さくら進学クリニック 『進学コラム』

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587.県立船橋高校の大学進学状況

こんにちは、さくらです。

公立上位校受験の手引きの7回目、「7.県立船橋高校の大学進学状況」をお届けします。

私はここ数年、進学コラムでは高校の大学合格実績について書かないようにしています。(以前は書いていました)
大学合格実績は高校や大学の序列化をしているようで、不愉快な気持ちになる方もいらっしゃるからです。
それで、小冊子の受験の手引きに掲載場所を移したのですが、今年はその手引きがweb公開になってしまいましたので、結果的に進学コラムで書くことになってしまいました。

読者の方にお願いですが、今回のコラムの目的は「高校受験生に将来の展望を語ること」にあります。
高校や大学を序列化することが目的ではありませんので、このコラムに対するコメントは節度のあるものを望みます。
(趣旨に反すると判断したコメントは私の判断で削除します)


7.県立船橋高校の大学進学状況

県立船橋高校は千葉県の公立高校では県千葉に次ぐ難関校であり、倍率上位常連の人気校です。
その県船橋からどんな大学に進学しているのか、それを探っていくのが目的です。

船橋高校の公式ホームページには大学合格者数だけでなく進学者数も掲載されています。
多くの高校が公表している大学合格者数は「のべ」の合格者数です。
例えば1人で早稲田大の政治経済学部、法学部、商学部に合格すると「早稲田大3名」とカウントされます。
これでは学校で何番くらいにいれば早稲田大に進学できるのか知ることはできません。

実際の進学者数を公表してくれれば進学状況を正確につかむことができます。
船橋では過去3年間のデータを公表しているので、3年間の進学者数から進学状況を探っていきたいと思います。
数字はすべて県船橋高校の公式ホームページによります。
(県船橋以外では、県柏(ここの進路情報は素晴らしいです)、薬園台、船橋東、国府台、小金でも進学者数を公表しています)

ここでは現役と既卒(浪人)を合計した数字を扱います。
現役と既卒をどう評価するかは人によりさまざまだと思いますが、ここでは「県船橋からどんな大学に進学しているのか」という点に的を絞りたいので、現浪込みの数字で話を進めていきます。


◎どこの大学に多く進学しているのか

まずは進学者数の多い大学を見ていきましょう。
船橋で進学者数の多い上位10大学です。現浪込みの数字です、( )内は合格者数です。

2020年(大学進学372名)    2019年(大学進学376名)    2018年(大学進学379名)
千葉大   50名(55名)   千葉大   44名(46名)   千葉大   50名(57名)
早稲田大  34名(115名)   早稲田大  31名(111名)   早稲田大  40名(113名)
筑波大   26名(27名)   筑波大   28名(30名)   筑波大   26名(26名)
慶應義塾大 22名(59名)   明治大   23名(149名)   東京理科大 18名(129名)
東京工業大 18名(19名)   東京理科大 19名(123名)   明治大   18名(110名)
東京大   15名(15名)   慶應義塾大 18名(61名)   東京工業大 15名(15名)
東京理科大 13名(154名)   横浜国立大 17名(17名)   東京大   14名(14名)
法政大   13名(97名)   一橋大   16名(16名)   東北大   14名(15名)
明治大   12名(121名)   東北大   16名(16名)   慶應義塾大 13名(47名)
一橋大   11名(11名)   東京大   15名(15名)   法政大   9名(71名)
北海道大  11名(14名)

国立は千葉大や筑波大に、私立は早稲田大に多く進学していることがわかります。
船橋は地元国立大や上位私立大に多く進学する高校だといってよいでしょう。


◎超難関大への進学状況はどうか

通学圏内の超難関大である、東京大、一橋大、東京工業大への進学数はどうでしょうか。

東京大 2020年 15名  2019年 15名  2018年 14名 
一橋大 2020年 11名  2019年 16名  2018年  8名
東工大 2020年 18名  2019年 13名  2018年 15名
3大学合計 2020年 44名  2019年 44名  2018年 37名

