最も高くなっています)

併設大学への進学率は、専松と芝柏が10%程度、日習が25%程度と、3校とも付属校というより進学校だと考えてよいでしょう。


専大松戸芝浦工大柏は上位クラス(E類、グローバル・サイエンスクラス)と普通クラス(A類、ジェネラルラーニングクラス)が選択できるので、上位クラスで合格すれば多少の達成感を得ることができます。
また、上位クラスの合格点に達しなくても、普通クラスの合格点を超えていれば普通クラスで合格(スライド合格)することができます。
船橋受験生の場合、私立1の合格が得られないことも少なくないので、専松や芝柏の上位クラスは単なる次善校以上の満足感をもたらしてくれるでしょう。
ただし、上位クラスでは部活動や指定校推薦などに制限があることが多くなっています。
出願する前にしっかり確認しておきましょう。

専大松戸芝浦工大柏は入試が2日間あり、「1日のみ」か「2日とも」かを選ぶことができます。
公立1志望の受験生なら2日とも受験する必要はほとんどないと思いますが、公立2志望なら日程が許せば2日とも受験すると安心でしょう。
また、2校とも5教科入試を選択できるので、公立の前哨戦(練習試合)としても使いやすいでしょう。


日大習志野は他の2校と異なり試験が1日だけです。
スライド合格などのない一発勝負のため入試の透明度が高くレベルの読みやすい学校です。

3校の中で日大習志野のみ、定員別枠の第一志望入試(A入試)があります。
A入試はほぼ全入に近い年も多く(昨年は1.03倍)、出願基準を満たせばあまり実力が高くなくても合格できたりします。
入学者の4割を超える生徒がそういう入試で入っているので、学校全体のレベルは専大松戸芝浦工大柏よりもやや低いと思われます。
(併設大学への進学率がやや高いのはそのせいかもしれません)


佐倉・成田方面の受験生なら、私立2として成田を選択するのも悪くありません。
駅から遠いのが難点ですが、成田山がバックについているので学費のわりに設備がよいです。
倍率があまり高くならないので、合格の見込みやすい次善校になります。


◎理想的な併願パターンを考える

千葉県の私立上位校には悩むほど選択の余地はありません。
私立1・私立2・私立3(安全校)のうち決めやすいものから、とにかく決めてしまいましょう。
ひとつ決めてしまうと、日程的に残りはほとんど自動的に決まってしまいます。

入試相談のある私立3(安全校)は地域性や中学校の成績で限定されるので決めやすいでしょう。

例えば、安全校として国府台女子を選択すると、私立1は2日目の昭和秀英に限定されます。
国府台女子が安全校なら必ずしも私立2を受ける必要はないので 17日 国府台女子、18日 昭和秀英 でOKです。
私立2を受験したい場合は3日目に芝浦工大柏を入れることになるでしょう。

安全校を八千代松陰20日)にした場合は、初日から3日目まですべて空くので思いのままに受験ができます。
実力に自信があるのなら 17日 市川、18日 昭和秀英、19日 芝浦工大柏、20日 八千代松陰 という強気の受け方もよいでしょう。

東京寄りに住む受験生なら、前出の江戸川女子のような都内の高校を安全校にすると、やはり県内私立は初日から3日目まですべて空きます。
江戸川女子は女子校ですが、共学がよければ東洋(水道橋)や安田学園(両国)などは千葉からも受験しやすいでしょう。


私立1の合格可能性をできるだけ上げたいのであれば、私立1は市川より昭和秀英がよいでしょう。
その場合は 17日 日大習志野or専大松戸、18日 昭和秀英20日 八千代松陰 というパターンが一般的でしょう。
(県船橋受験生の場合、17日 日大習志野、18日 昭和秀英20日 八千代松陰 のパターンが最多だと思われます)


いろいろと書き連ねてきましたが、受験校選びは「本人の希望」が何より大切です。
特別な思い入れのある高校があれば、その学校を受験しましょう。
「合格しやすいから」という理由だけで学校を選んでしまうと、受験勉強に対するモチベーションが下がってしまいます。

思い入れのある学校を中心に組むのが、あなたにとっての「理想的な併願パターン」なのです。


※追記
私の考える併願パターンを書きましたが、考え方には個人差があります。
最終的な決定はご自身(ご家庭)の判断で行ってください。
また、この時期は説明会に参加されている生徒や保護者のほうが、私より最新の情報に詳しくなっています。
各高校についての詳しい情報を私に尋ねないようにお願いいたします。


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