こんにちは、さくらです。
新聞に載っていた前期選抜の倍率を見た人も多いと思います。
(新聞より先にこのコラムで見たかもしれませんね)
3.39倍とか、3.01倍とか、「ずいぶん倍率が高いな」と思いませんでしたか。
現在の公立高校・普通科の入試は定員を2つに分けて2回の選抜を行っています。
入試が複数回行われると「のべ受験者数」が増えてしまうため、各回の試験における倍率は高くなってしまいます。
(試験が2回あるということは、1人で2回受験できてしまうわけですから)
2倍3倍といった高い倍率は入試が複数回あることによって生じているのです。
もしも入試が1回きりなら倍率はどうなるのでしょうか。
前期選抜の志願者数を総定員で割ることで本当の倍率を出してみました。
(後の( )は前期選抜の志願倍率)
県千葉 428名 ÷ 240名 = 1.78倍(2.97倍)
県船橋 650名 ÷ 320名 = 2.03倍(3.39倍)
東葛飾 433名 ÷ 240名 = 1.80倍(3.01倍)
千葉東 518名 ÷ 320名 = 1.62倍(2.70倍)
佐倉 436名 ÷ 280名 = 1.56倍(2.60倍)
薬園台 342名 ÷ 280名 = 1.22倍(2.04倍)
市千葉 453名 ÷ 280名 = 1.62倍(2.70倍)
小金 535名 ÷ 320名 = 1.67倍(2.79倍)
倍率が2倍を上回っている学校は県船橋1校のみです。
上位校の場合、前期にはチャレンジ層が含まれており、後期では志願者がかなり抜けるのが普通です。
例えば、昨年の県船橋では前期不合格者が435名いたのに、後期志願者は283名と3分の2に減っています。
今年の県船橋も実際の倍率は2倍を切ると考えてよいでしょう。
倍率が2倍を切るということは「不合格者より合格者の方が多い」ということです。
それは その高校の平均点を取れば合格できる ということでもあります。
12日の試験では「みんなができる問題」を落とさないように気をつけましょう。
2回の試験を通して見ればこの程度の倍率です。
入試が2回あることによる見かけの倍率に惑わされることなく、落ち着いて入試に臨んでください。
また、これは来年から1本化される公立上位校の倍率予測にもなります。
入試が1回になればチャレンジ層が減ると考えられるので、実際の倍率はこれより少し下がると思われます。
来年は一発勝負で怖いと思っている現2年生も、この倍率を見れば少し安心できるのではないでしょうか。