3大学合計44名ということは1クラスを超える生徒が超難関大に進学しているということです。
公立高校としては立派な結果だといってよいでしょう。
10年前の2010年の進学者数は東大2名、一橋大7名、東工大5名の計14名にすぎないので、急速に実力を上げてきたことがわかります。
船橋は「頑張れば超難関大にも行ける高校」になったといってよいでしょう。

ただし、国公立大医学部(防衛医大を含む)の合格者数は、18年10名、19年9名、20年8名と決して多いとはいえません。
ただ今年は地元の千葉大医学部に4名(現役・既卒各2名)合格しています、千葉大医学部は大変な難関なので立派な実績といえるでしょう。

船橋は理数科含めて9クラス編成ですから、超難関大に進学するには「クラスで5番」までにいなければ難しそうです(県船橋の通常の定員は8クラスですが、現在は臨時定員増で全学年9クラスになっています)。
旧帝大や、国公立大医学部への進学者を考慮しても、少なくとも「クラスで10番以内」を維持している必要があるでしょう。

県内では難関校といわれる県船橋でも超難関大に進学するのは容易ではないということです。
まわりと同じような高校生活を送っていては、とても達成できそうもありません。
船橋からも超難関大を目指せるようになってきましたが、相当な努力は覚悟しましょう。


◎国公立大への進学状況はどうか

景気が厳しい中「大学は国公立に」という希望は多いと思います。
国公立大(防衛大学校など国立の大学校を含む)への進学者数、進学率と、6名以上の進学者のいる大学を見てみましょう。
こちらも現浪込みです、( )内は合格者数です。

2020年 国公立226名 61%   2019年 国公立213名 57%    2018年 国公立200名 53%  
千葉大   50名(55名)   千葉大   44名(46名)   千葉大   50名(57名)
筑波大   26名(27名)   筑波大   28名(30名)   筑波大   26名(26名)
東京工業大 18名(19名)   横浜国立大 17名(17名)   東京工業大 15名(15名)
東京大   15名(15名)   一橋大   16名(16名)   東北大   14名(15名)
東北大   11名(11名)   東北大   16名(16名)   東京大   14名(14名)
北海道大  11名(14名)   東京大   15名(15名)   一橋大   8名( 8名)
一橋大   8名( 8名)    東京工業大 13名(13名)   京都大   7名( 7名)
横浜国立大 8名(10名)    京都大   8名( 8名)    北海道大  7名( 7名)
東京外語大 7名( 8名)     大阪大   7名( 7名)    大阪大   6名( 6名)
京都大   6名( 6名)     東京外語大 7名( 7名)  
大阪大   6名( 6名)                
東京農工大 6名( 6名)                            
              
今年はついに国公立大進学率が60%を超えました、これは特筆すべき実績といえます。              
進学先を見ると千葉大・筑波大など地元国立大の他に、前出の超難関大や旧帝大など難関大が多く入っています。
「国公立ならどこでも」というより、「頑張って勉強して、行きたい国立大に」という意志を感じます。

最近10年間の国公立大進学率(大学進学者のうち国公立大の割合)の変遷を見てみると、
11年42%、12年50%、13年53%、14年52%、15年54%、16年57%、17年54%、と2012年以降はずっと50%を上回っています。
大学進学者の半数以上が国公立であることは、公立高校として立派な実績だといってよいでしょう。

国公立進学率が上がっているということは、「早いうちに私立専願に走らない」指導が徹底されてきたということでしょう。
(私立専願が必ずしもいけないとはいいませんが)
船橋に進学すると「国立大に進もう」という雰囲気があるのは間違いないでしょう。


◎県船橋志望の受験生へ

ここまで県船橋の進学状況を見てきて「県船橋難関大学を目指せる高校になってきた」ことがわかります。
しかし同時に、県船橋から「難関大学への進学は甘くない」ということもわかると思います。
現役で国公立大や早慶など上位私立大に進学するためには、少なくとも上位50%に入っている必要があるでしょう。

船橋を目指している受験生は「合格したら勉強はひと休み」などと思ってはいけません。
高校入学後もしっかり勉強して上位をキープする必要があることを頭に入れておきましょう。
(県船橋だけでなく県千葉でも東葛飾でも千葉東でも同じです)


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