こんにちは、さくらです。
地域によっては学校が始まっているところもあるでしょう。
暑い日が続いているので、熱中症に注意しながら受験勉強頑張ってください。
公立上位校受験の手引きの2回目、「2.公立上位校入試の概要」をお届けします。
2.公立上位校入試の概要
千葉県の公立入試は2020年まで前期と後期の2回の選抜が行われてきました。
試験が2回あるといっても定員が増えるわけではないので、チャンスが2倍になるような気がするだけで「合格者の一部を不合格にして、再度受験させる」意味不明の不条理な制度でした。
試験が2回あると定員も2回に分けることになるので、前期・後期とも高倍率になります。
公立上位校・普通科の過去3年間の倍率をまとめてみました。
前期倍率 (後期倍率) ともに 2018 ー 2019 ー 2020 の順
県千葉 2.92 ー 3.15 ー 2.97 ( 1.82 ー 2.26 ー 1.82 )
県船橋 3.45 ー 3.27 ー 3.39 ( 2.35 ー 2.19 ー 2.31 )
東葛飾 3.04 ー 2.99 ー 3.01 ( 2.52 ー 2.09 ー 2.46 )
千葉東 3.18 ー 3.15 ー 2.68 ( 2.01 ー 1.98 ー 1.82 )
佐倉 2.68 ー 2.91 ー 2.60 ( 1.80 ー 2.46 ー 1.76 )
薬園台 2.09 ー 2.24 ー 2.04 ( 1.45 ー 1.73 ー 1.66 )
市千葉 2.45 ー 2.82 ー 2.68 ( 1.74 ー 2.04 ー 1.98 )
上位校はおおむね前期が3倍前後、後期が2倍前後という厳しい倍率です。
特に県千葉と県船橋は高倍率になることが多く、県船橋は前期・後期の選抜を行った10年間、前期3倍、後期2倍を切ったことはありません。
しかし、この高倍率は2回入試による見かけ上の倍率です。
入試が1回だけと考えて2020年の倍率を「前期受験者数÷総定員」で計算すると
県千葉 428 ÷ 240 = 1.78倍
県船橋 650 ÷ 320 = 2.03倍
東葛飾 433 ÷ 240 = 1.80倍
千葉東 515 ÷ 320 = 1.61倍
佐倉 436 ÷ 280 = 1.56倍 となり、2倍を超える高校は県船橋のみです。
前期はチャレンジ受験も多かったことを考えると、実質的には前期と後期トータルで倍率が2倍を超える高校はなかったといってよいでしょう。
そう考えると、入試が1回のみになる2021年も2倍を超える倍率になる高校はほとんどないのではないかと予想できます。
倍率が2倍に満たないということは受験生の半数以上は合格するということです。
それは、その高校内で平均点を取れば合格できるということを意味しています。
つまり「みんなができる問題を自分もきっちり取れば合格できる」ということです。
公立上位校に向けた受験勉強でも、「差をつける勉強」より「取れる問題を落とさない勉強」が大切であるということがわかるでしょう。
試験が1回だけになることで「一発勝負で怖い」と心配する方もいるかもしれません。
しかし、倍率が低くなるほど番狂わせは起こりにくくなる(実力通り順当に結果が出る)ので、実力をしっかりつけていれば、むしろ安心して試験に臨めるはずです。